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( ) 知的財産権に関する米国の裁判

米 国 に お け る 知 的 財 産 権 の 保 護 を 論 る に 、 権 利 の 形 成 に か か わ る 米 国 特 許 商 標庁 (U点至典ed S典バ典eモ Pバ典e点典 バ点d Trバdemバrk Oフフ至ce:以 USPTO という)に加え 、権利の 有効性を含 当該権利に関する攻撃防御に直接的に関 する裁判制度に言及しなけれ な らない

米国で 、州裁判所と連邦裁判所 存在する

特許侵害訴訟に関し 、連邦地方裁判所(Tプe U点至典ed S典バ典eモ 努至モ典r至c典 助為ur典モ)に提起 す る 連 邦 地 方 裁 判 所 の 判 決 か ら 上 訴 す る 場 合 、 連 邦 巡 回 区 訴 裁 判 所 (Tプe U点至典ed S典バ典eモ 助為ur典 為フ グppeバ争モ フ為r 典プe Federバ争 助至rcu至典; 以 助グF助 という)に行う 助グF助

、連邦全体を巡回区(管轄)とする 訴裁判所であり、知的財産を専門とする判事 置か れ いる 助グF助 1拡拠平年に設立されたので、これより前の関税特許 訴裁判所(Tプe U点至典ed S典バ典eモ 助為ur典 為フ 助uモ典為mモ バ点d Pバ典e点典 グppeバ争モ; 以 助助Pグ という)による判決を先例と し 依拠するに 、1拡拠平年以降の助グF助の判決で実際に適用されたか うかを確認する必要

あ る

助グF助 の 判 決 に 対 す る 訴 連 邦 最 高 裁 判 所 (Supreme 助為ur典 為フ 典プe U点至典ed S典バ典eモ 以 、単に 最高裁判所 又 最高裁 という)に提起する

一方、USPTOでの権利形成に係る不服に関し 、助グF助に提訴すること(年5US助§141) で きる また、コロンビア地区連邦地方裁判所(典プe U.S. 努至モ典r至c典 助為ur典 フ為r 典プe 努至モ典r至c典 為フ 助為争umパ至バ)に対し 提訴すること できる(年5US助§§145, 146) この場合 、条件とし

、助グF助に提訴し いないこと等 あり、インターフェアヤンス部の決定に い の出訴 当事者とし USPTO長官を被告とする その判決に対する上訴 助グF助に行う(年5 US助§§

1年5, 146)

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( ) 特許法:米国法典年5巻(T至典争e 年5 為フ 典プe U.S. 助為de)

平005年の今日、意匠を保護する米国特許法とし 挙 られるの 、1拡5平年特許法(T至典争e 年5 US 助為de、以 年5 US助 という)であり、時代経過に伴 その改正年を組み込んで標 記されること 一般的である 年5 US助§171 、保護対象である意匠を定義し、§17平 、 意匠に関し 優先権主張期限 6か月であること、§17年で 意匠特許の存続期間を14年 と規定し いる (条文 資料編参照)

年5 US助に関する規則 、連邦規則集年7巻(年7 助為de 為フ Federバ争 Reブu争バ典至為点モ、以 年7 助FR という)に収められ いる

高岡亮一 アベモカ特許法実務デンドノッェ 年平4-年平5頁 ((株)中央経済社、初版、平00平年)、鹿又弘子 助グF助とプロ パテントに関する一考察 特許管理44巻7号拡年1頁、拡年4頁(1拡拡4年)

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Bバrre典典、モuprババ典 平1 高岡・前掲注年 デンドノッェ 年平4-年平5頁、バンモー幸田 米国特許法 条解説 1平年-1平4頁 ((社) 明協会、改訂版、1拡拡平年)

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米国特許庁 行し いる審査便覧(Mバ点uバ争 為フ Pバ典e点典 Exバm至点バ典至為点 Pr為cedure、以 MPEP という)に 、審査手続に関する 細な解説と基礎となる判決 例示され いる 以 に、当該年5 US助及びMPEPの記載から、意匠に関する保護対象、保護要件、保護範囲、

挙証責任に係る主たる内容を引用し、解説する (なお、これらの各引用抄訳 本稿執筆者 による )

保護対象

製造物品(バr典至c争e 為フ mバ点uフバc典ure)のための装飾的な(為r点バme点典バ争)意匠であること(年5 US助§171)

MPEP 保 護 対 象 の 意 匠 を 以 の 3 種 ((グ) な い し (助)) に 分 け 定 義 す る (MPEP § 1504.01 S典バ典u典為r止 Suパjec典 Mバ典典er フ為r 努eモ至ブ点モ, p.1500-1平, -1年)

(グ) 製造物品に適用又 具現化する装飾、型押し、プモント又 図画のための意匠(表 面証:モurフバce 至点d至c至バ)

(B) 製造物品の形又 形状(モプバpe 為r c為点フ至ブurバ典至為点)のための意匠 (助) 上記 種の組合

保護要件

新規(点eユ)で独創的(為r至ブ至点バ争)であること(年5 US助§171)

(バ) 新規と 、当該意匠 、年5 US助§10平(バ)ないし(ブ)に該当しないこと(MPEP§1504.0平, p. 1500-1拡)

(パ) 独創的と 、 存在する対象物や人をま た意匠 、法 求めるような独創性 ない MPEP§1504.01(d), p.1500-1拠 とあるように模倣で ないこと

(c) 非自明性(点為点-為パュ至為uモ点eモモ)要件 、特許一般に求められる要件を規定した条文にお ける該当条文による要件である(年5 US助§10年(バ), (c))

MPEP 、非自明性に関し、Grバプバm ュ. ス為プ点 努eere 助為.最高裁判例

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で示された、基礎とな る事実の調査 意匠特許性に適用されるとする それら 、 (グ) 先行技術(pr至為r バr典) の範囲と内容の決定、(B) ェヤーム(c争バ至m)された 明と先行技術の相違の解明、(助) 技 術 水 準 の 分 解 、 及 び (努) 非 自 明 性 の 客 観 的 証 拠 の 評 価 ( 例 い わ ゆ る 次 的 考 慮 (モec為点dバr止 c為点モ至derバ典至為点) である(MPEP§1504.0年, 同., p. 1500-平4) この4要件 、 助グF助におい 常に検討される要件であり、Grバプバm ュ. ス為プ点 努eere 助為.判決以降の判例にお

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テ至争争至バm T. Grバプバm e典 バ争. ュ. ス為プ点 努eere 助為mpバ点止 為フ ズバ点モバモ 助至典止 e典 バ争., 年拠年 U.S. 1, 拠6 S.助典. 6拠4, 15 L.Ed.平d 545, 14拠 U.S.P.ダ. 45拡 (U.S.M為., Feパ 平1, 1拡66) (NO. 11, 年7, 4年) (第平部 .( )( ) 細を引用解説

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い 、この自明性のテストをGrバプバm調査(至点ムu至r止)、4要件をGrバプバm基準(フバc典為rモ)とし 引用されたりもし いる

次いで、MPEP 、当該基礎となる事実 一見したところでの(pr至mバ フバc至e)自明性を支持 するか うかを審査官 決定 ならないと解説する(MPEP§1504.0年, 同同.) 一見した と こ ろ で の 自 明 性 を 確 定 す る た め に 、 す べ の ェ ヤ ー ム 限 定 (バ争争 典プe c争バ至m 争至m至典バ典至為点モ) 先行技術から教示(典バuブプ典)又 示唆(モuブブeモ典ed)され ならない (MPEP

§1504.0年, 同同., p.1500-平5)

さらに、MPEP 、挙証責任に い も言及する い たん、一見したところでの自明性 確定された場合に 、可能なら 、非自明であるという客観的証拠とともに、それに対 し 論駁する挙証責任 出願人に移る (MPEP§1504.0年, 同同同., p.1500-平7)

(d) 明細書に記載すべき要件 、年5 US助§11平に定められ おり、これを け MPEPの§

1504.04に要項 示され いる (MPEP§1504.04, pp.1500-平拠ないし年4)図面とェヤームの 関係におい 、MPEP 意匠出願における図面 表されたとおりの(バモ モプ為ユ点) という ェヤーム文言の使用によ ェヤームに合体する と記す 明細書におい 、例え 、 図 面におい 破線で表され いる部分 ェヤーム意匠に 含まれない 旨の記載 あるよう な場合 、当該 図面に 表されたとおりの を 図面及び叙述に 表され叙述されたと おりの(バモ モプ為ユ点 バ点d deモcr至パed) とされること 示唆される (MPEP§1504.04, pp.1500

-平拠及び平拡)

(e) 意匠 明 1以上か うかに関し 、年5 U.S.助.§1平1に規定 あり、MPEP§1504.05

、当該規定の意匠特許に関する具体的適用に い 記す (MPEP§1504.05, pp.1500-年年 ないし41)そこで 、審査官 以上の特許性ある独特な意匠(d至モ典至点c典 deモ至ブ点)を含 各 意匠出願におい 限定を要求する (Tプereフ為re, 典プe exバm至点er ユ至争争 reムu至re reモ典r至c典至為点 至点 eバcプ deモ至ブ点 バpp争至cバ典至為点 ユプ至cプ c為点典バ至点モ m為re 典プバ点 為点e pバ典e点典バパ争止 d至モ典至点c典 deモ至ブ点.) と記す この場合、1の特許性ある独特な意匠と 必 しも、具体化した1個の実施態様 のみを示すと理解し なら 、後段の記述によ 、条件 あるものの、複数の実施態 様(mu争典至p争e emパ為d至me点典モ)から成立すること できることに注意を払うこと 必要である 単一の出願における1意匠 明の 以上の実施態様を くこと 可能である しかしな ら、当該実施態様 、それら 単一の 明的概念を含み、互いに特許性的に 異な いないなら 、それら 表明され得る 同典 至モ perm至モモ至パ争e 典為 至争争uモ典rバ典e m為re 典プバ点 為点e emパ為d至me点典 為フ バ deモ至ブ点 至点ュe点典至為点 至点 バ モ至点ブ争e バpp争至cバ典至為点. シ為ユeュer, モucプ emパ為d至me点典モ mバ止 パe preモe点典ed 為点争止 至フ 典プe止 至点ュ為争ュe バ モ至点ブ争e 至点ュe点典至ュe c為点cep典 バ点d バre 点為典 pバ典e点典バパ争止 d至モ典至点c典 フr為m 為点e バ点為典プer. MPEP§1504.05, p.1500-年4)

保護範囲

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(バ) 直接侵害(年5 U.S.助.§平71(バ))

特許された 明を、米国内で、製造(mバkeモ)、使用(uモeモ)、販売の申出(為フフerモ 典為 モe争争)、

若しく 販売(モe争争モ)すること、又 米国内に輸入する(至mp為r典モ)ことを、特許期間内に第 三者 権限なく行なうこと 侵害となる(直接侵害)(年5 U.S.助.§平71(バ))

当該年5 U.S.助.§平71(バ)を のように解釈するか 、多くの文献 頁を割い いるところ である その中で、最も重要と思われる要件を 取り出 、それ 、1) 侵害成立の ために 、ェヤームに記載された構成要素のすべ 実施され いるべきであ 、例え

、グ,B,助から成るェヤームに対し グ,Bしか含まれ いない被告実施 直接侵害と なら ない 平) 特許の存在を知らない、故意 無い場合でも、侵害であるという原則 ある

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上記 点 、後述の判決におい もその判旨を理解するに忘れ ならない原則と思われ る 米国で 、意匠 特許法の で守られ いるからである

さらに、意匠特許事件に関し 、現在、米国の弁護士の間におい 懸念され いること 1拡拡6年のマーェマン事件の最高裁判決

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の影響である 当該判決によ 、特許のェヤー ムを解釈するの 裁判官であること 明確に支持された ェヤームを解釈するために 、 明細書を参照し、その用語の持 意味を文言解釈し、審査経過を参照すること でき、さ ら に 外 部 証 拠 を 採 用 す る こ と も で き る 裁 判 官 に よ り 公 判 前 に 行 わ れ る 審 問 を マ ー ェ マ ン・ナアモングと称すること ある

しかしな ら、意匠特許侵害事件におい 、マーェマン判例を遵守すること 、意匠特 許された意匠の範囲を文言ェヤーム化することによ めるおそれ 生 るとの指摘 ある

上記した、裁判所での特許対象の内容の吟味を前提にすれ 、米国におい 出願当初か らの意匠を 細に表し 限定すること 避けるべきという忠告 米国代理人によ 多く なされ きた その結果、1図面しかない意匠特許、実施例における余分な細部形状を き表さない図面をも の意匠特許 米国意匠特許公報におい 散見されると考察する (パ) 間接侵害(年5 US助§平71(パ),(c))

直接侵害で ない 、特許の侵害を積極的に誘引(至点duceモ)する者 侵害者とし の責を

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高岡・前掲注年 デンドノッェ 平7平頁、 幸田・前掲注4 条解説 平15-平平1頁

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シerパer典 Mバrkmバ点 バ点d P為モ至典ek, 同点c. ュ. テeモ典ュ至eユ 同点モ典rume点典モ, 同点c. バ点d グ争典プ為点 E点典erpr至モeモ, 同点c. 5平 F.年d 拡67, 年4 USPダ平d 1年平1, 1年平6 (Fed.助至r.(Pバ.) グpr 05, 1拡拡5)(至点 パバ点c), バフフ'd, 517 U.S. 年70, 116 S.助典. 1年拠4, 年拠 USPダ平d 1461(U.S.Pバ.

グpr 平年, 1拡拡6).

石井正監修、丸島敏一著 MPEPの要点 解る 米国特許制度解説 17平頁 (株式会社゠イバッェゲーム、初版、平004 年) 高岡・前掲注年 デンドノッェ 平拡0-平拡平頁

Perr止 ス. Sバ至dmバ点 ろ グ争争至モ為点 S至点ブプ, Tプe 努eバ典プ 為フ G為rプバm 助為. ュ. テプ至典e: ズ至争争至点ブ 同典 S為フ典争止 ユ至典プ Mバrkmバ点, 拠6 スPTOS 10, Oc典為パer 平004, pp.7拡平-拠0拠.