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電力供給システムの見直しと競争の促進 (※)

ドキュメント内 橡00論点公開表紙2000.PDF (ページ 161-164)

1  規制の現状と進捗状況  制度の概要 

 

【電気事業】 

・電気事業(一般需要家に対する業としての電気の供給)は、大口需要家に対する供給を行う事業(特定規模供給事業)

については届出制、その他のものについては許可制となっている。(電気事業法第3条) 

・上記のうち許可を受けた事業者は、供給区域(又は供給地点)内の一般需要家に対して供給義務を負う一方、当該供 給区域(又は供給地点)内の一般需要家に対する供給を独占すること(地域独占)が認められている。(同法第18条) 

・独占に伴い、供給の条件(=電気料金)については、認可制となっている。(同法第19条) 

政府の対応(規制緩和 推進3か年計画) 

【電力供給システムの見直し】 

・電力供給システムの見直しについては、効率化という要請と、エネルギー・セキュリティ、ユニバーサルサービス、

安定供給及び環境負荷などの政策課題が両立する新たなシステムとして小売の部分自由化等を実施する。(措置済) 

・部分自由化対象需要家を原則特別高圧需要家とすること、自由化部分については原則として規制(供給義務、料金規 制)なしとすること、及び自由化部分と非自由化部分との内部補助防止のため部門別の収支確認を行うことを骨格と する部分自由化を実施する。(措置済) 

・部分自由化に際して、既存電力会社と新規参入者間の託送条件が同一となり、電力会社が接続供給約款として定める 託送応諾条件が当該電力会社自らに対しても実質的に適用されるものとなるよう、託送制度を整備する。(措置済) 

・部分自由化に際して、新規参入者については設備規制を課さないこと、既存電力会社に対して最終的な供給責任を課 すこと、一般電気事業者相互の競争についてもこれを促進する等の措置を講ずる。(措置済) 

  また、部分自由化について、その施行後3年を経過した場合において、その施行の状況について検討を加え、その 結果に基づいて必要な措置を講ずる。 

・部分自由化に伴い、各電力会社が作成し、行政庁に届け出た託送約款が、あらかじめ行政庁が定めた託送利用ルール に従ったものとなっているかどうかを監視し、必要があると判断した場合には変更命令を発動するなど、公正かつ中 立的な運用を行う。(逐次実施) 

・これまで各電力会社が定め、公表してきた自己託送料金について、小売託送制度が整備されたことに伴う各電力会社 における自主的な見直しの状況を踏まえ、必要に応じ、部分自由化実施の3年後になされる検証において、託送制度 の在り方について検討する。(必要に応じ、部分自由化実施3年後の見直しで検討) 

・電力託送料金については、通商産業省令により、その制度が整備されたところであるが、本年3月の改正電気事業法 施行後の大口電力市場が有効に機能していくよう、公正かつ中立的な運用に努める。(逐次実施) 

  また、今回設定された託送料金が現行の料金を基に算定された経過的なものであることにかんがみ、電力会社が、

コスト等の動向が見極められ「将来の適正な費用」に基づき適切に算定が行えるようになった段階で、将来の経営の 効率化成果の見込みを最大限に織り込んで、速やかに託送料金の再設定を行うことを期待する。 

進捗状況、検討状況  ・昨年5月、上記に係る改正法案が第145回国会において成立し、本年3月21日に施行された。 

 

2  論点整理

(注)・◇は当委員会の規制改革の意見・考え方であり、◆は◇に対する所管省庁等の説明や意見・考え方を示す。

    ・(環境関連)は、環境問題関連の論点を含むことを示す。

 

【電力供給システムの見直し】(環境関連) 

論点1:電力供給システムについて、改正電気事業法の施行を受けて自由化された大口需要家向けの電力小売市場における新規事業者の参入状 況、電力会社の経営効率化の動向、参入に際しての問題点の有無及びその解決のためのメカニズムの実効性等について、当委員会におい て監視を行う。また、この監視の結果、制度的改善を要する事項がある場合には、必要に応じ、制度発足後3年を経た段階で行われるこ ととされている見直しに反映させることを求めていく。 

◇電力供給システムについては、本年3月、大口需要家向けの電力小売の部分自由化が実施され、6月には最初の新規参入事業者が届出を行った ところである。今後、自由化された大口電力市場が有効に機能し、電力供給体制の効率化という所期の目的を達成していくため、新規参入事業 者の状況をフォローアップし、新規参入事業者の参入状況、電力会社の経営効率化の動向、参入に際しての問題点の有無及び問題点がある場合 における解決メカニズムの実効性等について、当委員会として監視を行っていく。 

また、今回の部分自由化は、大規模な工場やオフィスビル等の大口需要家を対象としたものであるが、規制緩和を更に進めれば、例えばコン ビニエンスストア等の商店や各家庭において、より安い電力供給事業者や風力発電等自然エネルギーによって発電を行う電力供給事業者を選択 して購入することも可能となる。通商産業省は、今回の制度開始後おおむね3年後に、今回の自由化について客観的に検証した上で、今回の制 度改革において自由化の対象とならなかった部分の扱いを含め、部分自由化の範囲拡大、全面自由化及びプール市場の創設について検討すると のスケジュールを明示しているところであり、上記の監視の結果、制度的改善を要する事項がある場合には、それらの点について、必要に応じ、

かかる見直しに反映させるよう求めていく。 

◆自由化された電力市場が有効に機能しているかを把握し、3年後の検証を有効なものとするために、通商産業省は電力市場のモニタリングを行 い、「自由化分野における価格動向調査」「相談・紛争処理事例集」「海外における電気事業制度改革の動向」の項目について年2回モニタリング 結果を公表する。また、自由化部門から規制部門への悪影響防止や既存電力会社と新規参入者の託送制度に関する公平性確保といった観点から、

部門別収支及び託送収支の計算の適切性や託送約款等の運用状況について監査を行い、その結果を公表する。 

 

【電力の託送制度】 

論点2:既に電力会社が届け出た小売託送料金(接続供給約款)については、将来における最大限の効率化努力を織り込んだ上で再設定し、可 能な限り低廉化が図られるよう、監視を行うことが必要である。 

  また、電力供給システム全体の効率化を促すとの観点からは、電力会社が自主的に定めて、公表している自己託送の認容条件について も、接続供給約款において示される小売託送の条件を考慮しつつ、電力会社において更なる利用条件の見直しを行うことができないかど

うかについて、検討を促すことが必要である。 

  こうした監視活動等の結果、託送制度全体について制度的改善を要する事項がある場合には、必要に応じ、制度発足後3年を経た段階 で行われることとされている見直しにこれを反映させるよう求めていく。 

◇自由化された電力市場をより活性化させるためには、既に電力会社が届け出た小売託送料金(接続供給約款)について、最大限の効率化努力を 行い、それを織り込んだ上で設定することによって、可能な限り低廉化を図ることが重要である。現在の小売託送料金は、あくまで現行の料金 を基に算定された経過的なものであるとされており、今後、電力会社が、コスト等の動向が見極められ「将来の適正な費用」に基づき適切に算 定が行えるようになった段階で、将来の経営の効率化成果の見込みを最大限に織り込んで、速やかに託送料金の再設定を行うことが期待されて いることから、当委員会においても、こうした再設定の状況について監視を行っていく。 

また、電力供給システム全体の効率化を促す観点からは、上記の小売託送料金だけでなく、電力会社が自主的に定めて公表している自己託送 の認容条件についても、接続供給約款において示される小売託送の条件を考慮しつつ、電力会社において更なる利用条件の見直しを行うことが できないかどうかについて、検討を促すことが必要である。 

なお、こうした一連の監視を行った結果、託送制度全体について制度的改善を要する事項があると判断した場合には、それらの点について、

必要に応じ、制度開始後3年後の見直しにこれを反映させるよう求めていく。 

◆現在の小売託送料金は、あくまで現行の料金を基に算定された経過的なものであるとされており、今後、電力会社が、コスト等の動向が見極め られ「将来の適正な費用」に基づき適切に算定が行えるようになった段階で、将来の経営の効率化成果の見込みを最大限に織り込んで、速やか に託送料金の再設定を行うことが期待されている。この再設定の届出がなされた際には、その算定が適切になされているか否か等につき精査す る。なお、自己託送については、電気事業法上非規制となっており、電力会社が自主的に条件を設定するものであることから、更なる利用条件 の見直しを行うか否かについては、一義的には電力会社の自主的な検討に委ねることが適当である。 

 

3  参考資料 

<参考>  電気事業の概要 

  事業者数  需要家数  発電電力量  電力売上高 

一般電気事業  10  77,742千口 

(平成11年3月末電灯電力契約口数) 

780,816百万kWh 

(平成10年度) 

144,905億円 

(平成10年度) 

特定規模供給事業  1 

(ダイヤモンドパワー。平成 12年6月19日届出) 

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