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遺伝子組換え農産物・食品に係る諸問題

ドキュメント内 橡00論点公開表紙2000.PDF (ページ 192-195)

検討が必要とされた。さらに、平成12年7月13日の食品衛生調査会表示特別部会の報告では、食品衛生法に基づ く表示についても、当面、JAS法と整合性のとれた表示を義務付けるという案が示された。これを受けて現在厚生 省でその具体化の準備が進められている。 

【遺伝子組換え農作物等の環境安全性評価制度】 

・農林水産省は、平成12年2月9日に、「遺伝子組換え農作物等の環境安全性の確保に関する検討専門委員会」を設 置した。同委員会において、OECD等国際的な場における議論の経過と最近の討論の状況、各国の現状と動向、環 境安全性確保に向けた技術開発の在り方、国民の関心に応える技術開発及び情報提供の在り方、我が国の安全性確保 施策の充実に向けた今後の課題についての調査・審議が行われている。 

 

2  論点整理 

(注)・◇は当委員会の規制改革の意見・考え方であり、◆は◇に反対する立場に立つ者の意見・考え方を示す。 

   ・(環境関連)は、環境問題関連の論点を含むことを示す。 

 

【遺伝子組換え農産物に係る品質表示】 

論点1:平成13年4月1日から適用される遺伝子組換え農産物に係る品質表示基準については、遺伝子組換え農産物の流通及び原料としての使 用の実態、検出方法の進歩等に関する新たな知見、消費者の関心、国際的な規格の検討の状況等を踏まえつつ、必要な見直しを行うことと されており、その見直しに当たって、食品製造業者等に対して過度の負担を強いる基準とならないよう、その検討状況を注視していく。 

◇遺伝子組換え農産物については、消費者団体等からその品質表示について強い要望がある。しかし、例えば、組み換えられたDNA及びこれに よって生じたタンパク質が残存せず、検出不能となっている食品(醤油、大豆油等)についてまで義務表示を求めるのは、検査による担保が不 可能であることから適当ではない。科学的・技術的な観点から十分な合理性を有すると認められる範囲を超えて、遺伝子組換え農産物に係る義 務表示の対象範囲を拡大することは、食品製造業者等の負担を増やし、その費用は、結果的に消費者にも転嫁されることになる。遺伝子組換え 技術は、農業生産の拡大とその多様化・高付加価値化に役立つのみならず、世界的な食料問題等の解決にも貢献する。遺伝子組換え技術全体に 対する消費者団体の不信感に対しては、遺伝子組換えの範囲を明確にする情報公開や、その技術自体に関する正確な知識の普及を図るべきでは ないか。 

◆現在得られる科学的知見により安全であるとされていても、将来起こり得る予期せぬ影響が潜んでいる可能性は完全に否定できないことから、

せめて、消費者が自分で選択できるように、遺伝子組換え農産物及びこれを原材料とするすべての食品を義務表示の対象とすべきである。 

◆たとえ検出不可能となっているとしても、JAS法による品質表示は、消費者の選択に資することをその目的としていることから、消費者が知 りたいとしている以上、組み換えられたDNA及びこれによって生じたタンパク質の残存の有無で義務表示か否かを区切るべきではない。 

◆遺伝子組換え食品について、安全性の点だけでなく、生態系、環境への影響等未解明な部分が残されている上、特定の企業による食料市場支配 が強まる等の観点からその流通には反対である。 

 

【食品衛生法に基づく遺伝子組換え食品の表示】 

論点2:遺伝子組換え食品について、食品衛生法に基づき表示を行うこととし、その表示の基準を定めることとする場合には、科学的・技術的 な観点から十分な合理性を有するとともに、食品製造業者等に対して過度の負担を強いるものとならないよう、関係業者、関係省庁等と 十分な調整を行い、表示を行う食品の範囲、表示内容、区分手法等について品質表示基準と整合性が取れた基準とすべきではないか。 

◇食品衛生法に基づき表示を行うこととし、その表示の基準を定めることとする場合には、以下の理由により、表示を行う食品の範囲、表示内容、

区分手法等について品質表示基準と整合性が取れた基準とすべきではないか。 

  ①  平成12年3月に遺伝子組換え農産物にかかる品質表示基準が告示され、その平成13年4月の施行へ向けて食品製造業者等が既に準備を 行っていること 

  ②  食品衛生調査会表示特別部会中間報告(平成11年3月)において、「安全性確認がなされたものについては公衆衛生の見地からの表示は 不要」との意見も示されていること 

  ③  同報告において「安全性について不安を抱く消費者が食品を購入する際、消費者自身の価値観に基づく判断により、選択が可能となるよう 表示が必要」との意見も併記されているが、品質表示基準自体が、本来、消費者の選択に資する観点から行われていることから、仮に二重の 表示基準が行われれば消費者にとっても混乱を招くこと 

◆JAS法等が、消費者の選択に資することを主眼としているのに対し、食品衛生法は、公衆衛生の見地より消費者への情報の提供を第一義的な 使命としているものであるため、必ずしもすべて一致するとは限らない。しかし、7月13日の食品衛生調査会表示特別部会の報告において、

食品衛生法に基づく表示を行うこととされ、JAS法と整合性のとれた案が示されたところであり、同報告を受けて、具体化に向けて準備を進 めているところである。 

 

【遺伝子組換え農作物等の環境安全性の確保】(環境関連) 

論点3:遺伝子組換え農作物等については、環境安全性の確保を図りつつ適切な利用を促進するために、「農林水産分野等における組換え体の利 用のための指針」が策定され、同指針に基づき環境安全性の確認が行われているところである。遺伝子組換え農作物等の環境安全性の確 保の施策の充実を図るため、昨今のOECD等国際的な場における議論の深まり、技術開発の進展、国民に対する情報提供の必要性の高 まり等を踏まえ、環境に対する安全性の確保の在り方について検討すべきではないか。 

◇国際的には、OECD、コーデックス等の国際機関において、遺伝子組換えに係る食品等の安全性評価基準、表示の規格、遺伝子組換え体を放 出した場合の環境への影響の問題について、種々議論・検討が行われている。また、我が国においても、平成13年4月から、遺伝子組換え食 品に係る安全性審査の義務付け、品質表示が実施される予定である。このように、遺伝子組換えに対する国際的な場における議論の深まり、国 民に対する情報提供の必要性の高まり等に対応し、環境に対する安全性の確保の施策の充実を図るため、その在り方について検討すべきではな いか。 

 

3  参考資料(省略) 

ドキュメント内 橡00論点公開表紙2000.PDF (ページ 192-195)

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