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医療廃棄物の適切な処理のための諸制度の改善

ドキュメント内 橡00論点公開表紙2000.PDF (ページ 52-56)

環  境

3  医療廃棄物の適切な処理のための諸制度の改善

棄物も合わせて委託することが、また、市町村に委託する場合にも、市町村に対し特別管理産業廃棄物も合わせて委託することができる。この ことは「感染性廃棄物処理マニュアル」においても明確に示しつつ医療機関等に対する周知を図っている。したがって、現在の廃棄物の区分方 式の下で特に医療廃棄物の取扱いが困難等の問題は起こっていないと考える。感染性廃棄物の分野をもってあえて新しい分類とした場合は混乱 も予想され、現段階でこの分野で新しい分類とすべきとは考えられない。

【感染性廃棄物処理業者の選択基準】(環境関連)

論点2:医療機関が適正な処理業者を見分けることができるように、医療廃棄物の処理業者の選択基準を作成すべきではないか。

◇医療廃棄物の安全な処理のためには、作業員の教育、妥当な処理施設の設置とその的確な運用が不可欠であるが、今のところ医療機関の側から はどの業者に依頼すれば適切な処理が行われるかを知るための手段がない。一方、平成元年に「医療廃棄物処理ガイドライン」が制定されて以 降、処理業界ではダンピング競争が起こり、悪質業者による不法投棄も増加する傾向にある。そこで、医療機関が適正な処理業者を見分けるこ とができるように、①医療機関の代表、②廃棄物処理業者の代表、③学識経験者からなる第三者評価機関を作って、業者選択の基準を作成する べきである。

◆従来、医療機関等の排出業者に対して許可業者に係る必要な情報が提供されていたとはいい難い状況であり、現在全国の感染性廃棄物処理業者 を含めた産業廃棄物の情報提供システムを構築し、業者の許可内容等の情報を広く提供する準備を進めているところであり、本年秋にも実施さ れる予定である。

【医療廃棄物の処理費用の負担ルール】(環境関連)

論点3:医療廃棄物の処理費用の負担について、医療機関は事業者ではあるが、原則として医療保険制度の下で運営されているという特殊性を 考慮し見直すべきではないか。

◇医療廃棄物の処理費用は、事業に伴う廃棄物であるため、原則的には医療機関が負担すべきである。しかし、医療機関は原則として医療保険制 度の下で運営されており、医療保険制度は国の社会保障制度の一環であることから、国として診療報酬制度における廃棄物処理費用の位置付け に関して、一貫した考え方を明示すべきである。

◆診療報酬は、人件費、物件費など、医療機関に生ずる費用を個別に補 する性格のものではなく、患者に対して提供する医療サービスの対価と して支払われるものである。こうした性格上、医療廃棄物処理費用について、直接診療報酬上評価することはなじむものではなく、入院料、技 術料の個々の点数において薄く広く評価される中から賄われるべきものである。

  なお、平成11年の医療経済実態調査(中医協実施)においては、医業費用全体に占める医療用廃棄物委託費の割合は一般病院全体では、0.

15%程度であるが、これらを含めた医業経営に必要なコストについては、これまで診療報酬の改定に当たり、医療経済実態調査により把握し、

中央社会保険医療協議会の議論を踏まえ、全体の診療報酬改定率に反映させる等適切な処置を講じてきている。

◆費用について及び誰がどのような形でその費用を負担するかについては、研究課題と考えている。医療廃棄物における医療機材メーカー等の役 割の在り方については、関係者の費用負担や処理責任の在り方、他の製品とのバランスなど課題は少なくないが、拡大生産者責任の論議の一環

として研究を行っていきたい。

3  参考資料

<参考1>我が国における感染性一般廃棄物及び感染性産業廃棄物の具体例

(日本における感染性一般廃棄物と感染性産業廃棄物の種類と具体例)

廃棄物の種類 感染性一般廃棄物 感染性産業廃棄物

1.血液など 血液、血清、血漿、体液(精液を含む)、血液製剤

2.手術などに伴って発生する病理廃棄物 臓器、組織

3.血液などが付着した鋭利なもの 注射針、メス、試験管、シャーレ、ガラスくずなど 4.病原微生物の関連した試験、検査などに用

いられたもの

実験、検査などに使用した培地、実験動 物の死体など

実験、検査などに用いられた試験管 5.その他血液等が付着したもの(1.参照) 血液などが付着した紙くず、繊維くず

(脱脂綿、ガーゼ、包帯など)等

血液などが付着した実験、手術用の手袋など 6.汚染物(1.参照)若しくはこれらが付着

した又それらの恐れがあるもので1〜5に 該当しないもの

汚染物が付着した紙くず、繊維くずなど 汚染物が付着した廃プラスチック類など

(出典:廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル改訂版、(財)日本産業廃棄物処理振興センター 編集)

<参考2>各国の状況

(WHO及び各国における医療廃棄物の区分方法)

WHOによる医療廃棄 物の分類

米国州政府協議会による分類 米国環境保護庁の分類 EU(欧州連合)における医療系廃棄物の基本 的な分類

1)一般廃棄物(事務系)

2)病理系廃棄物(組織、

臓器など)

3)感染性廃棄物 4)損傷性廃棄物(刃物

など)

5)化学系廃棄物 6)放射性廃棄物 7)爆発性廃棄物

1)刃物類(血液など付着)

2)感染に関連した培地と株 3)血液及び血液製剤

4)病理廃棄物

5)CDCの定めた隔離廃棄物

(バイオセイフティレベル4)

6)実験動物関係廃棄物 7)刃物類(未使用)

8)低レベル放射性廃棄物

9)抗悪性腫瘍剤(細胞毒性物質)

10)化学系廃棄物

1)CDC(米国防疫センター)

の定めた隔離廃棄物 2)微生物研究室の廃棄物(感

染に関連した培地など)

3)病理部の廃棄物 4)鋭利な医療器具類 5)実験動物関係廃棄物

1)一般廃棄物

  通常の事業活動(診断・治療・検査の事務活 動など)に伴って発生する廃棄物

  危険度は一般家庭から排出される廃棄物と同 一レベル

2)医療廃棄物(HCV)

  医療行為に伴って発生する固体及び液体廃棄 物

3)医療系危険廃棄物(HCRW)

  医療系廃棄物のうち、病原微生物、化学性危 険物、放射性危険物及び鋭利危険物

<参考3>廃棄物を処理している医療機関の割合(医療経済実態調査(平成8会計年度、日本医師会情報企画課編、平成10年5月)(注)より作成

   (注):上記の「医療経済実態調査」は、論点3に係る◆中に記述のある中医協において実施されている医療経済実態調査とは異なるものである。

廃棄物処理を委託している医療機関の割合(H8.10.1)

0 20 40 60 80 100

病院 医科診療所 歯科診療所

割合(%)

全量委託 部分委託

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