環 境
2 リサイクル促進等の観点から廃棄物の定義の見直し
投棄等が生じることは防止しなければならないが、その理由のみできちんとリサイクルする場合までも廃掃法で廃棄物の処理と同様の規制がな されなければならないか否かについては検討の余地があるのではないか。(通商産業省)
◇循環資源の中には、廃パソコンや廃家電製品のように科学・文化の発展とともに新たに発生してきたものがある。これらについては、個別リサ イクル法により、そのリデュース、リユース、リサイクルについて製造者により重い責任が課せられるようになってきているが、これらの廃製 品の適正な処理についての技術やノウハウはむしろ製造者側が有している場合が多い。したがって、家電製品のように個別のリサイクル法があ る場合は、当該品目の処理や施設の設置に関する許認可や不法投棄などの取締り等の枠組みはそれぞれの個別法の中で設けることとし、当該品 目に対しては廃掃法を適用除外とするべきではないか。
◆容器包装リサイクル法や家電リサイクル法では、一般廃棄物に係る市町村等の処理責任を製造業者等のリサイクル義務へと転嫁しているが、処 理責任を転嫁された製造業者等(委託を含む。)が市町村に代わって義務を適正に履行できるかどうか(経理的基礎を有しているかどうか、欠格 要件に該当していないかどうか等)を確認しておく必要があること、その際、製造業者等の商圏が広域であることも踏まえ、義務履行のための 活動(委託も含む。)に支障が生じないよう行政区域ごとの許可制度の適用を解除する必要があることから、再商品化等の実施に当たっては、あ らかじめ主務大臣の認定を受けることとし、認定を受けた場合には廃掃法に基づく処理業の許可等を不要とする特例措置を講じているため、問 題はない。(厚生省)
◆容器包装リサイクル法では、廃棄物の収集は市町村が行い、法の定める基準に適した分別収集を行った場合には、事業者がリサイクルを行うも のである。また、家電リサイクル法については、特定家庭用機器廃棄物の回収・リサイクルについて、小売事業者及び製造等事業者に義務付け を行うこととしており、一部の例外を除いて、市町村は当該廃棄物の処理を行わないこととしているものであり、処理責任を製造業者等に転嫁 しているわけではない。また、業の許可については特例措置があるものの、施設設置許可について特例はない。厳しい業の許可取得や施設設置 要件がリユース・リサイクルの障害となっている面もあるのは事実であり、不法投棄の取締りはともかく、「個別のリサイクル法によって許認可 の枠組みを設け、廃掃法を適用除外とする」ということについては検討に値するのではないか。(通商産業省)
◇廃棄物のリサイクル・プロセスにおいては、ある一定の段階以降は廃棄物としての扱いをすべきではない。例えば、ペットボトル等の特定容器 及び特定包装は、消費者が購入して内容物を消費後廃棄するまでは廃棄物と認識すべきであるが、その後正規の収集ルートに乗り市町村による 回収がなされ、指定法人に搬入するために洗浄、圧縮、バンドルされた段階(分別基準適合物になった段階)では文字どおり有価物に転換する ことに加えて、洗浄・乾燥後であるため悪臭等の問題も生じない。したがって、この段階以降は廃棄物と見なすべきではない。
◆容器包装廃棄物であるペットボトルについては、市町村により分別収集され、圧縮された形(通常ベール品といわれる)で市町村の保管施設で 保管される。この保管されているベール品について、容器包装リサイクル法に基づく指定法人である(財)日本容器包装リサイクル協会が市町 村からの引取りの申込みを受けて再商品化を実施している。指定法人は、民間のリサイクル業者に委託して、市町村からの引取り、再商品化(市 町村の保管施設からリサイクル工場までの運搬とリサイクル工場での再生処理)を行っているが、ベール品はそのままでは廃棄物であり、リサ イクル工場にてフレーク等の製品に再生することによって初めて有価なものとなるため、再商品化によるコストを再商品化義務を負う特定事業 者が負担している。したがって、「指定法人に搬入するために洗浄、圧縮、バンドルされた段階では、文字通り有価物に転換する」というのは事 実誤認である。(厚生省)
◆廃棄物であるペットボトルのリサイクル工場は、廃棄物を再生処理する廃棄物処理施設であることから、施設の設置者、施設の運営管理につい ては、その適正を確保することが生活保全上必要となることから、廃掃法の施設許可制度によりこれを担保することが不可欠である。(厚生省)
◆厳しい業の許可取得や施設設置要件がリサイクルの障害となっている面もあるのは事実であり、確かに現行廃掃法上廃棄物であり、廃棄物処理 施設であるからといって、廃掃法で廃棄物の処理と同様の規制がなされなければならないか否かについては、何らかの生活環境保全の担保策を 取った上で、廃掃法上の廃棄物と見なさない等の措置は検討の余地があるのではないか。(通商産業省)
◇使用済み自動車は、解体業者に解体委託した段階で自動車としての機能を終えて廃棄の意思が明確になるが、それ以前のディーラー、整備業者、
中古車専業者で流通している段階では、有価・無価を基準とする現在の廃棄物の定義では、廃棄物になったりならなかったりし極めて不安定で ある。したがって、使用済み自動車の取扱いについては、一貫性のある対応が確保されるべきである。
◆廃棄物とは、占有者が自ら利用し、又は他人に有償で売却することができないために不要になった物をいい、これらに該当するか否かは、その 物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び占有者の意志等を総合的に勘案して実態に即して判断すべきものである。使用 済み自動車も同様である。(厚生省)