156 ガイドライン婦人科外来編
ルギーを計算することは難しく,現状では BMI17.5kg/m2未満(思春期では標準体重の 85% 未満)
をエネルギー不足と判定する2).このエネルギー不足が続くと,黄体化ホルモン(LH)の周期的な分泌 が抑制され視床下部性無月経となる.長期間の低エストロゲン状態や慢性的なエネルギー不足,低体重 は,低骨量や骨粗鬆症へとつながり,過度なトレーニングにより繰り返し骨への力学的負荷が加わるこ とで疲労骨折のリスクが高まる可能性がある.ACSM では,骨密度を測定すべきアスリートについて詳 細な指針を出しているが,わが国では,エネルギー不足を疑う場合や 1 年以上低エストロゲン状態時に 骨密度の測定を行う.また,低骨量/骨粗鬆症の診断基準について,ACSM の指針を図 3 に示す.低骨 量や骨粗鬆症を有するアスリートでは,年 1 回骨密度の測定を行う.
無月経のアスリートが受診した際,障害予防の点からエネルギー不足の有無や骨粗鬆症を念頭におき 診察を行う.
2.視床下部性無月経の治療指針は,三主徴の起点である「エネルギー不足」の改善であり,「摂取エ ネルギー量を増やす(食事量を増やす)」または/かつ「運動による消費エネルギーを減らす(運動量を 減らす)」ことである.ACSM が推奨する指針を表 1 に示す.日常の診療において,栄養士による食事 の評価・指導を行うことは難しいケースが多く,現在,産婦人科医による栄養評価及び指導法に関する 指針を作成中である.エネルギー不足の改善や体重増加により月経の再開がみられないケースや,競技 特性上,体重を増加させることが難しいアスリートでは,ホルモン療法を考慮する.
3.視床下部性無月経のアスリートに対しエストロゲンによるホルモン療法が,骨量増加に寄与する
【表】●表番号:12Q じゅん 34 ●表タイトル・説明:12Q 17H じゅん 34 ●タイトル・説明の折り返し:字下げなし ●表説の幅 表幅より左右 1 字下げ ●表中:11Q 12H または 16H じゅん 101 ●脚注:11Q じゅん 101 16H
【統一事項】●図表とタイトルのアキ 2.5 mm ●ローマ数字は二バイトⅠ・Ⅱなどを使用 ●イタリックは従属書体の斜体 10 度
(図 1) 女性アスリートの三主徴
(摂食障害の有無によらない)
利用可能エネルギー不足
【定義】
〔(エネルギー摂取量)-(運動によるエネルギ-消費量)〕
<30kcal/除脂肪量(kg)/日
【【
これは婦人科診療ガイドラインの雛形です【版面】W:171.85mm(1段組み) H:253.08mm 【本文】手組みのためデータ不要 以下「婦人科」のマニュアル↓
【図】●図番号:12Q じゅん 34 ●図タイトル・説明:12Q 17H じゅん 34 ●タイトル・説明:1 行の場合はセンター 折り返し:字下げなし 折り返し以後の行頭 1 字下げ
●図説の幅 片・全段ともに図幅
【表】●表番号:12Q じゅん 34 ●表タイトル・説明:12Q 17H じゅん 34 ●タイトル・説明の折り返し:字下げなし ●表説の幅 表幅より左右 1 字下げ ●表中:11Q 12H または 16H じゅん 101 ●脚注:11Q じゅん 101 16H
【統一事項】●図表とタイトルのアキ 2.5 mm ●ローマ数字は二バイトⅠ・Ⅱなどを使用 ●イタリックは従属書体の斜体 10 度
(図 2) 競技特性別にみた無月経の割合 文献 3 参照
157 ガイドライン婦人科外来編
かについては,現在,コンセンサスが得られていない.ACSM では,低骨量と図 3 で示すような骨折 の既往があるアスリートにおいて,少なくとも 1 年間エネルギー不足の改善を行っても骨密度を測定し Z スコアが低下している場合,または,新規疲労骨折を認めた場合は,薬物療法を考慮するとしてい る2).また,骨量低下を予防するため,周期的なプロゲスチン製剤投与を併用した経皮的エストロゲン 療法を考慮する年齢として,16 歳から 20 歳を対象としている2).視床下部性無月経のアスリートに対 する治療はエネルギー不足の改善であるが,1 年間エネルギー不足の改善を行っても月経が再開しない 場合,ホルモン療法を考慮する.
4.三主徴の発症率は,バレエ,新体操,陸上長距離等の低体重が求められる競技では,それ以外の 競技と比較し 2~3 倍高いことが報告されている4).アスリート特有の心理行動特性として,完璧主義 や禁欲,強迫性が挙げられ,過激な減量やオーバートレーニングにより,結果として競技者としてのみ ならず女性としての健康を害する危険性がある.無月経のアスリートが婦人科を受診した際,既に摂食 障害が疑われるアスリートにおいては,体重増加の誘導を行わずに精神科や心療内科等の専門家を紹介 する.
5.月経困難症や月経前症候群,無月経等に対し薬物療法を行う際は,試合・練習日程を確認し,で きるだけコンディションやパフォーマンスへの影響が少ない投与スケジュールを行う.ホルモン剤服用 による吐気,頭痛,一時的な体重増加,全身倦怠感等の副作用によりコンディションが低下するケース もあり,ホルモン剤を開始する際は目標とする試合の直前は避けることが望ましい.また,アスリート
これは婦人科診療ガイドラインの雛形です【版面】W:171.85mm(1段組み) H:253.08mm 【本文】手組みのためデータ不要 以下「婦人科」のマニュアル↓
【図】●図番号:12Q じゅん 34 ●図タイトル・説明:12Q 17H じゅん 34 ●タイトル・説明:1 行の場合はセンター 折り返し:字下げなし 折り返し以後の行頭 1 字下げ
●図説の幅 片・全段ともに図幅
【表】●表番号:12Q じゅん 34 ●表タイトル・説明:12Q 17H じゅん 34 ●タイトル・説明の折り返し:字下げなし ●表説の幅 表幅より左右 1 字下げ ●表中:11Q 12H または 16H じゅん 101 ●脚注:11Q じゅん 101 16H
【統一事項】●図表とタイトルのアキ 2.5 mm ●ローマ数字は二バイトⅠ・Ⅱなどを使用 ●イタリックは従属書体の斜体 10 度
(図 3) アスリートの骨粗鬆症の診断基準
文献2参照
これは婦人科・雑誌用のガイドラインの雛形です【版面】W:149.46mm(1段組み) H:208.14mm 【本文】41 行 13Q 20.48H
【図】●図番号:12Q じゅん 34 ●図タイトル・説明:12Q 17H じゅん 34 ●タイトル・説明:1 行の場合はセンター 折り返し字下げなし ●図説 の幅 片・全段ともに図幅
【表】●表番号:12Q じゅん 34 ●表タイトル・説明:12Q 17H じゅん 34 ●タイトル・説明の折り返し字下げなし ●表説の幅 表幅より左右 1 字 下げ ●表番号のない表で見出しらしきものがあるときはタイトル扱いとする(12Q じゅん 34) ●表中:11Q 12H または 16H じゅん 101 ●脚注:11Q じゅん 101 16H
【統一事項】●図表とタイトルのアキ 2.5 mm ●ローマ数字は二バイトⅠ・Ⅱなどを使用 ●イタリックは従属書体の斜体 10 度
(表 1) アスリートにおける無月経の治療指針
①摂取エネルギー量(食事量)の増加 または
②消費エネルギー量(運動量)の減少
・最近減少した体重を回復させる
・正常に月経がきていた時の体重に戻す
・成人:BMI 18.5kg/m2以上を目指す
・思春期:標準体重の 90% 以上を目指す
・最低 2000kcal/日以上を摂取する
文献 2 参照
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は非運動女性と比較し怪我のリスクが高いため,OC・LEP 開始の際は,手術時の対応について OC・
LEP ガイドラインに従い説明する.
6.国立スポーツ科学センターで実施した調査では,683 名のトップ選手のうち,91% が月経周期 に伴うコンディションの変化を自覚していた5).コンディションの良い時期は,月経終了直後から数日 後であることが多いが,月経中や黄体期に自覚するコンディションがよいとするアスリートもみられる ため,アスリートごとにコンディションのよい時期は異なる.月経周期に伴うコンディションの変化に より,パフォーマンスに影響がみられているアスリートでは,月経周期の調節を考慮する.その際使用 される薬剤は CQ403 を参照されたい.
7.アスリートには,医師からの処方に限らず一般市販薬,サプリメント等の服用に関し,最新の世 界アンチ・ドーピング規程禁止表国際基準(以下,禁止表)の情報を入手し,自らが注意を払う必要が あることを助言する.ドーピング禁止物質は,世界アンチ・ドーピング機構(World Anti-Doping
Agency:WADA)が発効する禁止表で規程されている6).この禁止表は,年 1 回以上(基本的には毎 年 1 月 1 日)改訂されるため,最新の禁止表を日本アンチ・ドーピング機構(Japan Anti-Doping
下げ ●表番号のない表で見出しらしきものがあるときはタイトル扱いとする(12Q じゅん 34) ●表中:11Q 12H または 16H じゅん 101 ●脚注:11Q じゅん 101 16H
【統一事項】●図表とタイトルのアキ 2.5 mm ●ローマ数字は二バイトⅠ・Ⅱなどを使用 ●イタリックは従属書体の斜体 10 度
(表 2) 使用可能な薬剤の例(2017 年 1 月 10 日現在)
注:すべての使用可能薬剤を記載しているわけではない
注:年 1 回以上(基本的には毎年 1 月 1 日)改訂されるため,最新の禁止表を確認すること
種類 剤形 商品名
エストロゲン 外用 ル・エストロジェル®,ディビゲル®,エストラーナテープ® 内服 ジュリナ®錠,プレマリン®錠
プロゲスチン 内服 プロベラ®錠,デュファストン®錠,ルトラール®錠,ノアルテン®錠 プロゲスチン その他 ミレーナ®
EP 配合薬 内服 ソフィア-A®配合錠/-C®配合錠,ルテジオン®配合錠,プラノバール®配 合錠,ウェールナラ®配合錠,メノエイドコンビパッチ®
LEP 配合薬 内服 ヤーズ®配合錠,ルナベル®配合錠 LD/ULD
経口避妊薬 内服 オーソ M21®錠,アンジュ 21®錠/28®錠,トリキュラー 21®錠/28®錠,
マーベロン 21®錠/28®錠,シンフェーズ T28®錠 緊急避妊薬 内服 ノルレボ®錠
GnRH アゴニスト
(男性では禁止) 点鼻
注射 スプレキュア®点鼻液,ナサニール®点鼻液 リュープリン®注射用,ゾラデックスデポ® 子宮内膜症治療薬 内服 ディナゲスト®錠
*オーソ M21®は 2017 年 1 月製造販売中止 これは婦人科・雑誌用のガイドラインの雛形です【版面】W:149.46mm(1段組み) H:208.14mm 【本文】41 行 13Q 20.48H
【図】●図番号:12Q じゅん 34 ●図タイトル・説明:12Q 17H じゅん 34 ●タイトル・説明:1 行の場合はセンター 折り返し字下げなし ●図説 の幅 片・全段ともに図幅
【表】●表番号:12Q じゅん 34 ●表タイトル・説明:12Q 17H じゅん 34 ●タイトル・説明の折り返し字下げなし ●表説の幅 表幅より左右 1 字 下げ ●表番号のない表で見出しらしきものがあるときはタイトル扱いとする(12Q じゅん 34) ●表中:11Q 12H または 16H じゅん 101 ●脚注:11Q じゅん 101 16H
【統一事項】●図表とタイトルのアキ 2.5 mm ●ローマ数字は二バイトⅠ・Ⅱなどを使用 ●イタリックは従属書体の斜体 10 度
(表 3) 禁止物質・禁止行為の例(2017 年 1 月 10 日現在)
注:すべての禁止薬物を記載しているわけではない
注:年 1 回以上(基本的には毎年 1 月 1 日)改訂されるため,最新の禁止表を確認すること 1.アロマターゼ阻害薬
アリミデックス®錠(アナストロゾール),アロマシン®錠(エキセメスタン)〔閉経後乳癌治療薬〕
フェマーラ®錠(レトロゾール)〔閉経後乳癌治療薬/排卵誘発薬〕
2.選択的エストロゲン受容体調節薬(SERM)
エビスタ®錠(ラロキシフェン),ビビアント®錠(バゼドキシフェン)〔骨粗鬆症治療薬〕
ノルバデックス®錠(タモキシフェン),フェアストン®錠(トレミフェン)〔乳癌治療薬〕
3.その他の抗エストロゲン作用を有する薬物
クロミッド®錠(クロミフェン),セキソビット®錠(シクロフェニル)〔排卵誘発薬〕
フェソロデックス®錠(フルベストラント)〔乳癌治療薬〕
4.エストラジオール・テストステロン配合薬
ボセルモンデポー®,ブリモジアン・デポー®,ダイホルモン・デポー®〔更年期障害,骨粗鬆症治療薬〕
5.アンドロゲン作用を有する薬物
ボンゾール®錠(ダナゾール)〔子宮内膜症治療薬〕
静脈内注入および/または 6 時間あたりで 50mL を超える静脈注射は禁止される.但し,医療機関の受診過程,
外科手術,または臨床的検査において正当に受ける静脈内注入は除く.
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