48. 筑波キャンパスと東京キャンパスをL2VPNで接続
キャンパス情報ネットワーク
L2VPN サービスの導入効果についてはいかがですか。
佐藤氏:長年の課題であったネットワーク管理の統一化が実現でき、大いに満足しています。これまでは別々のネッ トワークを運用するための管理コストが非常に嵩んでいたのですが、こうした問題も解消することができました。東 京キャンパスの通信が一度筑波を経由することにはなりますが、そのことによる問題も特に生じていません。
その他に SINET の良さとして感じられる点などはありますか。
佐藤氏:コスト面でのメリットや相談のしやすさといった部分もありますが、それ以外で感じるのは技術的な分か りやすさですね。たとえば一般の通信キャリアなどだと、結局見せてもらえるのはインターフェースの外側だけであ り、その裏側でどういうことが行われているかはユーザー側には分かりません。その点、SINET は技術的な情報 がオープンになっていますので、安心感が非常に高い。特に本学はノード校ですので、装置を見ればこういう実装 なのかと分かりますしね。
品質・信頼性についての評価はいかがですか。
佐藤氏:まったく問題ないですね。東京キャンパスからのアクセスも含め、レスポンス的な不満が出るようなことは ありません。最近ではネットワークを流れるデータもどんどん大きくなっていますが、ストレスを感じることなく利用 できていますので、大いに感謝しています。
学内の基幹ネットワークについても大きな変更を行われたとのことですが、こちらについてもお話を伺えま すか。
佐藤氏:平成 19 年 9 月から稼働を開始した新キャンパス情報ネットワークシステムでは、基幹ネットワークの構成 を全面的に見直しました。従来はコア層、アグリゲーション層、ディストリビューション層の 3 レイヤー構成でした が、現在はコア層、ディストリビューション層の 2 レイヤーで構成しています。アグリゲーション層をなくせばそれだ け機器点数が減りますし、機器コストや保守コストを減らせます。また、学内でクローズドなネットワーク環境を作 りたいと考えた時も、経路パスが少ないので設定項目が最小限で済みます。
こうした変更を加えるにあたって幸いだったのが、本学では共同溝の整備が進んでおり、ファイバーの敷設が 容易であった点です。もちろん、ファイバーを敷設するにもコストは掛かるわけですが、長期的な運用管理コストを 考えれば、アグリゲーション層に高額なスイッチ群を置くよりもかえって安い。低コストで運用性の高いネットワーク 環境が実現できたと考えています。
IPv6 の活用など、その他の取り組みについてはいかがですか。
佐藤氏:現在、本学では 2 組織が IPv6 の接続申請を行っており、我々としても本格運用に向けた準備を進めてい る段階です。IPv6 をどのように学内で運用すれば最も効果的なのか、セキュリティと利便性とのバランスも踏まえ た上で、きちんと考えていきたいと思います。また、IPv6 に限らず、今後も様々な新しいテクノロジーが生まれてくる でしょうから、そこもしっかりとキャッチアップしていきたいですね。
大学のネットワークが企業のそれと大きく違う点は、ユーザーである学生が、同時にカスタマーでもあるという 点です。CS 向上を図るためには、研究や学生生活にもっと快適にネットワークを活用できるようにしていく必要が あります。そういう意味では、ネットワーク環境の改善・強化に向けた取り組みに終わりはありませんね。
また、本学では SINETとつくば WAN を対外接続に利用していますので、SINET の今後の発展についても大 いに期待しています。特に SINET4 では、いろいろな新しいチャレンジもされていくとのことですので、非常に楽し みにしています。
ありがとうございました。