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28. 「四国の知」の集積を基盤とした

具体的にはどのような人材の育成を目指されるのですか。

林氏:一つは、四国の活性化を先導できる人材、つまり「四国を元気にしてくれる人材」です。たとえば、四国への愛 着心・郷土愛の醸成や、四国の観光・文化資源への理解を広める活動など、四国を盛り上げる活動を担ってくれる 人材ですね。また、もう一つは、農林水産業の高度化を担う人材育成です。ご承知の通り、四国は農林水産業が重 要な基幹産業になっています。そこで、農商工連携のビジネスモデルを構築したり、農林水産業製品のブランド化・

高品質化などを担える人材も育成できればと考えています。

現在の活動状況を教えて下さい。

林氏:今回の事業では、「四国の知」の集積を掲げていますが、そのベースとなるのが、四国の広域的課題や資源・

ブランド・歴史・地勢・文化・伝統などで構成される「四国学」です。最終的には、この四国学に関するコンテンツを広 く活用していく予定ですが、本年度(平成 21 年度)は、各大学においてコンテンツを制作・蓄積するフェーズになり ます。本学でも鋭意制作に取り組んでおり、地元・香川をテーマにした「讃岐学」の講義など、10 本程度のコンテン ツを制作しています。また、実際の人材育成では各種の専門教育なども必要になると考え、情報リテラシー関係の 講義などもコンテンツ化を進めています。コンテンツの本格的な活用フェーズは来年度以降になりますが、できる ものについては、本年度の後期から利用を進めたいと考えています。

システム的には遠隔講義と e-Learning が中核になるとのことですが。

林氏:いくら四国内での取り組みとは言え、実際に学生が他の大学で講義を受けるのは大変です。場合によって は、県間をまたいで移動する必要も出てきますしね。そこで、遠隔講義とe-Learning を活用し、自分の大学に居な がらにして講義を受けられるようにしたいと考えました。まず、遠隔講義に関しては、各大学にハイビジョン対応の ビデオ会議システム(Polycom® 等)を導入し、これを利用して講義を行う予定です。大学によって講義の開始時 間が異なるなどの問題はあるので、この点については今後検討していく必要があります。ちなみに、コンソーシアム 内の会議についても、同様に移動の問題がありますので、Microsoft 社の Live Meeting を利用して遠隔会議を 実施しています。また、e-Learning については、講義を収録した動画や、Flash 化された教育コンテンツなどを各 大学の LMS に置き、他大学からアクセスできるようにする予定です。

Polycom® を活用した 4 キャンパス接続による遠隔セミナー

その際のネットワークを担うのが SINET というわけですね。

古川氏:その通りです。大学間連携の取り組みを行う上では、各大学を結ぶ高速な情報通信インフラが欠かせませ ん。今回の事業についても、SINETという学術ネットワークが存在することが大前提でした。一昔前であれば、こう したことをやりたいと思ったら、まず各大学を結ぶネットワークをどう構築するかというところから始める必要があ りました。これでは非常にハードルが高い。その点今回は、ネットワークの部分については心配することなく、最初か ら具体的な取り組み内容に注力できました。もし SINET がなかったら、とてもこうは行かなかったでしょうね。

SINET への期待などがありましたらお聞かせ下さい。

林氏:ネットワークの高速性、信頼性などについては、特に心配はしていません。ただ、e-Learning のコンテンツを 利用する際には、学生が他大学のLMSにアクセスするケースもありますので、この時のユーザー認証をどうするか という課題も残っています。現在は Shibboleth の利用を検討していますが、こうした部分でも SINET の支援を仰 げるとありがたいですね。

最後に今後に向けた抱負をお聞かせ下さい。

林氏:戦略的大学連携支援事業としては平成 22 年度で一区切りを迎えますが、人材育成にはもっと長期的なスパ ンで取り組む必要があります。そこで、平成 23 年度以降についても、四国の知に関する教育プログラムを継続実施 していく予定です。また、大学だけでなく、美術館・博物館や各種の文化施設、自治体など、地域の様々な組織・団体 とも連携して事業を展開していく必要があります。実は私自身も、地元・香川県の出身ですので、「四国の元気」にで きるだけ貢献していきたいと考えています。

古川氏:ICT やネットワークの活用によって、四国が一つにまとまる足がかりができれば嬉しいですね。また、総合 情報センターでは、今回のプロジェクト以外にも、香川大 4 キャンパスを結ぶネットワーク環境の改善など、様々な課 題を抱えています。こうした取り組みを進めていく上でも、今後の SINET の発展と支援に大いに期待しています。

ありがとうございました。

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