第5章 産業の動向
5.6 エネルギー
5.6.1 石 油
(1) 埋蔵量
インドネシアの2015年 1 月時点の石油確認埋蔵量は36億バレルであり前 年同月比で4億バレルの減少。
5.6.1-表1 インドネシア石油確認埋蔵量推移
(単位:億バレル)
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 40 37 37 36 36 Source: Directorate General of Oil and Gas
(2) 石油探査状況
2012年の新規開発油井は840か所(前年比12%減)となっている。
特に深海鉱区の探査投資が減少している。
5.6 エネルギー 115
(3) 原油生産量
1995年のピーク162万BPDから毎年減少が続き2015年は69.0万BPD となった。
減少の主な理由は現在生産している油田やインフラの減退、開発許可や土地 買収の困難さなどによるものである。石油生産量は減退する一方で経済成長に 伴い内需は増加しているため原油、石油製品ともに輸入している。
(4) 主要油田
① Duri 、Minas
インドネシア最古で最大の2油田でありスマトラ島東部沿岸のスマトラ盆地 に位置しており両油田とも石油増進回収法(EOR)を導入しているが生産量 は減少している。
② Cepu
2001年にジャワ島東部で発見された大型油田。主要3油田は Banyu
Urip 、Jambaran 、Cendanaであるが現在はBanyu Uripが生産中。
2) 精製
・国内消費
現在国内で操業している製油所はプルタミナで8ヶ所、TPPIで2ヶ所の10ヶ所で、
合計の原油処理能力は1,169.1千BPDとなっている。インドネシアの製油所は 全般的に老朽化が進んでいる。このため精製能力は内需に対して2012年では6 4%程度のため、不足する石油製品は輸入で対応している。
このため、昨年、政府主導の製油所新設計画と、プルタミナによる既存製油所の 大規模な改修計画が策定され、現在、アジアおよび中東各国の大手石油会社を中 心に、共同出資者を募っている。
5.6.1-表2 既存製油所の原油処理能力
(単位:千B/D)
場 所 エリア 製油所名 原油処理能力 スマトラ島 中 部 Dumai 127
中 部 Sungai Pakning 50
南 部 Musi 127.3
ジャワ島 中 部 Cilacap 348
東 部 Cepu 3.8
東 部 Tri Wahana
Universal (TPPI) 18
西 部 Balongan 125
カリマンタン島 東 部 Balikpapan 260 ニューギニア島 西 部 Kasim 10 ジャワ島 東 部 Tuban(TPPI) 100
合 計 1,169.10
出典: 2016 Handbook of Energy & Economic Statistics of Indonesia
5.6 エネルギー 117
5.6.1-図1はインドネシアの石油生産と需要を表しているが、経済発展、人口増加、燃料油補 助等により需要は2014年には170万BPD程度に上昇し生産量との格差が拡大している。
5.6.1-図1 インドネシアの石油生産と需要
国内エネルギー動向で注目される燃料油の補助金問題はもともとスカルノ政権時に燃料油価 格の急激な変動を避けるために導入された制度であるが、この需要が年々増大し財政の大き な負担であった。下図(5.6.1-図2)は補助金付きガソリン価格の推移であるがその比率は20 05年から2013年で一般歳出の7%から20%程度にまで増加した。しかしながら、2014年1 1月からジョコ・ウィドド新大統領はこの補助の削減し、2015年1月に撤廃した。
5.6.1-図2 インドネシアの補助金付きガソリン価格の推移