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第5章 産業の動向

5.1 インドネシアの産業の特徴

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5.1.1-表1 インドネシア産業別GDP構成比(2006年~2013年)

(単位:%)

分 野 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 農業・漁業・林業 13.0 13.7 14.5 15.3 15.3 14.7 14.5 14.4 鉱業・採石 11.0 11.2 10.9 10.6 11.2 11.8 11.8 11.2 製造業 27.5 27.0 27.8 26.4 24.8 24.3 24.0 23.7 電気・ガス・水道 0.9 0.9 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 0.8 建設 7.5 7.7 8.5 9.9 10.3 10.2 10.3 10.0 卸売・小売・ホテル・飲食 15.0 15.0 14.0 13.3 13.7 13.8 14.0 14.3 運輸・通信 6.9 6.7 6.3 6.3 6.6 6.6 6.7 7.0 金融・不動産 8.1 7.7 7.4 7.2 7.2 7.2 7.3 7.5 サービス 10.1 10.1 9.7 10.2 10.2 10.6 10.8 11.0 合 計 100 100 100 100 100 100 100 100 出典:BPS(インドネシア中央統計局)

5.1.1-表2 製造業の分野別GDP成長率(2009年~2013年)

(単位:%)

分 野 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 製造業全体 2.21 4.74 6.14 5.74 5.56

石油ガス産業 -1.53 0.56 -0.94 -2.80 -1.81

①石油採掘 0.53 1.25 0.53 -1.93 1.03

②天然ガス -3.14 0.01 -2.15 -3.53 -4.26

非石油ガス産業 2.56 5.12 6.74 6.42 6.10

①食料品・タバコ 11.22 2.78 9.14 7.57 3.34

②繊維・皮革・履物 0.60 1.77 7.52 4.27 6.06

③木材・林産品 -1.38 -3.47 0.35 -3.14 6.18

④紙・印刷 6.34 1.67 1.40 -4.75 4.45

⑤肥料・化学・ゴム 1.64 4.70 3.95 10.50 2.21

⑥セメント・非金属 -0.51 2.18 7.19 7.80 3.00

⑦基礎金属・鉄鋼 -4.26 2.38 13.06 5.86 6.93

⑧輸送機器 -2.87 10.38 6.81 7.03 10.54

⑨その他 3.19 3.00 1.82 -1.13 -0.70

出典:中央統計局

5.1 インドネシアの産業の特徴 89

5.1.2 企業グループ

インドネシアにも、周辺のアジア諸国と同じように、企業グループ化現象が見られる。

企業グループとは、1人または数人の株主が複数の企業を所有する現象で、中には 1つのグループに属する企業数が数百社にも達する場合がある。

アストラ・グループ、サリム・グループ、シナールマス・グループは、インドネシアの3 大グループ企業と称される。アストラ・グループは、自動車・二輪販売で日系大手企業 とパートナーを組んでいるが、最近では高速道路、水道、発電などのインフラ事業へ の参画も多く、バイオ燃料開発にも関心を示している。サリム・グループは、経済危機 前はインドネシア最大の企業グループであったが経済危機で多くのグループ企業の 株式を政府に没収され活動が低下したが、世界的なインスタント麺会社であるインド フードの事業拡大に成功し、最近ではパームオイルなどのプランテーションビジネス に積極的な姿勢を見せている。香港にも拠点を構え、周辺国への投資も積極的。シ ナールマス・グループは現在、紙パルプ、金融、不動産、アグリビジネスの4事業を柱 として、インドネシア国内のほか中国で積極的な事業展開を行っている。

インドネシアの民間大資本は、外資系企業を除くと、巨大な単独の1社としてよりも、

沢山の傘下企業を持つ企業グループとして存在する方が圧倒的に多い。企業グルー プでは、所有主は必ずしも家族とは限らないし、外資や他の企業グループを含む多 様な共同事業パートナーを持つため、インドネシアの企業グループは、韓国の財閥

(チェボル)や戦前日本の財閥のように、家族という強い紐帯で結ばれた排他的所有 による閉じた企業集団とは違って、かなり緩やかな構造をしている。

5.1.2-表1 インドネシアの主要企業グループ

グループ名 主要株主 分野

Jardine/Astra Group Henry Kewswick 製造業、プランテーション、鉱業

Salim Group Anthony Salim 食品産業、プランテーション、通信

Sinar Mas Group Eka Tjipta Widjaja プランテーション、紙パルプ、通信

Wilmar International Martua Sitorus & Kuok Khong Hong

農業

Djarum Group Budi Hartono タバコ、銀行、不動産

Philip Morris International Philip Morris タバコ

Bakrie Group Aburizal Bakrie エネルギー、インフラ、メディア

Lippo Group Mochtar Riyady 不動産、小売、医療

Gudang Garam Susilo Wonowidjojo タバコ

Royal Garden Eagle Sukanto Tanoto 紙パルプ、農業、エネルギー

出典:雑誌グローブアジア(2012年8月)

5.1.3 国営企業

国営企業は、1960年代から1980年代後半まで金融、鉱工業、農林業、交通・通信、

公共事業、小売など幅広い分野でインドネシア経済開発の主な担い手としての役割を 演じてきた。しかし、各種特権で保護され、競争力のない国有企業はその非効率性が 問題視され、1988年に経営改善を進めるため「国有企業改革の基本政策」(1988年 付大統領令第5号)が定められ、更には、2005年に国営企業法(2003年付法律第1 9号)の施行細則として国営企業の合併・買収・解散を規定した政令(2005年第43号)

を規定して、国営企業の効率性、透明性等に向けた法整備を実施。

以後、ジャサマルガ(高速道路)やクラカタウ(製鉄)、ガルーダ航空等の一部政府保 有株が市場に放出され、部分民営化が進んできているが、立ち遅れるインフラ整備で は、むしろ国営企業に期待する声もあり、民営化は慎重に進められていると言える。

5.1.3-表1 インドネシア国営企業の業績(2002年~2011年)

(金額の単位:兆ルピア)

2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 企業数(社) 158 157 158 139 139 139 141 141 142 140 黒字企業(社) 99 97 95 103 114 106 114 117 121 117 赤字企業(社) 44 44 28 31 20 33 27 24 21 23 資産総額 932 980 1,197 1,309 1,407 1,725 1,978 2,234 2,503 2,947 債務総額 663 697 783 877 962 1,214 1,452 1,646 1,884 2,239 エクイティ 265 279 406 424 437 511 526 574 601 689 売上高 235 266 521 653 346 865 1,162 986 1,131 1,378 利益総額 26 21 44 42 29 71 78 88 102 119 損失総額 -9 -9 -6 -7 -5 -7 -14 -2 -1 -4

(出典:国営企業省、Annual Report 2010, Strategic Plan 2012-2014 )