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第2章  国際会計基準におけるストック・オプション会計の変遷

第7節  開示

7−1 株式報酬契約の性質と範囲

157 IASB[20041,pa帆40,

158

 企業は当該期間中に存在していた株式報酬契約の性質と範囲について、財務諸表の利用 者が理解できるようにするために、以下の情報を開示しなければならない159。

①年度中のいずれかの時点において存在していた株式報酬契約の種類ごとの詳細。これに  は、各契約の一般的な規定及び条件が含まれ、例えば権利確定条件、付与されたオプシ   ヨンの最大期間、決済方法などが該当する。

②下記のストック・オプションのグループごとの、オプション数量および加重平均行使価

 格

  (i)期首残高   (i)期中の付与   (血)期中の失効   (iV)期中の行使   (V)期中の満期消滅   (Vi)期末残高

  (曲)期末現在の行使可能残高

③期中に権利が行使されたストック・オプションについて、権利行使目時点の加重平均株  価。オプションが期間を通じて一定に行使された場合には、上記に加え加重平均株価を  開示することも可能である。

④期末時点でのストック・オプション残高については、行使価格の範囲と、加重平均残存  契約年数。行使価格の範囲が広い場合には、オプション残高をいくつかの範囲に区分し  なければならない。当該区分は、発行される可能性のある追加的株式の数と範囲および  それらのオプションの行使により受け取る可能性のある現金を検討するのに有用なも  のでなければならない。

7−2 公正価値の算定

 企業は当該機関中に受け取った財貨またはサービスまたは付与した持分金融商品の公正 価値がどのように算定されたのかを、財務諸表の利用者が理解できるようにするための情 報を開示しなければならない160。

(1)付与した持分金融商品の公正価値を参照している場合

 企業が付与した持分金融商品の公正価値を参照して公正価値を間接的に測定している場 合には、最低限以下の開示を行わなければならない161。

①期中に付与されたストック・オプションの、測定目時点における公正価値と当該公正価  値の測定方法に関する情報。これには以下のものが含まれる。

  (i)使用したオプション価格算定モデルおよび当該モデルに対する入力値。これに      は、加重平均株価、行使価格、予想ボラティリティ、オプション残存期間、子

159 IASB[2004],paras.44−45,

160 IASB[2004],par孔46,

161 IASB[2004],para.47.

67

     想配当、リスクフリーレート、およびモデルに対するその他の入力値が含まれ      る。

  (i)予想ボラティリティの算定方法。

  (血)株式市場条件などのオプションの権利付与のその他の特性が、公正価値に組み      込まれているかどうか、及びその場合の方法。

②期中に付与されたその他の持分金融商品(つまりストック・オプション以外)の測定  目における数量、加重平均公正価値、および公正価値の算定方法に関する情報。これに  は以下のものが含まれる。

  (i)公正価値が観察可能な市場価格を基礎として測定されていない場合にはその算      定方法。

  (i)予想配当が公正価値の測定に織り込まれているかどうか、およびその方法。

  (血)当該持分金融商品の他の特性が公正価値の測定に織り込まれているかどうか、

     およびその方法。

(C)期中に条件が変更された株式報酬契約について、

  (i)それらの変更に関する説明

  (i)変更の結果、付与された増分公正価値

  (iii)該当する場合には、上記(a)(b)で示された規定に従って、付与された増分公      正価値をどのように測定したかに関する情報。

(2)受け取った財貨・サービスの公正価値を直接測定している場合

 企業が当期中に受け取った財貨またはサービスの公正価値を直接に測定している場合に は、企業は当該公正価値をどのように算定したか、例えば公正価値を当該財貨またはサー ビスの市場価格で測定したかどうかなどの公正価値の算定方法などを開示しなければなら ない。記述のとおり、従業員以外の取引については、受け取った財貨またはサービスの公 正価値のほうが容易に算定可能であるという推定が置かれている。この推定が反証される 場合には、その旨及び当該推定が反証された理由を説明しなければならない162.

7−3 当期純損益への影響

 企業は、株式報酬取引が企業の当期純損益および財政状態に与えた影響を財務諸表の利 用者が理解できるようにする情報を開示しなければならない。このため、企業は以下の開 示を行わなければならない163。

①受け取られた財貨またはサービスが資産として認識するために適格でなく、即時に費用   として認識される株式報酬取引から生じた当期に認識される費用の総額。

②株式報酬取引から生じた負債について、

  (i)当期末の総帳簿価額

  (i)相手方の現金または他の資産に対する権利が、当期末までに確定した負債の、

 IASB[2004],paras.48−49,162 163

当期末現在の本源的価値の合計。