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実証分析のデータ

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第 8 章 定時株主総会の活性化と株式市場の反応

8.2 株主総会の活性化と株式リターンの同調性

8.2.3 実証分析のデータ

前節までの分析によると,企業規模や経営成績などが株主総会所要時間に影響することが判明 している.具体的には,規模の大きい企業と経営成績の悪い企業の所要時間が長いことが確認さ れている.そこで,仮説8-3の検証に際し,これらの変数をコントロールする.また,株式リタ ーンはリスクに応じて変化するため,リスクの指標である時価・簿価比率と負債比率についても コントロール変数に含める.さらに,同調性の程度(レベル)そのものが企業・年度ごとによっ て異なることをコントロールするため,株主総会前の同調性もコントロールする.最終的に,本 節で分析対象となるモデルは以下の(8-4)式となる.

ε β

β β

β β

β α

+ +

+ +

+ +

+

=

時価・簿価比率 企業規模 経営成績

負債比率 株主総会前の同調性

株主総会活性化指標 の変化

株主総会前後の同調性

6

5 4

3 2

1

(8-4)

115

分析に際し,株主総会の活性化指標である株主総会所要時間,株主総会に出席した株主の割合

(出席株主数÷前期末株主数),株主総会での質問数,のデータを『資料版 商事法務』から手 作業で抽出した.財務データおよび株価データは日経NEEDS-FinancialQUESTから抽出した.

個別株式リターンと市場リターンとの同調性については,個別企業の株価データとTOPIXの日 次終値を基に,市場モデル(R𝑖𝑖𝑡𝑡 =𝛼𝛼𝑖𝑖+𝛽𝛽𝑖𝑖𝑅𝑅𝑀𝑀𝑡𝑡+𝜀𝜀)の決定係数(R2)を計算した.ただし,Rit i社のt日の株式リターン,RMtTOPIXのt日のリターンである.

分析対象企業として,東京証券取引所第一部および第二部に上場している企業のうち,銀行・

証券・保険・その他金融を除いた一般事業会社を選択した.さらに,3月末決算企業のみを対象 としている.同調性の算定期間については,5月に決算短信が発表され,6月に株主総会が開催 される企業が多いことから,株主総会前の同調性は各年1月1日から4月30日までのデータを 用いて計算し,株主総会後の同調性は同年7月1日から10月31日までのデータを用いて計算 した.株主総会後の同調性の値から株主総会前の同調性の値を差し引いた値が株主総会前後の同 調性の変化の指標となる.

負債比率については,対象となる株主総会の直前の年次決算における負債合計を負債・純資産 合計で除して求めた.経営成績の指標としては,経常利益を資産合計で除した値を利用している.

さらに,企業規模については資産合計の自然対数値を,時価・簿価比率については5月末の株式 時価総額(株価と発行済み株式総数の積)を直前決算期の純資産合計で除して求めた.なお,各 変数について上下1%ずつを外れ値として分析から除外した.その結果,分析対象となったサン

プル数は8,044社・年となった.外れ値を除外した後のサンプルに関する記述統計量および相関

係数を図表8-5および図表8-6に示している.

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図表8-5 記述統計量

平均 標準偏差 最小値 第1四分位 中央値 第3四分位 最大値

株主総会前の同調性 0.251 0.153 0.001 0.127 0.234 0.361 0.650 同調性の変化 0.014 0.143 -0.348 -0.085 0.013 0.115 0.371

所要時間 48.393 25.721 19 31 40 57 168

出席者割合 0.010 0.008 0.001 0.004 0.008 0.013 0.059

質問数 2.036 3.129 0 0 1 3 17

負債比率 0.544 0.202 0.100 0.392 0.554 0.697 0.958

経営成績 0.052 0.045 -0.121 0.023 0.044 0.075 0.234

企業規模 11.621 1.361 8.005 10.668 11.422 12.417 15.719

時価・簿価比率 1.394 0.901 0.328 0.805 1.148 1.705 7.807

※ 各変数の上下1%ずつを外れ値として除外している.

※ 株主総会前の同調性は各年1月1日から4月30日までのデータを用いて計算し,株主総会後の同調性は同年7月1日から   10月31日までのデータを用いて計算した.株主総会後の同調性の値から株主総会前の同調性の値を差し引いた値が   株主総会前後の同調性の変化である.

※ 負債比率については,対象となる株主総会の直前の年次決算における負債合計を負債・純資産合計で除して求めた.

  経営成績の指標としては,経常利益を資産合計で除した値を利用している.さらに,企業規模については資産合計の自然   対数値を,時価・簿価比率については5月末の株式時価総額(株価と発行済み株式総数の積)を直前決算期の純資産   合計で除して求めた.

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図表8-6 相関係数

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