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Trans theoretical modelを駆使する

ドキュメント内 肝炎医療コーディネーターこれだけは! (ページ 66-72)

ルです。ひとは、無関心期からはじまり、順に次のフェーズに移 るためには損失感より利得感が上回ることが必要とされていま す。例えばHBs抗原が陽性と判明した人を例に挙げると「無関 心期」は「俺はB型肝炎なんて関係ないよ」と思っているような 時期。「関心期」は「自分のB型肝炎はちょっと不安だな。でも 精密検査は怖いな」、「準備期」は「機会があれば精密検査を受け ようかな」、そして「実行期」は「さあ、精密検査を受けるぞ」、最 後の「維持期」は、「定期的に検査は行こう」というような心理の 移り変わりです。こちらもそれぞれのフェーズがセグメントであ ると言えます。そして意思決定の支援にはセグメントごとに適し たメッセージをかけることが効果的であると言われています。

つまり「無関心期」には「肝炎は気づかないうちに誰もが進行し てしまうリスクがあります」といったやや恐怖を訴求するような 言い方、「関心期」には「検査は採血と腹部エコーで怖いもので はありませんよ」といった障壁を取り除くようなメッセージを、

「準備期」には「あなたの身近な肝臓専門医療機関はここで す よ」といった具体的な動作指示や精密検査クーポン券を渡すな ど、そして「実行期」「維持期」は、受診したことへの支持、そして 次回の予約を行うといったことが、多職種からなる肝Coだから こそ出来る強みと言えます。

 さあ、自分の目の前にいるひとが、いったいどのフェーズに居 て、何が必要なのかを的確に見極めて、次のフェーズへの遷移に 効果的な声掛けやメッセージ発信等でナッジ(そっと背中を押 す)をしましょう!

江口 有一郎 武内 和久

新聞やテレビで活動を取り上げてもらうには?

 肝Coを世の中の人にもっと知っ てもらうにはどうしたら良いでしょ う。

 ひとつの方法は新聞やテレビなど のマスコミに取り上げてもらうこと です。

 たとえば、2019年4月、ある全国紙 の地域版に「肝がん死亡率 全国並 みに改善 コーディネーター養成10 年奏功」という大きな記事が載りま した。肝がん死亡率が全国平均に比 べて高かったY県で肝Co養成を10年 続けて384人に広げ、肝炎対策を進 めてきた結果、肝がん死亡率も全国 並みに下がってきたという内容です。

 新聞記者はなぜ肝Coに注目して 記事を書いてくれたのでしょうか?

 元新聞記者の私からみて注目点は 三つあります。

☆注目点1

 まず写真撮影を含めた取材ができ る場面があることです。記事には肝 Co養成講習会の模様や修了証を受 け取る受講生の写真が載っています。

このような現場取材ができる場面が あると記事が具体的になり、親しみ

やすくなります。

☆注目点2

 タイミングも重要です。「養成を 始めて10年」という節目の年は記事 が載りやすくなる要素です。

☆注目点3

 何よりも訴えるのは「努力して住 民の健康に貢献した」というストー リーです。新聞読者層の大きな部分 を占める高齢者は健康・医療記事に 高い関心を持っています。関係者の 努力で肝がん死亡率が下がってきた という希望が持てるストーリーは記 事が広く読まれる大きな要素になり ます。

 このように、新聞記事を書いても らうには、いくつかのコツがありま す。そのコツをいくつかご紹介しま しょう。

 肝Coの活動について新聞・テレビ・

ラジオなどを通して何か発信したい という場合、最初の一歩として手を 付けやすいのは「お知らせ欄」の活 用です。

 たとえば、新聞の片隅に載ってい

る「市民公開健康講座 ××日××

時から○○病院で。○○医師が肝臓 病の予防と治療について、肝Coが肝 臓の検査について講演する」という ようなイベント告知です。

 読者に有益なイベントであれば無 料で掲載してくれます。ただし、掲 載する曜日が決まっていることが多 いので、掲載希望日の1か月程度前 に新聞の掲載受付窓口に郵送やメー ルで資料を送ります。

 次の一歩に行きましょう。肝炎関 係のイベントがあるときに取材に来 てもらう記事を書いてもらう方法で す。

 土曜日や日曜日は新聞社やテレビ 局にとってニュースがあまりない日 ですので、記者は何かニュースがな いか探しています。事前にお知らせ しておけば講演会などに記者が取材 に来てくれることがあります。新聞 社やテレビ局の後援をお願いしてお くと、イベントの開催意義が伝わり ますし、取材に来てもらいやすくな ります。さらに、最初にY県の例で挙 げたような肝炎や肝Coに関する詳 しい記事を書いてもらう方法です。

 東京や大阪の新聞社やテレビ局に は医療に詳しい専門記者がいますが、

それ以外の地方では県庁担当記者や 市役所担当記者が医療記事も書いて いることが多いと思います。県庁担 当記者は県知事記者会見をはじめと する県政全般をカバーしていますが、

健康・医療担当の部長・課長の取材 もしています。あるいは、大学病院 の教授を取材している記者もいます。

部長・課長や教授を通して記者に情 報提供してもらうと、記者も関心を 持ってくれて、記事も載りやすくな ります。最初の例のように「住民の 健康に貢献する」というわかりやす いストーリーを組み立てると訴求力 が高まるでしょう。

浅井 文和

肝Coの 役割とコツ

Chapter 3

肝疾患診療連携のエコシステムを理解して

ドキュメント内 肝炎医療コーディネーターこれだけは! (ページ 66-72)

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