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薬局薬剤師が肝Coとして大活躍!

ドキュメント内 肝炎医療コーディネーターこれだけは! (ページ 137-143)

調剤薬局にいる肝Co

 薬局には、基本的に専門科や疾患に絞られることなく、あらゆ る診療科の患者さんが来局されます。また複数の医療機関に受 診されていても、一か所の薬局でまとめて薬をもらうことが出 来ます。患者さんが来局された時には病歴、受診歴、服薬歴の聞 き取りから、投与する薬が適切かどうか、他剤との相互作用の有 無な ど に つ いて確認をして い ま す。ま た処方箋は なくとも、

ちょっとした体の不調を訴えて病院ではなく私たちのところに 相談に見えられることもあります。

 このように患者さんと関わっていくなかで、私は肝Coとして の知識を活かす機会が非常にたくさんあります。

 肝炎治療が進歩して、現在は内服治療が基本になってきてい ますので、私たち調剤薬局の薬剤師が関わる機会が非常に増え てきています。処方薬に関して服薬指導をすること自体は基本 ですが、そこでさらに幅広く肝疾患の話ができる肝Coとして対 応できることは、患者さんへの安心感等の提供につながってき ます。

処方箋から患者さんの状態を知る

 肝疾患の患者さんによく用いられる処方として、ウルソデオキ シコール酸などの肝庇護薬を見かけることがあると思います。

この薬をきっかけにどうして服用しているのか理由などを聞い ていくだけで、未治療の肝炎患者さんを発見できることがあり ます。

 ある調剤薬局での一例です。ウルソデオキシコール酸錠を服

   

用している患者さんに対して、服用の理由を確認したところ、B 型肝炎で服用していると回答がありました。しかしながら処方 状況を確認しても核酸アナログ製剤の処方などがなかったので、

未治療ではないかと疑いました。医療機関に確認したところ、実 はC型肝炎の治療後ということで、患者さんの勘違いでした。も し本当にB型肝炎であったのならば、漫然と肝庇護療法を続け るのではなく適切な抗ウイルス治療につながったと思われます。

今回はC型肝炎の既往が分かったので、その後も服薬指導の際 に役立てたり、定期的な検査を促したりすることができています。

このように肝庇護薬からのアプローチは専門医への受検・受診・

受療を促すきっかけとしてどの薬局でも出来るスクリーニング 方法ですし、これだけでも多くの患者を治療につなげることに 貢献できるかもしれません。

調剤薬局から受療に導いたケース

 問診を行っていると患者さんから「C型肝炎に対して治療が 必要なことは主治医に聞かされているけれど、なかなか治療に 踏み込めていない」と相談をうけました。服薬指導時に薬剤師の 立場からもう一度、肝炎の抗ウイルス治療について薬の効果や 副作用などに関する最新情報をお伝えしたところ、その患者さ んは治療を受けることを決心されました。

 患者さんは自分の持っている情報の正確さを誰かに聞いて確 かめたり、セカンドオピニオンとしての意見を聞いたりして安心 感を得たい時がありますよね。医師からの説明の他にも、患者 さんに身近な存在である薬局で情報提供が出来る意義は非常に 大きく、またそこに肝Coとして関わることでよりいっそうの信 頼も得られていくと思います。

 最近では薬局に対して、調剤だけでなく健康をサポートする役

個人としての肝Co活動:職種や立場を最大限の強みとして活動するには?

割も求められています。私が勤務する薬局では、待ち時間に患 者さんが利用できるように体組成計を設置しています。これは 肥満や脂肪肝の方を早期に拾い上げて非アルコール性脂肪肝炎 への移行を食い止めるためです。健康相談などを幅広く実施し ていく中で、私は肝Coとしての知識を積極的に活かすようにし ています。

薬剤師は肝炎患者拾い上げの“ 最後の砦 ”であるという意識を持つ  薬局は病気の方も、そうでない方も幅広く訪れる場所です。全 く肝炎ウイルス検査を受けたことがない方から、専門医に受診 中の患者さん、すでに肝炎治療を終えた患者さん、更には肝硬 変や肝がん の治療を行っている患者さんまで、すべてに対応す る職種です。そういった意味では、調剤薬局の薬剤師は肝炎患 者拾い上げの“最後の砦”として非常に重要な役割を担っている と思います。

梅田 文人

受検・受診前

肝炎治療の情報発信

肝臓疾患関連薬からの スクリーニング

肝炎治療時

服薬指導

副作用確認

処方提案

肝炎治療後

脂肪肝などの予防啓発

治療離脱防止の相談

肝硬変治療等のフォロー

 

 

臨床検査技師が肝Coとして大活躍!

肝臓病チームの結成

 当院では、平成14年に医師を中心に様々な医療スタッフ(看 護師、薬剤師、管理栄養士、そして臨床検査技師等)があつまっ て肝臓病チームを結成しました。

 定期的にカンファレンスを行い、年に2~3回ほど開催してい る肝臓病教室のテーマやプログラム、担当する講師について話 し合ったり、プログラムやポスターを作成したりしています。こ の肝臓病教室は、当院の患者さん以外にもご家族や地域の方々 など、どなたでも無料で参加することができます。講師はテーマ に合わせて各部門のスタッフが担当しているのですが、当然な がら担当の講師には患者さんへわかりやすく話すことや、患者 さんからの質問にきちんと答えられることが求められます。わ たしたち臨床検査技師も治療や薬、栄養など幅広く最新の医療 について、常に勉強する必要があります。特にC型肝炎はインター フェロンフリー治療へと劇的に進歩していますが、こういった最 新の知識の習得には各種研修会や学会等へ参加して自己研鑽す る必要があります。

肝臓病チームのメンバー全員が埼玉県肝Co

 平成25年にS県の肝Co養成研修会が始まったのをきっかけ に、肝臓病チームのスタッフと一緒に研修を受講しました。医師 や看護師と同様に、わたしたち臨床検査技師に対しても、各分野 に対する専門性を高めることが求められていて、当院の職場で も各種認定資格の習得や学会発表などが個人の評価に繋がって

個人としての肝Co活動:職種や立場を最大限の強みとして活動するには?

います。これまでに当院の臨床検査部からは14人が受講してい て、病院全体では合計31名が受講していますが、この全員が肝 臓病チームのメンバーになっています。

臨床検査技師だからこそ出来ること

 肝Coとしてわたしたち臨床検査技師に出来ることは、肝炎ウ イルス検査陽性の患者さんを検査リストから抽出したり、その患 者さんが適切に消化器内科に受診できる様に支援したりするこ とが考えられます。ある研修会で、入院時や手術・輸血前等の検 査でせっかく肝炎ウイルス検査陽性と判明した患者さんに対し て、まだまだ十分な対応ができていないケースがあるということ を知りました。私たちが普段扱っている検査室のシステムを使 えば、膨大な患者データからでも比較的簡単に肝炎ウイルス陽 性の患者さんを抽出することが可能ですので、試しにまずは当 院の現状を調査することにしました。HCV抗体陽性の患者さん とHBs抗原陽性の患者さんを抽出して、カルテの情報をひとり ひとり確認して消化器内科をきちんと受診していない方をリス トアップしました。肝臓病チームのカンファレンスで情報を共有 したのちに病院内でも報告し、さらには学会発表を行うことで、

検査システムを利用した 「陽性者の拾い上げ」の有効性と重要性 を院内、院外へ情報発信することができました。

 現在、当院では肝炎ウイルス検査受診勧奨システムが付いた 電子カルテを導入し運用しています。肝炎ウイルス検査で陽性と 判定された患者さんのカルテ上に 「肝炎ウイルス検査受診勧奨 患者」 のアラートを通知します。担当医は 「肝炎ウイルス検査精 査のお勧め」(患者用案内)を印刷して患者さんに渡し、結果の説

   

明と消化器内科受診を勧めます。システム導入後の調査では、消 化器内科未受診の患者さんを減らすことができました。しかし、

導入後も残念ながら拾い上げられていない患者さんが存在して います。今後も定期的に現状を調査し、拾い上げのシステムの見 直しや改善を行っていく必要があります。

スキルアップ研修会に参加してモチベーションアップ!

 肝Coとして活動し、スキルアップのための研修会等に参加す ることで、他施設の臨床検査技師とはもちろん、医師、看護師、

薬剤師、管理栄養士、その他医療スタッフと交流することで情報 の共有、さらになによりも、やる気のある人たちと交流すること がモチベーションの維持にもつながっています。わたくしたちの 活動が肝炎重症化の防止につながり、肝がん罹患率の減少に貢 献できると確信しています。皆さんも是非、肝Coとして活躍し てみてはいかがでしょうか。あなたにもできますよ!

小関 紀之

ドキュメント内 肝炎医療コーディネーターこれだけは! (ページ 137-143)

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