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AstraZeneca

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2. グローバルメーカーの国際展開戦略

2.2. 各企業の国際展開状況と戦略(医薬品)

2.2.8. AstraZeneca

(1) 海外進出状況の概要

本社はイギリス。世界100カ国以上で事業を展開しており、16カ国に23社の子会社・関連会 社を有しており、従業員は約51,500人となっている。

(2) 地域別進出状況・拠点配置状況

米国及び欧州の人員配置が大きいが、中国も焼く8,000人の従業員を擁する大規模拠点となっ ている。また、中国と日本を除くアジア太平洋地域の従業員数は約5,100人(全体の9.9%)、中 東・アフリカは2,100人(4.1%)となっている。

図表 2-29 地域別従業員数(2013)

(出典)AstraZeneca, Annual Report 2013

また、地域別売上を見ると、本社のあるイギリス及びヨーロッパと北米で85%近くを占めて いる。売上は、全体的に2012年から2013年にかけて縮小している。

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図表 2-30 地域別売上(2013)と前年比

売上 ($m) 2013売上 成長率% 2012売上

英国 6,860 -21.9 8,782

ヨーロッパ(英国を除く) 10,582 -6.1 11,264

北米 13,987 -11.6 15,822

アジア、アフリカ、オーストラリア 6,310 -3.4 6,534 intra-group eliminations -12,028 -16.6 -14,429

合計 25,711 -8.1 27,973

(出典)AstraZeneca, Annual Report 2013

(3) 主力製品の販売状況

かつて世界最大の医薬品であったファイザーの「リピトール」の特許切れに伴い、スタチン 製剤のトップシェアはアストラゼネカの「クレストール」となっている(シェア約45%)。また、

抗潰瘍剤の「ネキシウム」も同薬のシェア1位であり、「シムビコート」はヒスタミンH1拮抗剤 以外の抗喘息薬・抗アレルギー薬市場でシェア3位となっている。

図表 2-31 主力製品と販売状況

製品名 主な薬効 2013年売上 前年比

クレストール 高脂血症(スタチン製剤) 6,718 million$ -10%

ネキシウム 抗潰瘍剤 4,428 million$ +6%

シムビコート 抗喘息薬 3,848 million$ +2%

(出典)セジデム・ストラテジックデータ「ファルマ・フューチャー」よりみずほ情報総研㈱作成

(4) 海外市場における特徴的な戦略や活動等

① 全体戦略

アストラゼネカは、呼吸器・炎症・自己免疫、循環器・代謝疾患、オンコロジーという3つの 重点治療領域におけるサイエンスのリーダーシップの実現を目指している50。また、特許期間 が満了した「長期収載品」と「後発医薬品」を指す「エスタブリッシュ医薬品」への進出はし ない方針であり、イノベーション主導型を志向している51

その他、米国市場に対して、2012年から乳がん患者向けの「アリミデックス」を直接販売し、

保険加入に関係なく一律の価格で提供し、さらにその価格自体も後発医薬品並みに抑えて販売 されている。特許切れ後、ブランド品をもっと安く購入できないのかという問合せが多かった こと、抗がん剤では後発医薬品よりもブランド医薬品が志向される傾向があることを受けての

50 Astrazeneca, 2014.11.25付プレスリリース(英国本社2014年11月18日付発信の翻訳)

http://www.astrazeneca.co.jp/media/pressrelease/Article/20141125

51 セジデム・ストラテジックデータ(2012)「ファルマ・フューチャー YEARBOOK12-13」

34 販売戦略であるとされている52

② 新興国市場へのアプローチ

イノベーション主導型としながらも、BRICsを含む新興国市場では、医療保険でカバーされ ず全額自己負担で購入されるケースが多いため、価格を抑えたブランド・ジェネリックを販売 しており、新興国市場における売上の約半分を占めている53

アストラゼネカでは、新興市場でのプレゼンス強化を目指して、16,100名からなる国際部門 を立ち上げて従業員を各市場に配置し、各地の患者ニーズを満たす幅広い製品ライン情報を内 科医に提供するため、営業力向上に特化して資金増強を行っている。

2013年には、米ブリストル・マイヤーズスクイブ社との糖尿病治療薬の合弁会社を完全子会 社化することを発表し、自前で糖尿病領域を一貫して手がけ、新興国事業を強化する考えを示 している54。また、実際に、糖尿病領域を含む同社の主力製品群は、新興国市場での売上を伸 ばしており、新興国市場では第8位の規模となっている55。特に、中国、ロシア、アフリカ、ア ジアの一部(インド、マレーシア、インドネシア、ベトナム)とラテンアメリカ(アルゼンチ ン、チリ)で好調な成長機会があったとされている56

また、新興国市場に対する販売・マーケティング体制を強化してきており、2013年には担当 約29,600人のうち半数以上が新興国市場に投入されている。

図表 2-32 販売・マーケティング担当の地域別割合

(出典)AstraZeneca, Annual Report 2013

52 セジデム・ストラテジックデータ(2012)「ファルマ・フューチャー YEARBOOK12-13」

53 セジデム・ストラテジックデータ(2012)「ファルマ・フューチャー YEARBOOK12-13」

54 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1904K_Z11C13A2FF1000/

55 Astrazeneca, “Annual Report 2013”

56 Astrazeneca, “Annual Report 2013”

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