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タイ

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3. アジア・中東地域における市場進出状況

3.2. 国別市場動向と展開戦略(アジア)

3.2.5. タイ

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ただし、今後、人件費を抑えてコスト削減を図るために東南アジア地域に複数の工場を建設 する準備を進めている計画の一環として、メルクがタイに新工場の設置を検討していることが 報じられている115。2015年のASEAN経済共同体(AEC)発足に向けて競争力を高める思惑が あるといわれている。

図表 3-26 本調査対象企業のタイ現地製造委託を活用した戦略例116

本調査対象企業 製造委託を活用した戦略

Pfizer ・国内3番手の医薬品メーカーBiolabとの間で委託製造契約を締結。こ

れにより、ファイザー社製品は全国的に展開しているWatsons and

Boots社のようなドラッグストアチェーンと同様にタイ国民にとっ

て入手しやすいものになるとされている。

Merck ・公立病院向けに心臓病、糖尿病用薬のブランド・ジェネリックを販

売し、私立病院向けには、内分泌療法、不妊治療、がんの分野でよ り専門特化型の医薬品を販売。地理的焦点をバンコク外部に向け、

現地製造委託業者2社と契約している。

・タイ国内で製造した医薬品を他の東南アジア諸国へ輸出することを 目指している。

115 NNA Asia 2014年7月28日付記事

116 Pacific bridge medical “Thailand pharmaceutical market update 2014” (2014.4.11:

http://www.pharmaphorum.com/articles/thailand-pharmaceutical-market-update-2014)

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(2) 医療機器市場

① 全体概要

アジアでは日本、中国、韓国、インド、マレーシアに次ぐ6位(10年時点、約8億ドル)。タ イの医療機器市場は、2012 年で10.7億ドル、中期的には 9.1%という急激な成長を続けており、

2015 年には 12 億 2700 万ドルになると推定されている。また、輸入医療機器をセグメント

別に見てみると、診断機器が数量、伸び率共に圧倒的に多く、これにディスポーザブル製品が 続いている117。輸入額は約9億円であり、全般的に米国のシェアが高い。X線、MRIでは中国が トップシェアを誇っている。なお、心電計、歯科用エンジン、X線CTでは日本も一定の存在感 を示している。

図表 3-27 医療機器カテゴリ別 2004年から-2015年への市場推移

単位:US$ millions

(出典)JETRO「タイにおける医療機器の流通動向について」

図表 3-28 2005-2009 - セグメント別医療機器の輸入推移

(出典)JETRO「タイにおける医療機器の流通動向について」

117 タイにおける医療機器の流通動向について/JETRO

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図表 3-29 タイ医療機器市場における製品別シェア

(出典)Espicomよりみずほ情報総研㈱作成

図表 3-30 医療機器の輸入状況

(出典)UN Comtradeよりみずほ情報総研㈱作成

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② 戦略:現地販売代理店を活用した流通戦略

欧米系多国籍医療機器企業の多くは既にタイに参入を果たしている。臨床診断薬の分野では、

ロシュ、アボット、シーメンス、J&J、バイオラッド、ベックマンコールター等が現地法人を 持ち、広く活動を行っている。また、循環器領域においては、メドトロニック、ボストンサイ エンティフィック、アボット、J&J等が現地法人を持ち、整形外科領域においては、ストライ カー、ジンマー、スミスアンドネフュー、メドトロニック、J&J等が現地法人を持ち、直接販 促活動を行っている。ただし、流通については、現地代理店が行っている118

また、タイでは、現地法人を持たない場合には、製品販売許可を保持することができないた め、代理店がいわゆる製品販売許可保持者(ライセンスホルダー)となるほか、法人を持たな い企業が国内に在庫を持つ(いわゆる海外からのコンサイメント管理)ことができないため、

代理店が輸入・買い取りの形で販売を行う必要がある119など、タイの医療機器市場の流通にお いて販売代理店の重要性は高い。

③ 戦略:タイの戦略拠点化

タイをインドや中国といった巨大市場への戦略拠点とすることは多く、ホーチミン・カンボ ジア・ラオス・ミャンマー各地へ1時間のフライトで移動可能という地理的な優位性を活かした メディカル・マーケティングが展開されている120

例えば、コヴィディエンは、タイに30年前に進出して現地法人を有しており、現在、ナコン パトム工場では、血管アクセス器具、経腸栄養剤投与用バッグ、採尿バッグを生産し、製品の 95%を日本、アジア、欧州等に輸出している。2013年には、同工場の拡張工事を完了し、拡張 したスペースでは新たに気管内チューブが生産されている121など、同社ではタイを製造拠点と して重視している。

また、GEは、医療機器分野を含めた同社全体のASEAN市場における売上のうちタイの占め る割合が、2011年時点で18~20%に達しており、タイはASEAN内でも上位3か国に入る同社の 重要市場となっている。ASEAN経済共同体(AEC)発足に向けて、タイの役割をさらに拡大 させる方針としているほか、タイを拠点にミャンマー市場の開拓も進めている122

そのほか、本調査対象企業には含まれないが、人工関節の世界的トップランナーであるジン マーは、チュラロンコン大学に、積極的な自社製品を使用した手技方法の情報提供を行う講座 を持ち、タイの医師はもちろんのこと、技術研修としてベトナムやカンボジアなどの周辺国か

118 タイにおける医療機器の流通動向について/JETRO

119 タイにおける医療機器の流通動向について/JETRO

120 タイにおける医療機器の流通動向について/JETRO

121 NNA Asia 2013年8月27日付記事

122 NNA Asia 2012年2月2日付記事

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らも医師を招待するなど、インドチャイナ展開を見据えた戦略拠点としてタイを活用している

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123 タイにおける医療機器の流通動向について/JETRO

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