3. 大学活動の状況
3.2 組織活動
3.2.2.14 農学研究科
3.2.2.14.1 教育課程の基本構成及び現況
農学研究科は,生物資源科学専攻(入学定員 34 名)の 1 専攻であり,生物資源科学講座及び生 物機能科学講座の2講座により構成されている。平成 25年 5月1日現在で,教員組織構成及び学 生状況(学生数/入試状況/就学状況/卒業状況/学位授与状況/資格取得状況/就職状況等)は以下の とおりである。
3.2.2.14.1.1 教員組織構成
農学研究科の教育は,主として農学部に属する教員が担当している。
3.2.2.14.1.2 学生状況 学生数
生物資源科学専攻59名
入学志願者・入学状況(平成 25年度4月期及び10月期入学者)
生物資源科学専攻:
募集人員34名,志願者数24名,当初合格者数24名,入学者数22名 修了生数(平成25年3月31日)
生物資源科学専攻29名
就職状況(平成25年4月末現在)
修了生数 29 名,就職者 22 名(内訳:製造業 45.4%,学術研究専門・技術サービス業 13.6%公 務 9.1%,卸売・小売業 9.1%,農業・林業 4.5%,建設業 4.5%,情報通信業 4.5%,教育・学 習支援業4.5%,医療・福祉4.5%)
3.2.2.14.2 教育課程の基本的方針とその概要
農学研究科においては,「教育目的」,「教員組織編制」,「入学者受入方針(アドミッション・ポリシ ー)」,「教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)」及び「学位授与方針(ディプロマ・ポリシ ー)」に係る基本的な考え方をそれぞれ次のように定めている。
3.2.2.14.2.1 教育目的
研究科の教育研究上の目的については,山口大学大学院農学研究科規則に「農学研究科は,総 合的な基礎力に基づいた高度な専門知識と能力を備えた,豊かな人間性を持つ研究者,技術者を養 成することを目的とするとともに,生物機能の開発・応用に関する技術を発展させつつ,各種資源と自 然環境の保全・再生との調和を図り,豊かな社会の形成に貢献することを目的とする。」と定められてい る。
3.2.2.14.2.2 教員組織編制
農学研究科においては,研究科に関する事項を掌理する研究科長を置くと同時に,学位論文の審 査,試験及び学事管理その他研究科の運営に関する重要事項を審議するため,研究科委員会を置 いている。さらに,学生の研究及び論文指導のために指導大学教員(指導教員)を置いている。そして 農学研究科規則において,指導教員及び研究科長の役割について,詳細に定められている。
3.2.2.14.2.3 入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
農学研究科の求める学生像は次のとおりである。
① 生物,環境,生命に関する総合的かつ専門的基礎知識を持っている人
② 高度な科学的視点から生物生産,環境の保全と再生,生物機能の開発と応用を探求したい人
3.2.2.14.2.4 教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
農学研究科要覧において,「履修方法等」として以下のように定められている。
1. 教育指導の基本方針
「修士課程は,広い視野に立って精深な学識を授け,専攻分野における研究能力又は高度の専門 性を要する職業等に必要な高度の能力を養うものとする。」さらに,農学研究科においては,高度技術 者の養成と,研究者を目指す人材の育成を目的とする。そのため,学生が専門知識の一層の洗練を 行うとともに幅広い分野からの教育を受けられるよう指導する。
2. 指導教員
(1) 大学院入学の際,各学生に1人の指導教員を定める。
(2) 指導教員は,修士論文の作成指導・特別研究の担当,授業科目の履修及び休・退学など在学中 の学業に関するすべての面について学生を指導する。
3. 研究指導計画等の明示
各授業に係る授業内容又は研究指導計画等については,修学支援システムのシラバスにあらかじ め明示する。
3.2.2.14.2.5 学位授与方針(グラデュエーション・ポリシー)
農学研究科要覧において,「履修方法等」の「教育指導の基本方針」として,以下のように定めてい る。さらに,農学研究科規則に,以下のような関連した記述がある。
1. 教育指導の基本方針
農学研究科においては,高度技術者の養成と,研究者を目指す人材の育成を目的とする。そのた め,学生が専門知識の一層の洗練を行うとともに幅広い分野からの教育を受けられるよう指導する。
(最終試験)
第14条 最終試験は,第8条第1項又は第3項に定める単位を修得し,かつ,学位論文を提出した 者について行う。
(学位論文の審査)
第15条 研究科委員会は,審査委員を定め,学位論文の審査及び最終試験を行わせるものとする。
2. 学位論文及び最終試験の審査基準については,別に定める。
3. 農学研究科委員会は,審査委員の報告に基づいて審議し,修士課程修了の合否を決定する。
(学位論文の提出)
第16条 学位論文の提出期日は,学年始めに公示する。
3.2.2.14.2.6 教育の国際化
国際的な社会連携活動並びに研究連携,社会連携及び国際化のための体制構築に関して,以下 の実績がある。
1. 忠南大学校・農業生命科学大学(韓国),キングモンクット工科大学・タクシン大学・メージョー大 学・ラジャマンガラ工科大学(タイ),新彊畜牧科学院・東北師範大学(中国),トリブヴァン大学(ネパ
ール),ジャハンギナガール大学(バングラデシュ),ウエストハンガリー大学(ハンガリー),ラプラタ大 学(アルゼンチン),ニュージーランド作物食物研究所(ニュージーランド)と学部間学術協定を結ん でおり,毎年数名の留学生が入学しているほか,研究生,聴講生の受入れも行っている。
2. アジア研究教育拠点事業の一環として留学生も参加する若手研究者セミナー(YSS)を平成 20 年 度から毎年開催しており,平成25年度からは農学部を中心とした全学の若手研究者に対象が拡大 された。大学院生が中心になって企画運営を行い,個々の研究成果を英語で発表し討議を行って いる。平成23 年度からショートステイ・ショートビジット(SSSV 日本学生支援機構)事業を実施し,タ
イを含むASEAN諸国の中核大学等と短期派遣及び短期受入れを行っている。
3. 受入留学生に対してはチューターを配置し,修学上のことから生活面に渡るまでサポートを行って いる。
4. 英語による授業を実施する特別コースを設け,海外留学生の就学を支援している。
3.2.2.14.3 教育の特色ある取組
農学研究科の教育課程の充実を図るため,以下のような特色ある取組を行っている。
平成 19 年度から英語授業科目による留学生特別プログラムを設置し,毎年 1,2 名の留学生が入 学している。
ショートステイ・ショートビジット事業や若手研究者セミナー等による語学実践体験あるいは英語によ るプレゼンテーション能力の向上を目指している。なお,ショートステイ・ショートビジット事業や若手研 究者セミナーの参加者に対して認定書あるいは参加証明書を付与している。
就業体験学習(1~2 単位)を設置し,関連分野の企業や研究所などの協力を得てインターンシップ を行っている。就業体験学習に関する要項を定め,単位認定はインターンシップ受入者の評価に基づ いて学務委員会で行っている。
学生のニーズや社会からの要請に柔軟に対応できる「特別講義」を設置し,学生のキャリアデザイン 意識の向上を高める工夫をしている。
3.2.2.14.4 点検・改善体制と教育課程の現状と課題
常勤教員による各教科について,学生による授業評価を実施するとともに,一部授業についてはピ ア・レビューを行い,問題点の早期発見に努めている。
学生の修得単位科目,修士(学位)論文等の内容・水準から判断して,修了時等において学生が身 に付けるべき知識・技能・態度等について学習成果が上がっていると判断される。
修了時の満足度に関する学生からの意見聴取などの結果から判断して,ある程度の学習成果は上 がっていると判断できるが,さらに向上が可能な部分もあると考えられる。
教員相互の授業見学は学部全体にアナウンスをして行っている。また農学研究科において独自の FD研修会は開催していない。今後の課題である。
教育の国際化に向けた活動の状況を把握し検証する取組を組織的・継続的には行っていない。今 後の課題と考えている。
3.2.2.14.5 研究活動等の創造的活動
3.2.2.14.5.1 創造的活動の基本方針
生物機能の開発・応用に関する技術を発展させつつ,各種資源と自然環境の保全・再生との調和 を図り,豊かな社会の形成に貢献することを基本方針とする。
3.2.2.14.5.2 創造的活動の実績
学部長のリーダーシップのもと,大学研究推進機構運営委員会委員をはじめとする学部の研究推 進担当者に副学部長を充て役割分担を明確にするとともに,毎月2回開催される学部長,副学部長,
評議員及び事務長を構成員とする総務会において研究推進のための方策等を必要に応じて検討す るほか,総務会構成員に学科長を加えた運営委員会において周知徹底を図っている。
第 2 期中期目標に掲げている「研究者の自主的な個別研究,地域の特色を生かした研究,学内外 及び国内外の研究者の共同によって行うプロジェクト研究などを通じ,世界水準の研究成果を連鎖 的・持続的に生み出す。」に対応する取組として大学で実施している「呼び水プロジェクト」,「研究推進 体」等へ積極的に応募している。
○主な採択プロジェクト等 ・呼び水プロジェクト
「植物の皮膚の透過性〜揮発性有機化合物放散吸収における植物/大気界面としての植物表 層の機能解明〜」
・研究推進体
「光による植物の制御・診断」
「新規昆虫能力の探索とその利用技術開発」
「生物活性揮発性化合物の科学」
若手研究者の育成を目的として,文部科学省科学技術人材育成費補助金「テニュアトラック普及・
定着事業(機関選抜型)」に申請,採択され,同制度により採用された教員が植物工場を主体的に活 用し,施設園芸学における最先端研究を実施している。
外部資金の獲得については,前述の運営委員会等を通じて積極的な情報提供を行い,ASEAN諸 国との共同研究や植物工場関連研究を始め様々な研究分野において,大型競争的研究プロジェクト や科学研究費補助金等に応募し外部資金を獲得するとともに,共同研究・受託研究も積極的に行っ ている。
・大型競争的研究プロジェクト獲得状況
独立行政法人科学技術振興機構「戦略的創造研究推進事業(先端的低炭素化技術開発)」
研究課題名:「発酵微生物のゲノム育種およびゲノム工学的「耐熱化」」
独立行政法人科学技術振興機構「研究成果展開事業(研究成果最適展開支援プログラム)
研究課題名:「農作物に光害(ひかりがい)が発生しない高光束道路照明の研究開発」
教育・研究活動の活性化,部局長のリーダーシップ発揮を目的に配分された教育・研究活動活性 化経費を利用し,研究プロジェクト及び設備・施設整備等の計画を公募し,ヒアリングの上,研究費等 の支援を行っている。
山口県農林関係試験研究機関と研究連携を締結し,共同調査・研究,特許出願などの実績及び 農学部教員の国や山口県など地方自治体の農業あるいは環境部門の専門委員としての活動を発展・
充実させ,山口県を中心とした地域の農林業・農山村の振興と地域産業の活性化に貢献している。