3. 大学活動の状況
3.2 組織活動
3.2.2.5 医学部
3.2.2.5.1 教育課程の基本構成及び現況
教育課程[医学部]は,医学科(入学定員107名),保健学科(入学定員120名)の2学科から編制 されている。平成25年5月1日現在で,学生状況(学生数/入試状況/就学状況/卒業状況/学位授与 状況/資格取得状況/就職状況等)は以下のとおりであり,カリキュラムとして医療従事者育成のため病 院・診療所等多種多様な医療現場での実習を多く含んでいる点が特徴的である。
3.2.2.5.1.1 教員組織構成
教員は医学部,医学系研究科及び附属病院に所属し,医学部及び大学院医学系研究科の教育 を実施している。
医学部には医学部長・医学部副学部長を配置し,山口大学医学部規則に基づき運営している。ま た,大学院医学系研究科の専任教授及び事務部長をもって組織している医学部教授会においては,
教育・予算・人事等の学部運営に必要な事項を組織決定している。教授会にて審議する事項の一部 については,医学科・保健学科での特有な事項は各学科会議にて決定している。
3.2.2.5.1.2 学生状況 学生数
医学科669名,保健学科 498名 入学志願者・入学状況(平成 25年度)
医学科:募集人員107名,志願者数698名,合格者数108名,入学者数107名
医学科(3年次編入):募集人員10名,志願者数360名,合格者数10名,入学者数10名 医学科(2年次編入):募集人員10名,志願者数165名,合格者数10名,入学者数10名 保健学科:募集人員120名,志願者数543名,合格者数133名,入学者数126名
保健学科(3年次編入):募集人員若干名,志願者数13名,合格者数3名,入学者数2名 卒業生数(平成25年3月31日)
医学科100名,保健学科 122名 就職者数
医師91名,看護師78名,臨床検査技師30名,その他2名
3.2.2.5.2 教育課程の基本的方針とその概要
教育課程[医学部]においては,「教育目的」,「入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)」,「教育 課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)」,「学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)」及び「教育の 国際化」に係る基本的な考え方をそれぞれ次のように定めている。
3.2.2.5.2.1 教育目的
医学部では,「医学・医療の専門的知識と技術の教授とともに,豊かな人間性を涵養する教育を行 い,人間の健康の増進に資する研究を推進し,社会・時代のニーズに応える高度な知識と技量を「発 見し」,「はぐぐみ」,「かたちにする」人材を育成すること」を理念・目的とし,以下の目標を掲げている。
1. 医学・医療の変化への対応能力を育成する。
2. 医療人の社会的役割の変化への対応能力を育成する。
3. 医学・医療の国際化に対応できる能力を育成する。
医学部医学科では,以下のとおり理念・目的を掲げている。
1. 医学・医療の専門知識と技術を教授し,豊かな人間性を涵養する。
2. 医学・医療の変化,医師の社会的役割の変化への対応能力を育成する。
3. 医学・医療の国際化に対応できる能力を育成し,国際的視野に立った医学の発展及び国際交 流に努める。
4. 医学・医療の知識・技術の発展に積極的に貢献し,創造的な人材を育成する。
また,これらの理念・目的達成のため,以下の目標を設定している。
1. 豊かな人間性と高い倫理性を持った医師,研究者を育成する。
2. 問題提起能力及び自己開発能力を育成する。
3. 実践的臨床能力と先進的医療への対応能力を育成する。
4. 医学・医療分野での実践的英語能力を育成し,国際交流を推進する。
5. 知的成果の積極的な公開とその応用を推進する。
6. 医学・医療の向上を目指して,地域社会との交流を深める。
医学部保健学科では,以下のとおり理念・目的を掲げている。
1. 保健・医療の分野において,真理を探究し,人類の幸福と発展に資する知識・技術を「発見し」,
「はぐぐみ」,「かたちにする」。
2. 医療の専門的知識と技術の教授とともに,豊かな人間性を涵養する教育を行い,今後の社会の変 化に対応しうる医療技術者を養成する。
また,理念・目標を達成のため以下のとおり目標を設定している。
1. 医療の変化に対応できる人材を育成する。
2. チーム医療の一員として活躍できる人材を育成する。
3. 医療技術の学問体系の確立に貢献できる人材を育成する。
4. 医療の国際化に対応できる人材を育成する。
5. 地域医療の向上に貢献できる人材を育成する。
3.2.2.5.2.2 入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
医学科ではアドミッション・ポリシーとして,求める学生像,大学入学までに身につけておくべき教科・
科目等を以下のとおり定めており,「入学者選抜要項」,「一般入試学生募集要項」,「推薦入試学生 募集要項」,「学士編入学生募集要項」に記載しており,併せてWebページにも掲載している。
入学者の選抜方法についても,各要項に記載しており,Webページにも記載している。
求める学生像
1. 医学・医療に貢献しようという意欲と情熱を持った人 2. 病める人の立場が理解できる人間性豊かな人 3. 知的探究心が旺盛で,物事に柔軟に対応できる人 4. 地域社会に医学・医療の分野で貢献する意欲のある人
5. 医学を学ぶために必要な基礎学力(基礎的英語能力を含む。)を身につけた人 大学入学までに身に付けておくべき教科・科目
1. 数学は,理系数学(数Ⅲ・数Cの範囲まで)についての知識・技能と数学的思考法 2. 理科は,物理・化学・生物の基礎的な知識と科学的な自然観・探究心
3. 地理歴史・公民の各科目は,将来,医療人として活躍するために必要な常識的な知識や素養 4. 国語,英語の科目は,地域社会や国際的分野において医療人として活躍できるための基礎的
コミュニケーション能力,読解力,思考力
保健学科ではアドミッション・ポリシーとして,求める学生像,大学入学までに身につけておくべき教 科・科目等を以下のとおり定めており,「入学者選抜要項」,「一般入試学生募集要項」,「推薦入試学 生募集要項」,「3年次編入学生募集要項」,「社会人入試学生募集要項」,「帰国生徒入試学生募集 要項」に記載しており,併せてWebページにも掲載している。
入学者の選抜方法についても,各要項に記載しており,Webページにも記載している。
求める学生像
① 保健・医療を学ぶために必要な幅広い学力を身につけている人
② 保健・医療に貢献したいと考えている人
③ 豊かな感性を持ち,他人を尊重することができる人
④ 知的好奇心が旺盛で,論理的思考ができる人
⑤ 広い視野から物事を判断できる人
⑥ 責任感が強く,自分の意見を持ち,かつ柔軟性のある人
⑦ 保健・医療で国際的に活躍したいと思っている人 大学入学までに身につけておくべき教科・科目
① 国語,英語については,基礎的な読解力・表現力・コミュニケーション能力・思考力
② 数学については,「数学Ⅰ」,「数学Ⅱ」を修得し,基本的な概念や原理・法則をよく理解した上で の知識と計算力,及び論理的思考方法
③ 理科については,「生物Ⅰ及びⅡ」,「化学Ⅰ」,及び「物理Ⅰ」を修得しておくことが望ましい
④ 自然や科学に対する関心が豊かで,真理を探究する能力と姿勢
⑤ 地理歴史・公民については,将来において地域・国際社会で良識ある人間として活躍できる知 識,及び問題解決に主体的に取り組める能力と姿勢
3.2.2.5.2.3 教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
各学科学生要覧・山口大学医学部規則等にて,教育課程の編成・実施方針について定めている。
また,各学科・専攻において,以下の資料3-2-2-5-2-3 のようにカリキュラム・フローチャートを作成し,
カリキュラムの年次進行とグラデュエーション・ポリシーとの関係を示している。
〈資料3-2-2-5-2-3 医学部医学科カリキュラム・フローチャート(保健学科については,別添参照)〉
3.2.2.5.2.4 学位授与方針(グラデュエーション・ポリシー)
1. 社会の要請に柔軟に対応する共通教育コースカリキュラムにより教養の幅を広げ,医療人の社会 的役割の変化に対応できる素養を身につけている。
2. 実習・演習・課外活動などを通じて豊かな人間性を養い,社会の要請に応えることができる。
3. 情報処理演習や電子シラバスの活用などを通じて,情報化社会で活躍できる基礎的な情報処理 及び管理能力を身につけている。
4. TOEIC や医学・医療領域の専門英語を学習し,医学・医療の国際化に対応できる能力を身につ
けている。
5. 専門教育カリキュラムにもとづく学習により,医学・医療の変化に対応できる素養を身につけ,医療 人として持つべき知識・技能・態度に関する課題を解決することができる。
6. 臨床実習などでコミュニケーション能力や説明能力を養い,チーム医療の一員として活躍できる素 養を身につけている。
3.2.2.5.2.5 教育の国際化
医学・医療の国際化に対応できる能力を育成することを目標として掲げており,以下のような活動を
行っている。
・高度学術医育成プロジェクト
・SMAC(The Student Medical Academic Center)の運営
・参加型臨床実習の拡充
・自己開発コース
・APAHL(Asia-Pacific Alliance of Health Leaders)
・留学生交流支援制度
・外国人教職員等の雇用
・留学生の受入れ・派遣
・外国人研究者の受入れ
・若手研究者等海外渡航援助
・各種協定
3.2.2.5.3 教育課程の充実のための特色ある取組
教育の国際化を含め,医学部の教育課程の充実を図るため,以下のような特色ある取組を行ってい る。
医学科
医学科では,診療参加型臨床実習について,現在までの臨床知識習得優先型から,現実の医療を 習得するための実践教育を展開するべくカリキュラムの改正を現在進行形で行っている。これは,国際 的医学教育認証にも十分応えられるべく参加型臨床実習の拡充である。また多職種との共同での参 加型臨床実習を組み入れることにより,チーム医療マインドを持った総合力のある学生の育成を行って いる。臨床実習にはログブックを用いた自己目標立案実習とその自己評価,低学年時からのポートフ ォリオ形成評価も行い,座学から参加型実習への一貫教育に取り組んでいる。
さらに,研究マインドのある医師・医療人を育成するため,大学院の講義を学部4年生から履修する ことができ,早期に大学院を修了できる 2 つのプログラムを設置した。「SCEA プログラム」は,社会的 要請の強 い法医学,解剖 学,病理学 等の基礎系分 野の研 究医育成のためのコースである。また,
「AMRA プログラム」では,基礎,臨床を問わず,研究マインドのある医師・医療人を育成する本学独 自のコースで,基礎系及び臨床系大学院進学志向を醸成していくものである。
これらのプログラムの成果が認められ,平成24年度からは文部科学省から「高度学術医育成コース」
中・四国地区拠点大学として正式にプロジェクトが採択され,低学年時より国際性のある研究マインド を持った医師・研究者を育成するための取組,交換留学生など海外との積極的な交流も図り,将来地 方大学発の基礎研究・橋渡し研究・臨床研究が行える人材育成をしている。「SMAC」(平成 24 年11 月設置)を中心に,①実践研究参加型教育へのシフト,②海外研究体験型教育の導入,③学生学術 交流の活性化,④学会や論文での成果発表の奨励を行い,医学生同士が切磋琢磨し研究心と国際 性を高め,また学生と大学や指導者と絆形成強化を図っている。SMAC には専任教職員を配置する ことで,海外ネットワークの構築・強化による学生の海外派遣のコーディネーション,実践的英語能力の 向上のための指導・プログラムの実施等の活動を強化している。ハーバード大学,ピッツバーグ大学,ト ロントヘルスネットワーク大学,ソフィア大学,マルタ大学等と海外ネットワークを構築しており,平成 25 年度については10人以上の学生がこれらのネットワークを利用して海外の実践研究に参加している。
保健学科