3. 大学活動の状況
3.2 組織活動
3.2.2.13 理工学研究科
3.2.2.13.1 教育課程の基本構成及び現況
博士前期課程(収容定員 637 名)は,数理科学専攻,物理・情報科学専攻,地球科学専攻,電子 デバイス工学専攻,物質化学専攻,機械工学専攻,社会建設工学専攻,電子情報システム工学専攻,
感性デザイン工学専攻,環境共生系専攻の 10 専攻から構成されている。また,博士後期課程(収容 定員 124名)は,自然科学基盤系専攻,物質工学系専攻,システム設計工学系専攻,情報・デザイン 工学系専攻,環境共生系専攻の5専攻から構成されている。平成25年5月1日現在で,教員組織 構成及び学生状況(学生数/入試状況/就学状況/卒業状況/学位授与状況/就職状況等)は以下のと おりである。
3.2.2.13.1.1 教員組織構成
理工学研究科の教育は,主として理学部及び工学部に属する教員が担当している。
3.2.2.13.1.2 学生状況 学生数
博士前期課程767名 博士後期課程137名
入学志願者・入学状況 (平成25年4月入学)
博士前期課程 募集人員 321名,志願者数473名,入学者数369名 博士後期課程 募集人員 38名,志願者数28名,入学者数28名 修了生数 (平成24年9月及び平成25年3月)
博士前期課程342名 博士後期課程21名
就職状況(平成25年4月末現在)
博士前期課程
修了生数342名,進学者・留学者18名,就職者298名(内訳:建設業17.5%,製造業46.6%,
情報通信業等 11.4%,卸売・小売業等 1.3%,教育・学習支援業 3.4%,医療・福祉 0.3%,複 合サービス事業等15.8%,公務2.7%,その他1.0%)
博士後期課程
修了生数32 名,就職者 23 名(内訳:建設業 8.7%,製造業 39.1%,情報通信業等 8.7%,教 育・学習支援業30.4%,複合サービス事業等4.4%,公務8.7%)
3.2.2.13.2 教育課程の基本的方針とその概要
理工学研究科においては,「教育目的」,「教員組織編制」,「入学者受入方針(アドミッション・ポリ シー)」,「教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)」及び「学位授与方針(ディプロマ・ポリシ ー)」に係る基本的な考え方をそれぞれ次のように定めている。
3.2.2.13.2.1 教育目的
研究科の教育研究上の目的については,山口大学大学院理工学研究科規則に「理工学研究科は,
理学及び工学の専攻分野における高度な教育研究を行い,当該分野の高度専門職業人を養成する ことを目的とする。」と定めている。また,博士前期課程では,「自然科学及び科学技術に関する系統 的並びに実践的な教育をとおして,社会の要請に対応し得る能力を備えた人材を養成すること。」と定 め,博士後期課程では,「先端科学及び先端技術に関する高度な学修並びに自律的研究をとおして,
総合的研究能力を涵養し,自立した研究者又は高度技術者を養成すること。」と定めている。
3.2.2.13.2.2 入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
理工学研究科では「求める学生像」を以下のように定め,「理工学研究科博士課程学生募集要項」
に記載し,Webページで公開している。
1. 高度な理論的・実践的な研究に意欲を持つ人 2. 研究成果を実践の場で応用・展開できる人 3. 豊かな人間性と高度な倫理性,社会性を備えた人
さらに,各専攻個別に「求める学生像」を定め,「理工学研究科博士課程学生募集要項」に記載し,
Webページで公開している。
3.2.2.13.2.3 教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
理工学研究科博士前期課程では教育プログラムの特徴を,「高度専門職業人の育成という人材育 成の目的を達成するために,複数の高度な専門科目群,インターンシップやフィールドワークなどの実 習型科目群,文献読解力やプレゼンテーション能力などの獲得に資する科目などを体系的に履修す る「コースワーク型教育」に重点をおくと同時に,専攻する分野の研究指導者のもとで行う特別研究,
修士論文の作成指導,論文審査といった一連の「研究実践と指導・評価を介した教育」とにより,高度 な専門知識の獲得とその柔軟な応用力の養成を行う。」としている。
博士後期課程では「博士前期課程で培った能力を発展させ,学生が自ら行う研究とそれに対する
複数指導教員による研究指導とを通じて,自立的な研究能力の養成を行う。国際的に通用する優れ た研究人材あるいは21世紀の産業イノベーションを担う研究人材などを育成するために,海外派遣や 英語による発表,産学共同研究プロジェクトへの参画など学生の能力開発に資する様々なプログラム を用意している。社会人学生の場合には,企業等での実際的な研究課題も積極的に取り上げ実務的 な研究能力の育成も行う。」とし,Webページで公開している。
3.2.2.13.2.4 学位授与方針(グラデュエーション・ポリシー)
理工学研究科では,教育目的,入学者受入方針,教育課程の編成・実施方針に従って,各専攻分 野で教育研究を行い,博士前期課程の 10 専攻,博士後期課程の 5 専攻がそれぞれ学位授与方針 を定め,Webページで公開している。
3.2.2.13.2.5 教育の国際化
理工学研究科は,教育の国際化に努め,海外からの多数の留学生を受け入れている。平成 25 年 5月時点で,博士前期課程の留学生は23名,博士後期課程の留学生は33名である。
3.2.2.13.3 教育の特色ある取組
理工学研究科における教育の特色ある取組として,平成 24 年度から始まった「グローバル人材育 成推進事業」がある。この事業は,学部教育だけではなく,大学院における教育内容の国際化と教職 員のグローバル教育力強化を図り,東南アジア・東アジア地域で活躍する技術系人材を育成し,理工 学研究科修了時には,「国際技術者としての基礎力と海外企業で働く自信を持つ人材」を育成するこ とを目的にしている。この目的のために,グローバル技術者養成センターを設置し,グローバル技術者 に必要な語学力,国際的視点,自覚と誇りを培うための様々な新たな取組を実施している。
平成 25 年度においては,教員用の英語講義講習会,大学院英語化授業の実施に関する改善の 取組を行うなど,「グローバル人材育成推進事業」と関連した教員の教育力の強化に努めている。
3.2.2.13.4 点検・改善体制と教育課程の現状と課題
点検・改善体制
点検・評価委員会を組織し,委員会に委員長,教務委員長,大学評価運営会議委員,各学科副学 科長,工学基礎教育(数学・物理)副主任,事務部を構成員としている。本委員会では,自己点検・評 価や,教員の教育・研究及び評価,教員の能力開発等に関することを審議事項としている。
学期末に全ての授業科目について「学生授業評価」及び「教員授業自己評価」のアンケートを実施 することとしている。学生授業評価アンケートでは,学生からの授業に対する評価及び意見・要望を聴 取し,教員授業自己評価では,教員が自ら担当する授業について,学生授業評価のアンケート結果も 参照しながら,授業の改善点を検討し,教育の質の向上を継続的に行うこととしている。教員授業自己 評価の一部は,学内の情報ネットワークを通じて公開されており,学生が閲覧できるようになっている。
なお,「学 生授 業評 価」及 び「教 員授 業自 己評 価」においては,大 学 教 育センターの情 報 システム
(IYOCAN2)を活用し,事務的な作業については学部の学務係で処理する実施体制を取っている。
教育の受け手である学生からみた評価(「学生授業評価」)に基づき,学生がわかりやすく,ためにな る授業と評価する授業を実践している教職員を表彰することにより,教職員各自のさらなる授業改善・
教育方法改善を奨励するため,「優秀授業」及び「最優秀授業」の表彰を行っている。公開授業を実 施し,教員が相互で参観することにより,参考となる取組や改善を要する点などの意見をアンケート聴
取し,フィードバックすることで授業改善に取り組んでいる。
年間 2 回程度の学部教職員を対象とした教育の質の改善を促すための FD 研修会を実施してい る。さらに,その研修会において,アンケートにより,教育の質の改善・向上に結びつくような研修内容 の希望を聴取している。 全教員を対象とした研修に加え,少数の希望者を募り,大学における英語に よる講義を行うための研修を開催している。また,各学科の先進的な教育活動や教育改善活動を工学 部全体で情報共有するために,年1回講演会(工学教育研究講演会)を開催すると共に,隔年にて冊 子「山口大学工学教育」にまとめ周知徹底を図っている。
現状と課題
組織活動情報集約システムの集計結果からみると,理工学研究科においては,教育,運営,研究・
創造,社会貢献の 4 つの分野の中で,教育及び研究・創造に活動の力点を置いていることがわかる。
教員アンケートの結果を見ると,十分な学生教育を実施するという観点から,現在の活動環境に対して 不満を持つ教員は少ない。また,管理運営に係る業務負担についても概ね適切な範囲にあると判断 できる。研究や社会貢献など創造的活動において自身の活動に対して満足している教員は多いが,
不満を感じている教員の多くは,活動のための時間不足を訴えている。組織活動活性状況からは,雑 誌論文発表件数,学会等発表件数が多く,成果発表の活動が活発に行われていることがわかる。また,
共同研究・受託研究の受入件数や研究者の受入状況,国内外における研究出張等の数値により,積 極的な研究活動が行われており,研究成果発表を含めた研究活動に重点がおかれていることがわか る。
教育の改善については,各専攻で教員が努力しているものの,教員の視点にとどまっている。産業 界等の有識者や理工学研究科の OB・OG 等,外部の人の意見を聴取あるいは本学教職員とで意見 交換する機会と場を設けて,時代の変化への対応や,将来の産業界の動向を見越した教育について の認識を高める必要がある。
以上の課題については,関連委員会などで今後の改善計画を検討していく。
3.2.2.13.5 研究活動等の創造的活動
3.2.2.13.5.1 創造的活動の基本方針
(理学系)
総花的な研究方針ではなく,個別の分野や個々の研究者の特性を見極めた上で,理学の目的であ る自然界の原理や法則の解明のための研究を大事にしつつ,特徴的な研究を発展させるための組織 的な研究方針をもつ必要がある。このため,
(1) 学部長のリーダーシップによる整理と特徴化による研究テーマの見極め (2) 外部資金獲得のための積極的支援
(3) 研究環境整備のための制度の実施
を戦略的に行っている。
(工学系)
理工学研究科の工学系の教員は,本学研究活動の特徴である研究推進体を形成し,世界水準の 研究や地域の課題研究の推進拠点として,研究を推進している。
3.2.2.13.5.2 創造的活動の実績
(理学系)