3. 大学活動の状況
3.2 組織活動
3.2.2.9 人文科学研究科
3.2.2.9.1 教育課程の基本構成及び現況
人文科学研究科は,地域文化専攻(収容定員8名)及び言語文化専攻(収容定員8名)の2専攻 から編制され,地域文化専攻に思想文化論,歴史文化論,現代社会分析論の3研究分野を,言語文 化専攻に日本語学文学論,中国語学文学論,英米語学文学論,独仏語学文学論,言語学・言語情 報論の5研究分野を設けている。平成25年5月1日現在で,教員組織構成及び学生状況(学生数 /入試状況/就学状況/卒業状況/学位授与状況/資格取得状況/就職状況等)は以下のとおりである。
3.2.2.9.1.1 教員組織構成
人文科学研究科の教育は,主として人文学部に所属する教員が担当している。
3.2.2.9.1.2 学生状況 学生数
地域文化専攻8名,言語文化8名
入学志願者・入学状況(平成 25年度 4 月期入学者)
専攻別
地域文化専攻:募集人員 4名,志願者数1名,合格者数1名,入学者数1名 言語文化専攻:募集人員 4名,志願者数11名,合格者数4名,入学者数2名 合 計:募集人員8名,志願者数12名,合格者数5名,入学者数 3名 入試区分別
一般選抜 :志願者数11名,合格者数4名,入学者数2名 社会人特別選抜:志願者数1名,合格者数1名,入学者数1名
合計 :志願者数 12名,合格者数5名,入学者数3名 修了生数(平成25年3月31日)
地域文化専攻5名,言語文化専攻4名,合計9名 就職状況
修了生9名(内訳:地方公務員1名,製造業1名,学校教育2名)
3.2.2.9.2 教育課程の基本方針とその概要
人文科学研究科においては,「教育目的」,「教員組織編制」,「入学者受入方針(アドミッション・ポ リシー)」,「教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)」及び「学位授与方針(ディプロマ・ポリ シー)」に係る基本的な考え方をそれぞれ次のように定めている。
3.2.2.9.2.1 教育目的
人文科学研究科では,教育研究上の目的を山口大学大学院人文科学研究科規則第 1 条の 2 で 次のように定めている。
人文科学研究科は,人文科学全域及び専攻分野の研究を深化させ,高度専門職業を担うにふさ わしい学識の涵養を目的とする。
3.2.2.9.2.2 教員組織編制
人文科学研究科においては,地域文化専攻及び言語文化専攻の理念・目標に沿った教育体制を 構築するための教員組織となっている。研究科に関する事項を掌理する研究科長を置くと同時に,学 位論文の審査,試験及び学事管理その他研究科の運営に関する重要事項を審議するため,人文科 学研究科委員会を設置し,次の事項を審議,決定している。
1. 大学教育職員の選考に関する事項 2. 教育課程に関する事項
3. 学生の入学,退学,休学,転学,除籍及び賞罰に関する事項 4. 試験に関する事項
5. 修士課程の修了に関する事項 6. その他研究科に関する重要事項
3.2.2.9.2.3 入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
人文科学研究科の求める学生像は次のとおりである。
地域文化専攻
1. 世界諸地域の文化の固有性と普遍性の探究をさらに深めたい人 2. 文化・社会の具体相を分析し,論証する能力を養いたい人
3. 研究成果を活かし,高度専門職業人として社会に貢献したいと考える人 言語文化専攻
1. 言語文化の固有性と普遍性の探究をさらに深めたい人
2. 言語の特質と文学の諸相を歴史的・社会的に分析し,解明する能力を養いたい人 3. 研究成果を活かし,高度専門職業人として社会に貢献したいと考える人
3.2.2.9.2.4 教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
人文科学研究科の「教育目的」は,「人文科学全域を視野に入れながら,専攻分野の研究をさらに 深化させ,高度専門職業人を養成する」ことにある。その実現に向けて,各分野ごとにカリキュラム・マッ プが設けられている。
3.2.2.9.2.5 学位授与方針(グラデュエーション・ポリシー)
人文科学研究 科では,学生の到達目標 を以下のようにグラデュエーション・ポリシーとして定め,
Webページで公開している。
1. 人間を理念において探究し,さらに生存の具体相においてより深く解明することができる。
2. 言語の普遍的性格を探究し,さらに諸言語の個性的特性をその具体相においてより深く解明する ことができる。
また専攻,専修ごとのグラデュエーション・ポリシーを定め,Webページで公開している。
3.2.2.9.2.6 教育の国際化
教育の国際化に向けた取組は特に行っていない。
3.2.2.9.3 教育の特色ある取組
学位論文発表会の場を設定し,学位論文を完成し,最終審査に合格した大学院生に,2 年間の研 究成果の発表を課している。
3.2.2.9.4 点検・改善体制と教育課程の現状と課題
人文科学研究科における「点検・改善体制と教育課程の現状と課題」については,学士課程を含め て行っている。
1. 大学院生や教職員からの意見聴取による,教育の質の改善を図るための実施体制
学期末に全ての授業科目について「授業評価」及び「教員授業自己評価」のアンケートを実施する こととしている。大学院生授業評価アンケートでは,大学院生からの授業に対する評価及び意見・要望 を聴取し,アンケート結果を参照しながら,授業の改善点を検討し,教育の質の向上を継続的に行うこ ととしている。教員授業自己評価の一部は,学内の情報ネットワークを通じて公開されており,大学院 生が閲覧できるようになっている。
また,年間 2 回程度の教職員を対象とした教育の質の改善を促すための FD 研修会を実施してい る。さらに,その研修会において,アンケートにより,教育の質の改善・向上に結びつくような研修内容 の希望を聴取している。
2. FD活動を推進することによる,教育の質の改善を図るための実施体制
FD担当の教員を任命し,FD研修会(年2回程度)及び授業のピア・レビューの企画を行っている。
3.2.2.9.5研究活動等の創造的活動
3.2.2.9.5.1 創造的活動の基本方針
「異文化」,「東アジア」,「やまぐち」をキーワードとして,人類が作り上げてきたあらゆる文化と社会に ついて,その本質を根元から問い直す作業を通じて,現代文明が抱える諸課題を明確にするという学 問的使命を遂行することが,創造的活動の基本方針である。
3.2.2.9.5.2 創造的活動の実績 1. 異文化交流研究
異文化交流研究は,平成9年に学部内組織として創設された異文化交流研究施設を基盤とする。
異文化交流の実施と異文化の研究という二つの目的を掲げ,交流部門と研究部門の二部門から成る。
交流部門では定期的に学外から講師を招いた講演会を開催し,研究部門では異文化間交流の実 施・奨励,調査研究をサポートし,学術雑誌「異文化研究」,広報紙「異文化交流研究施設ニューズレ ター」を毎年公刊している。
2. 東アジア研究
東アジア研究も人文学部の特色に数えることができる。人文学部所属の教員の一部は,東アジア研 究科に併任され,博士課程での教育にも寄与している。日本のみならず,中国・台湾において修了生 が活躍していることは,特筆に値する。研究の一例として,「比較史観点からみた日本と東アジア諸国 における都城制と都城に関する総括的研究」等が行われている。
3. やまぐち学
やまぐち学は人文学部が推進し,学部横断的に遂行している重点研究であり,山口県域の歴史的・
文化的な固有性と普遍性を学問的に解明することを理念・目的とする。平成 16 年からは「やまぐち学 構築プロジェクト」,平成 21 年からは「やまぐち学推進プロジェクト」として研究推進体に認定されてい る。機関誌『やまぐち学の構築』の公刊,「やまぐち学シンポジウム」の開催により,地域に研究の公開,
還元を行っている。
4. 現代的課題解決型研究
現代社会が抱える諸課題の解決に向けた研究として,人文学部社会学講座に所属する教員を中 心とし,学部横断的に遂行している研究として「東日本大震災における避難者のリスク意識と社会的ネ ットワークに関する比較研究」を挙げることができる。平成24年から研究推進体に認定され,シンポジウ ム「東日本大震災3年目の課題 山口で考える広域避難と被災者支援のあり方 」を開催した。
3.2.2.9.5.3 創造的活動の点検・改善
平成 21 年度から創造的活動に係る点検・改善等の事項を実施するために研究部を置き,その管 轄下に研究推進室を設置している。研究推進室では,教員が行う個人研究及び共同研究の質の向 上を図るため,外部資金獲得支援,学部推進の重点研究支援,若手教員の研究支援,博士の学位 取得希望者への支援,在外研修・内地留学希望者への支援等を行っている。