3. 大学活動の状況
3.2 組織活動
3.2.2.15 東アジア研究科
3.2.2.15.1 教育課程の基本構成及び現況
東アジア研究科は,東アジア専攻(入学定員 10 名)のみの 1 研究科 1 専攻制であり,東アジア比 較文化コース,東アジア経済・経営・法律コース,東アジア教育開発コースを設けている。平成 25年5 月 1 日現在で,教員組織構成及び学生状況(学生数/入試状況/修了状況/就職状況等)は以下のと おりであり,人文科学,教育学及び経済学等の幅広い人文社会科学の教育研究分野で構成されてい るのが特徴である。
3.2.2.15.1.1 教員組織構成
東アジア研究科の教育は,人文学部,教育学部,経済学部,大学院東アジア研究科及び理工学 研究科に属する教員が担当している。
3.2.2.15.1.2 学生状況 学生数
東アジア専攻45名
入学志願者・入学状況(平成 25年度4月期及び10月期入学者)
専攻別
東アジア専攻:募集人員10名,志願者数14名,合格者数13名,入学者数10名 合計: 募集人員10名,志願者数14名,合格者数13名,入学者数10名
入試区分別
渡日前特別選抜:志願者数 6名,合格者数 5名,入学者数 3名 一般入試: 志願者数 3名,合格者数 3名,入学者数 2名 進学者専攻: 志願者数5名,合格者数5名,入学者数5名 合計: 志願者数14名,合格者数10名,入学者数10名 修了生数(平成25年3月31日)
東アジア比較文化コース 1名,東アジア経済・経営・法律コース 1名,
東アジア教育開発コース 4名 就職状況
修了生数 6名(うち単位取得満期退学者1名),就職者 1名(内訳:学校教育100%)
3.2.2.15.2 教育課程の基本的方針とその概要
東アジア研究科においては,「教育目的」,「教員組織編制」,「入学者受入方針(アドミッション・ポリ シー)」,「教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)」及び「学位授与方針(ディプロマ・ポリシ ー)」に係る基本的な考え方をそれぞれ次のように定めている。
3.2.2.15.2.1 教育目的
東アジア研究科では,教育研究上の目的を山口大学大学院東アジア研究科規則第 1 条の 2 で,
「研究科は,東アジアを深く理解し敬愛する指導的高度専門職業人を養成することを目的とする。」と 定めている。
3.2.2.15.2.2 教員組織編制
東アジア研究科は,東アジア専攻のみの 1 研究科 1 専攻制であり,研究科の理念・目的に沿った 教育体制を構築するため,幅広い人文社会科学系の教員組織となっている。研究科の運営のため,
研究科の専任教員で構成する「東アジア研究科委員会」を設置し,次の事項を審議・決定している。ま た,研究科の教務,予算,その他研究科委員会から付託された事項を審議するために,研究科長,副 研究科長,講座主任,研究科長が各講座から指名する教員で構成する「東アジア研究科運営委員会」
を設けている。 さらに,研究科の教育研究活動等について自ら点検及び評価する「自己評価委員会」
を設置している。
(1) 大学教育職員の人事に関する事項 (2) 研究科担当大学教育職員に関する事項 (3) 予算に関する事項
(4) 教育課程に関する事項
(5) 学生の入学,退学,休学,転学,留学,除籍及び賞罰に関する事項 (6) 入学者の選抜に関する事項
(7) 課程の修了及び学位に関する事項 (8) 規則の制定及び改廃に関する事項 (9) その他研究科に関する重要事項
3.2.2.15.2.3 入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
東アジア研究科及び各コースの求める学生像は次のとおりである。
1. 国内外から,東アジアで活躍できる指導的高度専門職業人を目指す人を求めます。
2. 東アジアの地域特性に対する深い理解と敬愛の念を持つ人を求めます。
3. 研究意欲と創造性を備え,研究計画に基づいて自立的に研究を遂行していく人を求めます。
東アジア比較文化コース
1. 東アジアの社会と文化に強い関心を持つ人を求めます。
2. 柔軟な思考力を持ち,可能性を秘める人を求めます。
3. 基礎的な研究能力並びに研究に対する強い動機を備える人を求めます。
東アジア経済・経営・法律コース
1. 東アジアの社会動態に関わる研究に強い意欲と関心を持つ人を求めます。
2. 東アジア地域に関する広範な知識と柔軟な思考力を持ち,着実に研究を遂行する能力を備えた人 を求めます。
3. 東アジア地域の文化的多様性を理解し,東アジアの地域社会に貢献する意欲を持つ人を求めま す。
東アジア教育開発コース
1. 東アジア地域の教育に興味・関心を持つ人を求めます。
2. 教育への問題意識と柔軟な思考力を持ち,可能性を備えた人を求めます。
3. 研究に対する基礎的な能力を備えた人を求めます。
3.2.2.15.2.4 教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)
東アジア研究科では,「目標」,「履修方法」及び「学位申請の手引き」等を以下のとおり定め,学生 便覧に掲載している。
◇目標(抜粋)
・有為の人材の発掘につとめ,国際的に活躍できる指導的高度専門職業人を養成する。
・段階的かつ緻密な指導によって3年間での学位(博士)取得を可能とする。
・的確にして高度な課題分析力と資料読解力を有するだけでなく,豊かな構想力と表現力を合わせ 持つ人材を養成する。
・現地調査,現地研修を積極的に実施し,フィールド感覚・国際感覚にあふれた人材を養成する。
・基盤演習,プロジェクト演習を通じて,課題を発見し解決する能力のさらなる向上を図り,信頼され る指導的高度専門職業人を送り出す。
◇履修方法
Ⅰ. 履修方法について(抜粋)
1. 指導教員
東アジア研究科入学の際,各学生に主指導教員 1 名,副指導教員 2 名を定められます。主指導 教員は副指導教員と協力して学位論文作成のための研究指導に当たります。
Ⅱ. 学位申請の手引き(抜粋)
博士の学位を申請しようとする者は,原則として 3 年次前期末までに,各指導教員による必要な研 究指導を受け,修了に必要な単位が修得できているか,または修了までに修得できる見込みがある か確認し,十分な研究成果をあげておく必要があります。
3.2.2.15.2.5 学位授与方針(グラデュエーション・ポリシー)
東アジア研究科では,学生の到達目標を以下のようにグラデュエーション・ポリシーとして定め,Web ページで公開している。
A. 東アジア理解 自らの問題意識を,東アジアについての豊かな理解のなかに位置づけることがで きる。
B. 論理性 着実に資料を把握し,分析することができる。
C. 厳密性 的確な研究手法・分析視角を体得している。
D. 独創性 多角的に考察し,独自の結論を導くことができる。
3.2.2.15.2.6 教育の国際化
[外国人留学生の受入れ]
平成13年度東アジア研究科発足当時,学生の構成は,社会人学生,一般(進学)学生,外国人留 学生の割合が,ほぼ同じになることを計画していたが,平成 25 年5 月1 日現在の45名学生の内訳 は,一般学生3名,社会人学生12名,外国人留学生30名となっている。留学生の国別の内訳では,
中国が73%(22名)を占め,以降は台湾及びインドネシアの各2名を除き各国1名ずつ,また,ウクラ
イナの 1 名を除くと出身国は全てアジア地域となっている。留学生の多くは私費外国人留学生で,そ のほとんどが授業料免除の申請及び各種団体による留学生向け奨学金の申請を行っている。このよう
な状況にあることから,東アジア研究科では,留学生をTAやRAに採用し,経済的支援を行っている。
[学生の修了生の状況]
71 名の修了生の在籍区分で就職先を整理すると,20 名の「社会人学生」の大半は有職者であり,
修了後は,そのまま職務に復帰し,勤務先は教育関連及び公務関連が多い。なお,設置当初には,
教養を高め,学術に対する素養を身につけることを目的に入学し,修了後は無職というケースもあった。
「一般学生」の4名は,教育関連及び公務関連の職種に就いている。「外国人留学生」47名は,出 身国の大学の教員になっている例が多く,地域は,中国及び台湾を中心にアジア圏域となっている。
また,修了後,8名が東アジア研究科コラボ研究推進体の特別研究員となっている。
在学時の在籍区分にかかわらず,教育関連及び公務関連の職種に従事している者が多い。今後,
主に修了生が勤務する海外の大学・研究機関と連携し,博士の学位取得を希望する現職教員等の受 入れを推進する予定である。
[海外大学との交流状況]
優秀な学生を安定的に確保し,学生定員充足率を適正に管理していく必要がある。東アジア研究 科の学生には,出身国の大学の現職教員である者が少なくない。優秀な学生を受け入れるためには,
研究職等に従事する有職者に配慮した履修指導体制が必要であり,このため,平成 23 年度から,中 国及び台湾との大学間連携・協力を推進するとともに,短期修了について,弾力的な運用の検討を進 めている。平成24年度は韓国外国語大学及び淑明女子大学,平成25年度は中興大学,山東大学,
復旦大学,淡江大学,台北教育大学及び大連外国語大学等の高等教育機関を積極的に訪問し,学 生交流の促進,共同研究構想,外国人研究員の受入れに関する意見・情報交換,東アジア国際学術 フォーラムの打合せを行い,大連外国語大学とは大学間学術交流協定を締結した。
3.2.2.15.3 教育の特色ある取組
[複数の教員による指導体制]
東アジア研究科では,主指導教員1名,副指導教員2名の複数指導教員制を採っている。主指導 教員による「特別研究」は1年次から3年次に各2単位開講され,そこでの指導内容は副指導教員に よっても担保している。学生は,1 年次の研究活動の成果を反映させて 2 年次の 4 月に,「学位論文 作成計画書」を作成し,計画書に基づいた研究の進捗状況について複数教員から指導を受ける。また,
1 年次に「基盤演習」,2 年次に「プロジェクト演習」で複数の教員が参加するセミナーを課している。こ の教員の集団指導体制により,幅広い複眼的な視野と柔軟な思考力を身に付けさせている。
「学位論文作成計画書」に基づいた研究活動の成果を,2年次の 10 月と 3年次の 5 月に実施す る「学位準備論文報告会」で報告し,学位論文の完成に向けた研究の蓄積状況が公開の場で検討さ れる。3 年次 10 月の「学位論文予備審査」,3 年次 1 月の「学位論文審査」を経て,博士(学術)の学 位取得となる。
この修学時期区分に基づく学位取得へ至るプロセスは,学生だけでなく教員に対しても徹底してお り,適切な時期に効果的な研究指導を行うことにより,3 年間で博士の学位を取得できることを組織とし て目指している。
3.2.2.15.4 点検・改善体制と教育課程の現状と課題
[自己点検・改善体制]