3 水産物消費地市場及び花き卸売市場の事例 .1 築地市場(水産物流通 EDI)
3.3 現状分析
全国の出荷者及び仲卸・買参人と築地市場を結ぶ「水産物流通EDIネットワークシステ ム(マリネット)」は、インターネットによる仕切情報及び売渡情報の提供サービスであ る。取引先ごとに伝票様式やその内容が異なる現状で、統一した仕切情報等をオンライン で提供するには、データ交換について取決めやルールの統一、いわゆるEDIの標準化が前 提となる。データ項目の名称や内容、表現の方法などに関する標準メッセージ、標準商品 コードが必要である。
国内外の花き市場においては、90 年代から自動せり(電子せりに相当)の導入と場内物 流及び出荷のシステム化が進んでいる。我が国の場合は、花き市場の整備と統廃合に合わせ て導入された。現在は、中央卸売業者を中心にダッチオークション方式の自動せりは全卸売 業者数の 4分の 1 において行われている。せり盤は海外の魚市場で用いられているものと 類似しており、せりへの参加や応札方法も類似している。
他方、自動せりシステムを導入してから30年近く経過。取引量の拡大はせり時間を長 くする結果を招き、長すぎるせり時間は市場価格を不安定にするなどの弊害が見られる。
このため、せり時間を短くする先取りや事前のオーダーによる注文取引を志向する傾向が あり、結果的に相対取引が拡大している。せり取引は、相対取引も含めた価格の基準とし ての機能に変わってきている。
中央卸売市場の誕生や卸売業者の統廃合は、自動せりの導入のほか、様々な方面への設 備投資を促進している。保冷庫の設備や産地から市場までの長距離輸送においては保冷車 によるトラック輸送を使用するなど、徐々にチルドチェーンが普及している。2000年頃か ら日本国内のインターネット環境が普及するのに伴い、花き市場でもインターネットを介 したWEB取引が行われるようになった。また、市場に来場しなくてもせりに参加できるリ モートオークションも可能である。
大田花きの場合であるが、8つのシステム-①産地ネットワーク、②花きバーコードシ ステム、③市場情報システム、④自動せりシステム、⑤自動搬送システム、⑥自動分荷
(仕分)システム、⑦仲卸情報システム、⑧インターネットでの情報発信-から構成され ている。
自動せり等設備投資及びシステム化
は、
せりの効率化に加え、取扱量の拡大を実現す
るとともに、
事務効率の大幅向上、
せりスピードの向上、
新たな買参人の開拓、拡大、
そして
その後に続き情報化取引への土壌形成に寄与している。
インターネットの普及 や情報機器、情報通信システムの発展はめざましいものがあり、花き市場は
その恩恵を
享受し、発展している
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〔参考〕 せり及び入札(auction、bidding)の方法
(1)せり方式
販売目的で何らかの場に出された物品を、最も良い購入条件を提示した買い手(入札者)
に売却するために、各々の買い手が提示できる購入条件を競わせること。一般に生鮮食品の 市場取引などで行われているのは、売り手または買い手の一方のみが価格を提示するシン グルオークションであり、下記の4つの方式がある。
① イングリッシュ・オークション(English auction)
通常のオークションである。入札する買い手側が価格を釣り上げながら、最終的に最も高 い価格を提示した買い手に販売(落札)される方式である。
② ダッチ・オークション(Dutch auction)
通常のオークションとは逆に、価格が順番に下がっていく。売り手が設定する最高価格か ら順番に価格を下げていき、買い手は適当なところで入札し、その時点の価格で落札が行わ れる。取引のスピードが高速化できる。
(2)入札方式(ブラインド・オークションとも呼ばれる)
③ ファーストプライス・オークション(First-price auction)
封印入札方式 (sealed bid auction)または封緘入札方式(blind auction)の代表例で あり、買い手が相互に提示価格を知ることができない競売である。
④ セカンドプライス・オークション (Second-price auction)
封印入札方式(封緘入札方式)の代表例であり、最終的に最も高い価格を入札した買い手 に販売されるが、支払額は2番目に最も高い価格(競合者の最高提示価格。競合者がない場 合には売り手側の提示した最低金額)に設定される。
(2)自動化、機械化又は電子化
① 従来の手ぜり等
競り人に掛け声に応じて、買い手が口頭で値段を言う、携帯する黒板に値段を書く、ある いは指で値段を示すやり方。
② 電子せり又は自動せり、機械せり(Electronic auction)
従来の手ぜりをコンピュータでシステム化したものである。これにより、公正・正確でス ピーディなせりの向上や情報がデジタルデータ化されることから、取引にかかる業務処理 の自動化、効率化へつながる。また、発展系として他のせり会場への参加、在宅しながらの 参加やせり前の取引も可能。
(3)せり及び入札への参加形態
① 競売場参加(Physical attendance)
買い手が実際に競売場に出向いて競売に参加する。
② 在宅参加(Online auction, Internet auction, Live auction, Remote auction)
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インターネットなどオンラインを通信媒体として利用したせり、入札であり、電子商取引
(e-commerce)の一形態である。インターネットを介して行われることからインターネッ ト・オークション(internet auction)とも呼ばれる。自宅や会社、あるいは外出先等でも インターネットなどコンピュータネットワーク回線にアクセスすることが可能であれば、
場所を選ばず、せり、入札にリアルタイムで参加することができることから、live auction, remote auctionとも呼ばれている。
(4)せり前取引
① ウェブ取引(Web transaction)
売り手と買い手がお互い交渉を行い、セリ前に品目、価格、数量を決め行う相対取引
(negotiated transaction)における、インターネットを介したWeb取引。
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