2 養殖生産の事例
2.2 宮城県漁業協同組合共販(ギンザケ)
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158 2.2.3 養殖の概要と特徴
宮城県漁協協同組合が中心となって、宮城県産ギンザケ全体の品質向上等ブランドに取 り組んでいる。種苗購入、養殖から加工・出荷まで一貫した管理(図2.2.4、図2.2.5)
が行われている。
具体的には次のとおりである。
① 宮城・岩手県の山間部の養魚場で育てられた稚魚(約1年間)は、重量が200g程にな る秋頃に、活魚水槽の積んだトラックで養殖場に運ばれる。尾数は、稚魚の有無によ るタンク重量の差を稚魚の平均重量で割って算出する。
図2.2.2 宮城県養殖ギンザケ生産販売実績の推移
図2.2.3 養殖生産サイクル(時系列)
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② 稚魚を養殖場の生け簀に移し入れ、そこで海水馴致する。
③ 海水温が上がり始めるころ、選別して収穫・出荷される。このとき、重量は1.5kg~
3kg程度。生け簀の網を手繰り寄せ、次にタモ網で一匹一匹掬い上げて水揚げ1週間前 に出荷用生け簀に移し餌止めする。収穫時期は3月から7月末であるが、主に6月か ら7月末に集中する(図2.2.3)。
④ 市場に搬入・陳列され取引される(漁協の共販事業)。
《みやぎサーモン》
2014年6月より、水揚げの際に、活け〆・血抜き処理、神経〆の処理した生食用のサ ケ。宮城県産生食用養殖ギンザケが、産品と産地との結びつきを示す国の地理的表示
(GI)登録の認証を受け、2017年6月1日から運用開始した。
図2.2.5 収穫・市場出荷
図2.2.4 養魚場から養殖場への運搬
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《伊達のぎん》
宮城県内の特定の生産者が宮城県漁業協同組合の指導のもとに養殖している特定のギン ザケである。卵から稚魚・成魚と、どこでどのように養殖され、誰がつくったかわかる仕 組み(トレーサビリティ)を確保している。EPペレットを給餌。
《伊達のぎん(活〆)》
伊達のぎんの中でも、水揚げ後速やかに活〆・脱血処理をしたギンザケである。プライ ドフィッシュにも認定されている。
上記いずれも、商品箱に商品名のシールを貼っているが、ロット番号、バーコード等の 情報はないが、トレーサビリティ情報は漁協で保管している。
2.2.4 今後の課題
種苗購入数は最初にカウントしているが、養殖時の斃死数、収穫時の尾数からも算出さ れる。これらの数値は平均5%程度の差(表2.2.1)が生じている。尾数は給餌量や経営に 影響することから、収穫時の把握の精度向上が必要である。
夏の高水温により出荷時期が早まってきているが、突然の高水温には餌留めや生け簀の 移動などの対策を適切に行うことを困難にする。このため、水温変化の早期把握が必要で ある。
表2.2.1 養殖生産における尾数(伊達のぎん)
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