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株式会社ヨンキュウ(ブリ・マダイ・クロマグロ)

2 養殖生産の事例

2.4 株式会社ヨンキュウ(ブリ・マダイ・クロマグロ)

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http://www.yonkyu.co.jp/をもとに作成

図2.4.2 養殖から出荷までの流れ(ブリ)

図2.4.3 本社事務所(宇和島港)の前面岸壁における陸揚げ作業等(ブリ)

168 具体的には次のとおりである。

① 大分、高知、鹿児島からモジャコを買付け、活魚船で養殖場へ運搬し生け簀へ搬入。

採捕した時にカウントし、生け簀に網で掬いながら尾数をカウントし、さらに生け簀 を仕切ってワクチンを打つ際に尾数を再度カウント。

② 飼料メーカーと共同開発したお茶の粉末入りのEP飼料・DP飼料を知見や経験に基づ き給餌する。お茶に含まれるカテキンは、強力な抗酸化作用により、生体内で大量に 発生する有害な活性酸素を抑え、魚を健康な状態にする。これをこれまでの知見や経 験に基づき、エアで飛ばして給餌する。

③ 収穫時には、タモ網で船上に水揚げし〆機で活締め処理し、速やかに少なくとも30 分程度氷水に冷やし込む。

④ 帰港・接岸し、陸揚げと同時に箱詰め・検量、氷打ちし、トラックに積み込んで消費 地市場へ搬出する。

⑤ 商品箱に商品名のシールを貼っているが、ロット番号、バーコード等の情報はない。

別途、生け簀単位でトレーサビリティ情報を保管している。

⑥ ブリ養殖のAEL認証を取得している。

(4)今後の課題

生産情報を保管しているが、消費拡大のためには生産情報を積極的に消費者へ伝えるト レーサビリティシステムを検討していくことも重要である。

2.4.2 マダイ養殖 (1)養殖魚及び商品

宇和海愛南町沿岸のマダイ養殖

【AEL認証】生食用

(2)養殖漁場環境と生け簀の概要

愛南町から佐田岬半島にかけた海域は、太平洋から流れこむ黒潮の影響と、リアス式海 岸で水深も深く、海底からの悪い影響を受けにくく真鯛養殖に適した漁場環境を有してい る。

飼料メーカーと共同開発したお茶の粉末入り飼料を魚に与えることで健康なマダイに成 長させる。また養殖経営体に対しては、種苗・餌料の販売と養殖魚の収穫・販売の荷受け を行っている。また、養殖日誌(水温、餌料等)の記帳等を指導している。

(3)養殖の概要と特徴

種苗購入、餌料生産、養殖から出荷まで一貫した管理(図2.4.4)が行われている。

具体的には次のとおりである。

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・自社の蒲江種苗センターで孵化させ、約2か月間陸上水槽で飼育する。

・蒲江湾内と北浦の海上生け簀へ移し、8~10cmまで飼育する。

・稚魚の選別とセンサーによる尾数カウントを行い、活魚船で宇和島・愛南の養殖場へ 運搬する。

・飼料メーカーと共同開発したお茶の粉末入りのEP飼料・DP飼料をこれまでの知見や 経験に基づき給餌する。お茶に含まれるカテキンは、強力な抗酸化作用により、生体内 で大量に発生する有害な活性酸素を抑え、魚を健康な状態にする。

《鮮魚》

・収穫時には、タモ網で船上に水揚げし活締め処理する。

・帰港・接岸すると速やかに、陸揚げして、トラックに載せた氷水入りタンクに積み込ん で加工場(HACCP管理)へ搬入する。

・加工場では箱詰め・検量、氷打ちし、トラックで消費市場へ運搬する。

・商品箱に商品名のシールを貼っているが、ロット番号、バーコード等の情報はない。生 け簀単位でトレーサビリティ情報の保管。

《活魚:活魚車》

・収穫時には、水タモで船上のタンクに水揚げする。

・帰港・接岸し、加工場の陸上水槽に移し替える。

・消費市場へ出荷する場合には、活魚車の水槽に入れて泳がせて運搬する場合と仕切り板 で動かない状態で運搬する方法がある。

図2.4.4 種苗生産から養殖、出荷までの流れ(マダイ)

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《活魚:活魚運搬船》

・活魚運搬船で三崎漁港の加工場(HACCP管理)まで運搬する。

・稚魚から出荷までトータルでAEL認証の生産流通販売体制(種苗生産、養殖、加工場の AEL認証を取得)

(4)今後の課題

生産情報を保管しているが、消費拡大のためには生産情報を積極的に消費者へ伝えるト レーサビリティシステムを検討していくことも重要である。

2.4.3 クロマグロ養殖 (1)養殖魚及び商品

宇和海日振島のクロマグロ養殖

【豊後の本鮪】生食用

【AEL認証】

(2)養殖漁場環境と生け簀の概要

日振島近海は潮の流れが速く、干満差も大きく、回遊魚である鰤に適した漁場環境。早 い潮流は、クロマグロの運動量を増大させ、身が締る。近隣の海域で漁獲された稚魚(ヨ コワ)を養殖することで、安定供給を図る。また、新鮮なイワシやサバをそのまま冷凍し た生餌を自社で販売している。

(生け簀)

直径■m×深さ■m×12 基 飼育数 約■万尾

出荷時 平均50kg

(3)養殖の概要と特徴

種苗購入、餌料生産、養殖から出荷まで一貫した管理(図2.4.5)が行われている。

具体的には次のとおりである。

① 曳縄釣漁の稚魚は網で掬い、旋網漁の稚魚はビデオ映像から尾数をカウント(図 2.4.6)する。

② 毎日、生餌(サバ)をエアで飛ばして給餌する。給餌量はこれまでの経験・知見に基 づく。給餌作業の際に、9:00と13:00に水温・DOを計測する。

③ ステレオビデオカメラ※による魚体測定~毎月、魚体測定ステレオカメラを生け簀内 に2方向から入れ、遊泳中の魚体をビデオ撮影することにより魚の体長、体高を測定

(この部分は手作業)する。また、体長、体高、体重の実測データを基に、専用のソフ トウエアを使って魚体重を推計する(図2.4.7)。

④ 収穫する時(図2.4.8)は、生け簀内の一匹一匹ワイヤー式針で釣り、電気ショッカ ーで気絶させ、船上に引き揚げ、すぐに脱血・神経締め、エラ・内臓を除去し、海氷水 に冷やし込む。

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図2.4.6 稚魚確保から養殖(クロマグロ)

http://www.yonkyu.co.jp/をもとに作成

図2.4.5 収穫から出荷までの流れ(クロマグロ)

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※ステレオビデオカメラ(AQ1システム)

毎月、魚体測定ステレオカメラ(購入)はイケス内にカメラ入れ、遊泳中の魚体をビデオ撮影する事により魚の 体長、体高を測定。また体長、体高、体重の実測データを専用のソフトウエアにインストールすることで魚体重を 測定。

AQ1SYSTEMS日本オフィス A-100をもとに作成

図2.4.7 ステレオビデオ魚体測定システム(クロマグロ)

図2.4.8 収穫から出荷までの流れ(クロマグロ)

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⑤ 帰港して蓋付き搬送用タンクへ移し替え、加工場(HACCP管理)に搬入。魚の芯温1~

2℃に保持する(魚体が大きいため芯温を下げるのに時間を要する)。

⑥ 翌日、一本ずつ氷・保冷剤入り梱包し、出荷する。

⑦ 商品箱に商品名のシールを貼っているが、ロット番号、バーコード等の情報はない。

別途、生け簀単位でトレーサビリティ情報を保管している。

⑧ クロマグロの養殖のAEL認証を取得している。

(4)今後の課題

これまでの経験・知見に基づく給餌が行われているが、計測される魚体の大きさ・重量 のデータから、給餌にフィードバックされ、給餌量やタイミングが改善されていくことに なる。データの取得と分析により、要求する成長に必要十分な給餌量、いわゆる適正な給 餌量の設定とその給餌タイミングを追求することが必要である。

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