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ロリアン港ケルマン魚市場(Keroman Fish Market, Lorient)

4 海外の産地魚市場における ICT 活用の事例

4.2 ロリアン港ケルマン魚市場(Keroman Fish Market, Lorient)

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水揚げ量の減少、漁船隻数の減少、市場の集約が進む中で、本港の魚市場機能の生き残 りのため、2014年にブルターニュ州政府が60%、ロリアン市が残り40%をもつ連合体が設 立され、漁港の整備や設備のために2,000万ユーロの投資を行うこととなった。

4.2.2 魚市場の市場取引と電子せり・オンライン

魚市場の市場取引の流れを図4.2.2に示す。

(電子せりの導入)

ケルマン漁港では、従来せり人が声を出してせりを行っていたが、2005年から市場のIT イノベーションが起り、市場取引の電子化が進み、電子せりによりバイヤーは自分の目で商 品を見ることもなく購入している。ケルマン漁港には、遠洋・沖合ものの販売と沿岸ものの 販売である。いずれの販売場もその場にいなくても購入することができるようになってい る。販売は月曜日から土曜日まで毎日早朝4時に行われる。

(商品情報:バーコード・オンライン化)

午後、刺し網と流し網漁船が最初に帰港する。職員は、陸揚げされた水産物を計量し、

生産者名(船名)、魚種、サイズ、重量など商品情報を事務室へ送る。バーコードのつい た商品ラベルが印刷され、確認のうえ商品の上に置かれる。商品情報は集約され、インタ

図4.2.2 魚市場の市場取引の流れ

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ーネットを介してオンライン化されることから、バイヤーはリアルタイムでその内容をみ ることができる。真夜中から 4時までの間は、トロール漁船が帰港し、すぐに計量され、

商品情報が記録される。

(せり方法)

販売はせり下げ方式である。 2つの大型スクリーンには、バッチ番号、生産者名(船名)、

魚種、サイズ、形態、品質、重量が表示される。販売担当は、初値を設定し、せり値を細か い金額で下げていく。1つのせりが終わるまで10秒とかからない。バイヤーは、リモート コントロールでリルタイムをせりに参加することができ、最初にせりを止めたバイヤーが せり落とすという仕組みである。

(バイヤー)

約180人のバイヤーが認可されているが、バイヤーの7割は小売店(魚屋)で、残り 30%は卸売業者である。沿岸もののせりにはすべてのバイヤーが参加できるが、沖合・遠 洋もののせりは卸売業者に限られる。

(遠洋・沖合ものの販売)

遠洋・沖合もののせりは早朝6時から始まり、室内販売と呼ばれているが、2階のせり 室にはバイヤーが机につき、販売スクリーンを見つめてせりに参加するが、実物の魚はそ こにはいない。2008年ごろまでは下見をしていたが、現在はせり室で販売にかけられるほ とんどの商品はまだケルマン漁港に到着していないことから、先行販売とも呼ばれてい る。

2006年に、ネットワークカメラ(IPカメラ:有線や無線のLAN機能を持つビデオカメ ラ)が、沿岸もののせり場に設置された。これにより、ベルトコンベヤで載せられ通過す る水産物(商品)が撮影され、沖合・遠洋ものせり室にいるバイヤー(卸売業者)のため にリアルタイムで商品の画像を2つの大型スクリーンに映し出される。沖合・遠洋ものせ り室にいるバイヤーは、沿岸物のせり場にいなくても、リアルタイムで正確な情報を確認 し、そのせりに参加できる。

(沿岸ものの販売)

沿岸ものの販売では、早朝4時から8時まで行われ、ベルトコンベアに載せられてくる 商品を見てせりができる。

(オンライン・オークション)

バイヤーは、インターネットを介して光ファイバー・ネットワークに接続し、在宅のまま 2つのせりシステムに参加し、商品を購入することもできる。

(商品引き渡し)

落札されると、1階事務室にデータが転送されて、二次元コード付きのラベルが2枚印刷 されて出てくる。これは落札した商品の上に置かれるが、一つは生産者、もう一つはバイヤ ー用のラベルである。トレーサビリティとして、自己責任でラベルを保管し、いつチェック が入っても対応できるようにしている。

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(清算業務)

せりが終わると、生産者への支払い、請求書などが集められる。生産者への支払いは市 場により保証されており、数日おきに支払われる。

(移動式電子せり)

特別な事情がある場合には、どこでも持ち運びのできる移動式電子せり機(mobiclockと 呼んでいる)を使用してせりを行っている。スクリーンには商品の販売に必要な情報が掲 示され、バイヤーは各自リモートコントロールで販売に参加できる。

4.2.3 1997年の魚市場

1997年に視察調査を行ったときの魚市場の状況を図4.2.3に示す。

魚箱はプラスチック製で、自動洗浄機械が設置されていた。オゾン処理施設で処理した 海水を使用しており、せり場に隣接している一次加工処理の加工施設は衛生的であった。

近海でとれたものの取引は漁業者と地元小売業者が相対で取り引きし、遠洋ものや底魚 類のせり販売であった。セリ人が携帯するコンピュータから職員がせりにかける商品情報 を入力し、その内容は市場内のプリンタに出力される。ベルトコンベヤで運ばれてきた魚 は、コンピュータ制御の自動計量・重量選別機により選別される。選別機の導入は、衛生 基準に沿うとともに経費削減にも寄与していた(手動1.5フラン/kg、機械化0.9フラン /kg)。

当時のフランス国内の魚市場では、階段式のせり場で商品(魚)を前にしてせりを行っ ていた。予め下見を行うか,もしくはせり場のベルトコンベヤで流れてくる商品を見なが ら、購入した価格の時に押しボタンを押す。このように電子化されている市場は比較的多 かった。

図4.2.3 1997年の魚市場

水産庁「EU諸国HACCP調査報告」(1997年調査)

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4.3 シェットランド・シーフードオークション社(ラーウィック及びスキャ

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