第 9 章 主要投資インセンティブ
2. 現地調達比率規制
現地調達比率についての一般的な規制はないが、次の様な措置を講じることにより、現 地調達比率の向上と国内産業の育成が図られている。
図表 10-8 現地調達比率向上のための代表的な措置
1 インドネシア国内で調達できる資本財や原材料の輸入には、新規投資等の際の輸入関税免除の恩典が与え られない
2 利用する設備の総額の30%以上がインドネシア国内産である場合、新規投資等の際の原材料の輸入関税免 除期間が通常の2倍(4年)になる
3 政府指定の優遇業種であって、事業開始から4年目以降に材料や部品の現地調達率が70%以上の場合、事 業損失の繰越期間が1年延長される
4 石油ガス上流事業において、物品25%以上、サービス30%以上等の現地調達比率達成義務が定められて いる
5 国や自治体の予算及び、外国からの融資や補助金を受けて公共事業に従事する電力インフラ業者に対 し、インドネシア国内の製品・サービスの利用が義務づけられている
(出所)各種法令より作成
第11章 許認可・進出手続き
1.株式会社の設立手続きとその際の必要書類
インドネシアに進出し操業を開始するまでの主な手続きのフローは図表 11-1の通りであ る。
図表 11-1 会社設立手続き
BKPM
・関税承認書(資本財マスターリスト)取得
・関税承認書(原材料マスターリスト)取得
・外国人労働者雇用計画認可取得
(PPTKA/TA.01)
・製造業輸入業者登録証明(API-P)取得
BKPM
・事業検査報告書(BAP)提出
・投資活動報告書(LKPM)提出 BKPM
・PMAの承認
法務局
・会社登記
県・市の行政
・立地許可
・建設権(HGB)取得
・建設許可(IMB)取得
・公害法許可(HO/UUG)取得
BKPM
・恒久営業許可(IUT)取得
(1) 投資認可の取得
インドネシアへの投資にあたっては、投資調整庁(BKPM)に対して外国投資(PMA) 認可申請を行い、認可を得る必要がある。
以前はジャカルタにある投資調整庁が唯一の窓口であったが、大統領令第74号(2000年 5 月)により、在外インドネシア公館、インドネシア国内の各州にある州投資調整局
(BKPMD)でも申請を受け付けるようになった。
外国投資認可申請をするには、必要事項を記入した所定の申請書フォーム(Model I/PMA) と以下の添付書類を2 部作成し、窓口に提出する。提出書類に不備がなければ、通常 7 営 業日程度で、投資承認通知書(SP/PMA)が発行される。
図表 11-2 外国投資認可申請のための添付書類
定款
納税番号(NPWP)
組織規定(組合の場合)
身分証明書(個人の場合)
インドネシア側パートナー関連書類 生産プロセス説明書
生産フロー図 製造業の場合
委任状
全パートナー署名済の合弁契約書 当初から合弁を組む場合
申請書の署名を第三者に委任する場合 申請企業の定款
旅券の写し(個人の場合)
原料・副原料の種類表 業務活動の説明書 サービス業の場合
<ワンルーフ・サービスの実施>
大統領決定第29号(2004年4月)に基づき、BKPMでは、当該投資事業分野を所管する 大臣/政府機関の長より権限委譲され、投資にかかわる諸手続きを一括して行う投資許認 可の「ワンルーフ・サービス」が開始された。また、州/県知事・市長もそれぞれの権限 に応じて、投資許認可・便宜サービスの権限を BKPM に委譲できるとされ、BKPM のワ ンルーフ・サービスの強化が図られている。
(2) 会社登記
投資承認通知書(SP/PMA)が発行された後、法務局へ会社登記の申請を行う。
外資により設立される現地法人は、外国投資企業(PMA:Penanaman Modal Asing)に分 類され、株式会社(PT.)であることが条件付けられる。
PMA企業の認可期間は、法的に設立された後30年間であるが、この期間内に投資家が追 加投資(事業の拡大)を行えば、新たに30 年間延長される。認可期間は、さらに30 年間 の再延長を受けることもできる。
会社登記にあたっては、まず、次のような申請前の準備が必要である。
図表 11-3 会社登記申請必要事項
4 会社定款の作成
5 発起人の決定(2名以上)
1 銀行口座(PMA口座と呼ばれる)開設
会社定款(写)、預金取引約定書、署名鑑、委任状、
取引権限者のパスポートなどが必要 2 資本金払い込み(払込資本金の50%以上)
3 所管税務署からの納税登録番号(NPWP)取得
申請の手続きは、法務局にインドネシア語で作成された会社登記公正証書を提出して行 う。
法務・人権大臣名の会社登記認書を取得するには 2~3 ヵ月程度かかる。同認書を取得す るまでに払込資本金の残額を払い込む。