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第 9 章 主要投資インセンティブ

2. 労働市場と雇用情勢

(1) インドネシアの労働市場

インドネシアの人口2億3,760万人(2010年の国家統計局国勢調査)のうち、15歳以上 の人口は1億7,207万人(約72.4%)である。15歳以上人口のうち、労働力人口は1億1,653 万人(約67.7%)で、さらに労働力人口のうち、就業者は1億821万人(約92.9%)であ る(図表 18-1)。2010 年頃より日系企業の進出は大幅に増加傾向にあるものの、労働力は 依然として豊富である。2010 年の失業率は 7.1%(失業者数は 832 万人)と高いが、2005 年以降、徐々に低下している(図表 18-2)。

図表 18-1 インドネシアの労働力構成(2010 年時点)

総人口:2億3,760万人

15歳以上人口:1億7,207万人(約72.4%) 6,557万人(約27.6%)15歳未満人口:

労働力人口:1億1,653万人(約67.7%) 5,554万人(約32.3%)非労働力人口:

就業者:1億821万人(約92.9%) 失業者:832万人(約7.1%)

(注) 総人口は2010年の暫定数字。それ以外は、20108月時点。末尾の桁四捨五入。単位:人。

(出所)国家統計局「National Labour Force Survey 2010」より作成

図表 18-2 就業者・失業者数、失業率の推移

11.9 10.9 10.0 9.4 9.0 8.3

108.2 104.9

102.6 95.5 99.9

94.0

7.14%

7.87%

8.39%

9.11%

11.24%

10.28%

0 20 40 60 80 100 120 140

05 06 07 08 09 10

(暦年)

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

16%

失業者数(左軸) 18%

就業者数(左軸)

失業率(右軸)

(百万人)

(出所)国家統計局「National Labour Force Survey 2005,2006,2007,2008,2009,2010」より作成

(2) インドネシアの就業構造

就業者の産業別構成比(2011年)をみると、農林水産業(3,933万人)が35.9%と最大で、

卸・小売、レストラン、ホテル業(2,340万人、21.3%)、コミュニティー、社会・個人サー ビス業(1,556 万人、15.2%)、製造業(634 万人、13.3%)が続く(図表 18-3)。時系列で みると、農林水産業の比率が減少し、コミュニティー、社会・個人サービス業の割合がや や増加傾向にある(図表 18-4)。

図表 18-3 就業者の産業別構成(2011 年 8 月)

製造業 13.3%

ティー、社会・コミュニ 個人サービス

15.2%

卸・小売、レス トラン、ホテル

21.3%

農林水産業 35.9%

輸送・通信業 4.6%

建設業5.8%

電力、ガス、水 0.2% 鉱業、採石業

1.3%

金融、保険、

不動産、ビジ ネスサービス

2.4%

(出所)国家統計局「National Labour Force Survey 2011」より作成

図表 18-4 産業別構成比の推移

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

35%

40%

45%

50%

04 05 06 07 08 09 10 11

(暦年)

農林水産業

卸・小売、レストラン、ホテル コミュニティー、社会・個人サービス 製造業建設業

輸送・通信業

(出所)国家統計局「National Labour Force Survey 2004,2005,2006,2007,2008,2009,2010,2011」より作成

(3) インドネシアの雇用情勢

インドネシアでは、労働人口は潤沢であり、一般ワーカーの採用は企業の「買い手市場」

である。一般ワーカーの採用にあたっての問題は特に生じていない。一方、優秀なエンジ ニアやスタッフの採用はそれほど容易ではない。インドネシアでは、就業人口に占める大 学卒業者の比率が5%と低く、約5割が小学校で教育を終了している(中退を含む)。専門 的な基礎知識・技術を有する人材が少なく、その上、企業間での引き抜きや、より良い条 件を求めてのジョブ・ホッピングも多く、確保は容易とは言えない。

インドネシアでは新卒のスタッフ採用は一般的ではないといわれるが、日系企業へのヒ アリングでは、スタッフの採用にあたっては、大学の新卒を採用している、との声も聞か れた(採用方法については、「4. 雇用関係 (2) 従業員の採用」を参照)。また、現地スタッ フへの将来の事務移管を目指して、日本語のできる優秀な人材の採用を積極的に行う例も ある。

図表 18-5 就業者の学歴別構成(2011 年 2 月時点)

短期専門課程 3%

職業専門高等 学校9%

高等学校 15%

小学校(中退 者を含む)

49%

中学校 19%

大学5%

(出所)国家統計局資料(No.33, 2011, May 5)より作成