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第 9 章 主要投資インセンティブ

3. 地域別の労働人口と所得水準

(3) 地域別の実質 GDP 成長率の推移と特徴

図表 23-5では、地域別にみた実質GDP成長率の推移を2001年から表している。全体的 な傾向として、ジャワや、スラウェシの成長率が相対的に高く、スマトラやカリマンタン が相対的に低い。またマルク・パプアは変動が大きいが、これはGDPの規模が小さいうえ 鉱業に大きく依存(GDPの47%)しているため、鉱物資源の国際価格変動の影響を受けや すいためではないかと推察される。

ジャワが高成長である背景は、人口規模の大きいジャカルタ首都特別州や東ジャワ州が 牽引しているため、スラウェシは、農水産物や天然資源に恵まれているためと考えられる。

図表 23-5 地域別実質 GDP 成長率の推移

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10

3.7% 4.4% 5.2% 3.6% 5.4% 5.2% 5.7% 6.4% 4.7% 6.2%

1.9% 5.8% 4.5% 2.9% 3.6% 5.3% 4.9% 4.9% 3.3% 5.7%

4.1% 3.9% 6.1% 4.3% 5.7% 5.8% 6.2% 7.0% 4.8% 6.3%

ジャカルタ首都特別州 4.7% 4.9% 5.3% 5.7% 6.0% 5.9% 6.4% 6.2% 5.0% 6.5%

東ジャワ州 3.8% 3.8% 4.8% 5.8% 5.8% 5.8% 6.1% 5.9% 5.0% 6.9%

西ジャワ州 3.9% 3.1% 9.4% 0.3% 5.6% 6.0% 6.5% 6.2% 4.2% 6.1%

中部ジャワ州 3.6% 3.6% 5.0% 5.1% 5.3% 5.3% 5.6% 5.6% 5.1% 5.8%

その他 4.7% 4.2% 5.0% 5.5% 5.7% 5.1% 5.7% 18.7% 4.6% 5.7%

5.1% 3.6% 4.0% 5.3% 3.8% 4.4% 5.4% 6.6% 6.2% 6.9%

4.2% 3.9% 2.7% 3.0% 3.9% 3.8% 3.5% 5.2% 3.3% 5.3%

4.8% 4.5% 5.3% 5.7% 6.2% 6.8% 6.9% 9.4% 6.9% 8.1%

6.9% 4.8% 1.6% -13.6% 24.7% -9.9% 5.2% 1.9% 14.6% 5.7%

カリマンタン スラウェシ マルク・パプア

(暦年)

全国 スマトラ ジャワ

小スンダ

(注1)2000年基準

(注2)成長率が「全国」を上回っている地域は黄色、下回っている地域は青色でシャドーしている

(出所)国家統計局資料より作成

図表 23-6 インドネシアの地域別人口の推移

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000

1980 1990 2000 2010

(暦年)

マルク・パプア スラウェシ カリマンタン 小スンダジャワ-その他 ジャワ-東ジャワ ジャワ-中部ジャワ ジャワ-西ジャワ ジャワ-ジャカルタ スマトラ

(万人)

スマトラ, 5,063 , 21.3%

ジャワ-ジャカルタ, 961 , 4.0%

ジャワ-西ジャワ, 4,305 , 18.1%

ジャワ-中部ジャワ, 3,238 , 13.6%

ジャワ-東ジャワ, 3,748 , 15.8%

ジャワ-その他, 1,409 , 5.9%

小スンダ, 1,307 , 5.5%

カリマンタン, 1,379 , 5.8%

スラウェシ, 1,737 , 7.3%

マルク・パプア, 617 , 2.6%

(注) 右側の円グラフは2010年の地域別人口(万人)と比率

(出所)国家統計局資料より作成

図表 23-7 地域別 1 人あたり GDP(2010 年)

(万人) (構成比) ドル建 全国=100

23,764 100.0% 2,975 100

5,063 21.3% 2,674 90

13,661 57.5% 2,487 84

ジャカルタ 961 4.0% 9,981 335

西ジャワ州 4,305 18.1% 1,945 65 中部ジャワ州 3,238 13.6% 1,526 51 東ジャワ州 3,748 15.8% 2,310 78

その他 1,409 5.9% 1,706 57

1,307 5.5% 1,223 41

1,379 5.8% 3,893 131

1,737 7.3% 1,561 52

617 2.6% 2,263 76

スラウェシ マルク・パプア スマトラ ジャワ

小スンダ カリマンタン

人口 一人あたりGDP(年間)

全国

(注) ドル建て一人あたりGDPは、名目GDP1ドル=8,991ルピア(2010年末)で換算している

(出所)国家統計局資料より作成

図表 23-8 地域別人口と労働力(2010 年時点)

単位:万人

<参考> 15歳以上

総人口 人口 (構成比) 雇用中

5,063 N.A. 2,460 21.1% 2,290 N.A. N.A.

ナングロ・アチェ・ダルサラーム 449 309 194 1.7% 178 115 N.A.

北スマトラ 1,298 954 662 5.7% 613 292 7.43%

西スマトラ 485 330 219 1.9% 204 111 6.95%

リアウ 554 373 238 2.0% 217 135 8.72%

ジャンビ 309 232 155 1.3% 146 78 5.39%

南スマトラ 745 519 367 3.1% 342 152 6.65%

ブンクル 172 116 86 0.7% 82 31 4.59%

ランプン 761 572 396 3.4% 374 176 5.57%

バンカ・ブリトゥン 122 N.A. 62 0.5% 59 N.A. 5.63%

リアウ諸島 168 N.A. 83 0.7% 77 N.A. N.A.

13,661 N.A. 6,774 58.1% 6,250 N.A. N.A.

ジャカルタ首都特別州 961 789 527 4.5% 469 262 11.05%

西ジャワ 4,305 2,994 1,889 16.2% 1,694 1,105 10.33%

中部ジャワ 3,238 2,444 1,686 14.5% 1,581 758 6.21%

ジョグジャカルタ特別州 346 365 260 2.2% 178 104 5.69%

東ジャワ 3,748 2,784 1,942 16.7% 1,870 842 4.25%

バンテン 1,063 732 469 4.0% 458 263 13.68%

1,307 N.A. 663 5.7% 637 N.A. N.A.

バリ 389 292 225 1.9% 218 67 N.A.

西ヌサ・トゥンガラ 450 328 225 1.9% 213 102 5.29%

東ヌサ・トゥンガラ 468 283 213 1.8% 206 70 3.34%

1,379 N.A. 675 5.8% 634 N.A. N.A.

西カリマンタン 440 293 220 1.9% 210 73 4.62%

中部カリマンタン 221 144 107 0.9% 102 37 4.14%

南カリマンタン 363 257 184 1.6% 174 73 5.25%

東カリマンタン 355 248 165 1.4% 148 83 10.10%

1,737 N.A. 786 6.7% 732 N.A. N.A.

北スラウェシ 227 165 104 0.9% 94 61 9.61%

中部スラウェシ 264 169 122 1.0% 116 47 4.61%

南スラウェシ 803 574 357 3.1% 327 217 8.37%

南東スラウェシ 223 146 105 0.9% 100 41 4.61%

ゴロンタロ 104 67 46 0.4% 43 21 5.16%

西スラウェシ 116 N.A. 53 0.5% 51 N.A. N.A.

617 N.A. N.A. N.A. N.A. N.A. N.A.

マルク 153 96 65 0.6% 59 31 9.97%

北マルク 104 N.A. 44 0.4% 41 N.A. 6.03%

西パプア 76 N.A. N.A. N.A. N.A. N.A. N.A.

パプア 283 N.A. N.A. N.A. N.A. N.A. 3.55%

非労働力 失業率 労働力

カリマンタン

スラウェシ

マルク・パプア スマトラ

ジャワ

小スンダ

(注) 15歳以上人口は、雇用者数(2010年)と就業率(2009年)から計算

(出所)国家統計局資料より作成

人口が集中するジャワについてさらに州別にみると、西ジャワ州が4,305万人(ジャワの 32%)、東ジャワ州が3,748万人(同 27%)、中部ジャワ州が3,238 万人(同24%)である

(2010年)。また、労働力は、東ジャワ(1,942万人)、西ジャワ(1,889万人)、中部ジャワ

(1,686万人)であり、これらの州を中心に豊富な労働力があることが分かる。

インドネシアに進出する企業は、製造業ならば主に西ジャワに、サービス業ならば主に ジャカルタ首都特別州に拠点を構えるケースが多いが、これらの地域は上述のように豊富 な労働人口を抱えており、現状では、ワーカーの確保は問題なくできるようである。

失業率は、全国では、2011年8月時点で6.56%と、やや落ち着いてきている。地域別に みると、ジャカルタ首都特別州(11%)や西ジャワ州(10%)など都市人口の多い州で失業 率が全国を上回っている(図表 23-8)。一般に、高い失業率は都市部で多く見られる現象で あり、背景には、地方の農業従事者など非熟練労働者の流入がある。

インドネシア経済の中心地は、GDP 構成比からも明らかなように、ジャワのジャカルタ である。2010年の GDP統計によると、ジャカルタの一人あたりGDPは全国平均の3.4倍 の一方で、中部ジャワ州は2分の1の水準である(図表 23-7)。同じジャワでも、ジャカル タと中部ジャワ、西ジャワの格差は大きい。また、ジャワ以外では、カリマンタンは同1.3 倍の一方で、小スンダは4割の水準である。カリマンタンの一人あたりGDPがジャワより も高いのは、資源産業がある一方で、人口が少ないためと考えられる。