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圧可変バルブの設定方法について:

ドキュメント内 ガイドブック_医療編 (ページ 174-178)

治療法

4.  圧可変バルブの設定方法について:

13, 16cmH2O)であり、正常圧水頭症(特に特発性)に使用するた めには、もう少し低圧設定のものが必要と思われます。

 設置部位による調節性の違いはありません。

3) 高齢者:高齢者でも急性高圧性水頭症であれば、前述したどの バルブを使用しても良いと思われますが、問題になるのは特発性正 常圧水頭症の場合です。もともと髄液圧がさほど高くないため、

オービス・シグマ・バルブは流量不足が懸念されます。またデルタ・

バルブ、デュアル・スイッチ・バルブの中で最も低圧のバルブや、

ストラータ・バルブの最も低圧の設定であっても、症例によっては やや流量不足となる場合が考えられます。さらに高齢者の脳は弾力 性に乏しく適応範囲が狭いため、ごくわずかの設定の違いで合併症 が生じることがあります。

 このため 18 段階の細かな圧設定が可能なコッドマン・ハキム圧 可変バルブが最も使用しやすいと考えられます。ただし立位でのア ンチ・サイフォン効果はないため、後述するような設定の工夫が必 要と思われます。

  

 前述したように、座位では図 2 に示す関係(シャント灌流圧はバ ルブの圧とほぼ一致)が成立しています。このことから、逆にいう と圧可変バルブを用いれば、その設定を変えることで任意の頭蓋内 圧が得られることになります。

 われわれの検討では、高齢者の特発性正常圧水頭症では、頭頂部 穿頭孔を基準として大体−23cmH2Oが最適の頭蓋内圧と考えられ、

この値になるように圧可変バルブを設定して、良好な結果を得てい ます。小児や成人例での至適座位頭蓋内圧のデータは持ち合わせて いませんが、おそらく加齢とともに低下していくもものと考えられ ます。

 このような方法で、患者個々に適した定量的圧設定が可能と考え ています。

Section D 水頭症に

関連の深い疾患

1. てんかんとは

 脳の神経細胞が異常な興奮を生じて、意識障害、手足の不随意運 動、全身けいれんを繰り返し生じると、てんかんと診断されます。

てんかんの有病率(人口に対するてんかんの人の割合)は約 1% と いわれており、神経系の病気の中では一番多いものです。てんかん と診断するにあたっては「てんかんは脳の慢性の障害によって繰り 返し生じる」という点が重要です。逆にいえば、一回だけの発作(全 身けいれん、意識障害など)だけで、すぐにてんかんと診断するこ とは通常は行いません。また、脳波異常=てんかんというわけでも ありません。繰り返してんかん性発作を生じ、脳波上の異常があれ ばてんかんと確定できますが、一度の脳波検査で異常が見つかるて んかん患者は約 60% にすぎません。てんかんでない人でも脳波異 常を合併することもあるので、脳波はあくまでも、てんかん診断の ための補助検査に過ぎないことに注意してください。

 ここでは、言葉の混乱を避けるために明らかにてんかんを意味す る場合のみ てんかん とします。単にてんかん様のけいれん発作 を示すだけの場合は 発作 あるいは けいれん発作 と記すこと にします。

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