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久保川美希

ドキュメント内 Date of Submission January 16, (ページ 71-82)

第 4 章 課題解決のプロセスの詳細 9

4.3 担当課題解決過程の詳細

4.3.10 久保川美希

で、料金支払いや乗降車場所のデータ整理を楽に行える機能の搭載を提案した。さらに実際 にバスに乗る様子を撮影して、このアプリケーションの使用例を撮影した。その後、映像編 集ソフトを使いFlashアニメーションを組み合わせて加工編集を行った。最後のプロトタイ ピングでは、新たなグループ編成を行い、音声認識システムによりスマートフォン等の端末 に目的地を告げるだけで端末がGPSから現在地の探索を行い、直近のバス停や乗るべきバ スの時刻などの情報を案内してくれるシステムを提案した。音声認識を使うことで、わざわ ざアプリの操作などをすることもなく、端末に話しかけるだけなので老人など機械の操作が 苦手という人たちのためにもめんどうな端末操作をなくすことができる。このシステムを使 うことで、バスの現在地や目的地までの料金等の情報を、ボタン操作なしに楽に取得するこ とができる。しかし、このシステムを使用する場合、GPSの精度向上や端末の音声認識シ ステムの誤認識をなくさなければ、実用化することは難しいと思われる。

11 Links考案、プレゼンテーション

3グループの3つずつ合計9個のプロトタイピングをふまえて、私たちは新たな公共交通と してStarpを考案した。Starpは前期のHORS∠OPEを基に全体で生み出したプロトタ イピングを組み込んだ乗り物である。Starpにプロトタイピングを導入することでインター フェースの充実を図った。先生方への発表を繰り返し行い、感想や意見から得られた反省を 基に、現在の道路交通法を考えるとStarp実現には現実味が薄いという意見を頂き、函館市 内全域を走行するStarpから函館市内と函館郊外を結ぶ公共交通の「Links」へ提案の変更 を行った。その後も先生方への発表を繰り返し、客観的にLinksについて話を聞くことで 感じる点など、問題改善のための貴重な意見を頂いた。現実味がないという意見を頂いたた めに、現実味を出すために市役所の方から頂いた資料を参考にしてコストの算出を行った。

1日の平均乗車人数や移動距離を基にして、Linksの料金設定で運行を行った場合に、人件 費・燃料費を差し引き発生する利益等を計算したコスト算出を行い、既存の公共交通よりも 金銭的に優れているということを示した。

12月 最終発表

最終発表に向けて、スライドの問題点の改善を行った。改善したことでスライドの見やすさ は良くなり、内容もまとまったが、スライド改善のために発表練習はほとんどできなかっ た。同時に、最終発表のポスターの英訳も手伝った。最終発表では前半に2度の発表を行 い、聴講者からの発表後の質疑応答に対応した。質問への返答は大変ではあったが、1年間 プロジェクト学習で取り組んだ内容を参考にして返答ができた。また、発表後には聴講者に 記入してもらったアンケートの集計を行い、客観的に発表を見た場合の発表内容や発表方法 の良い点や改善案をまとめた。その後は個人報告書とグループ報告書の作成に取り組んだ。

(※文責:川口謙介)

4.3.10 久保川美希

フィールドワークは、ある調査対象について学術研究をする際に、そのテーマに即した場所

(現地)を実際に訪れ、その対象を直接観察し、関係者には聞き取り調査やアンケート調査を 行い、そして現地での史料・資料の採取を行うなど、学術的にも客観的な成果を挙げるため の調査技法である。また、フィールドワークを行う調査者のことを「フィールドワーカー」、

聞き取りやアンケートの対象者(情報提供者)のことを「インフォーマント」あるいは「話 者」という。

フィールドワークは、学問的に客観的な成果を求める活動であるため、自身の見聞を広める だけのいわゆる旅行や、未開・未踏の土地の実態を明らかにするだけの冒険とは異なる。

このように研究者が専門的に行うフィールドワークのほか、「自然の家」などと称される青 少年育成機関が児童向けに行っている自然観察行事、海外での異文化体験なども広くフィー ルドワークと呼ばれることがあるが、これらは教育的な側面が重視されるため原義と異なっ て感じる。しかし、何かしらの客観的な成果を求める活動が見られる場合には、フィールド ワークの原義に反していないと考える。

次に、調査方法を選んだ。主として、文献調査・アンケート調査・参与調査・聞き取り調査 の4種類あるが、このたびは聞き取り調査の方法で行った。

それから、調査項目を決めた。これも参考文献より数多くある項目の中から10個にしぼっ た。それらは、利便性・快適性・簡易性・環境性・安全性・バリアフリー・ユニバーサル・

ユーモア・利用者・値段だ。これらの観点にした要因は、以前よりこれらに関して何かしら の感情を持ったことがあるからだ。

実際のフィールドワークは、5月5日土曜日と6日日曜日に実施した。天候は、両日とも晴 れで、気温は5℃〜12℃だった。日中は暖かくて、朝夕は少し肌寒く感じた。また、その 時は同時にゴールデンウィークであったため、函館市の西部地区から駅前、五稜郭は観光客 でいっぱいだった。

結果は、良い点と悪い点の両方が見つかり、双方を比べると問題の方が良く目についた。そ の中でも、私が気になったことは3つあった。

1つ目は、1日乗車券だ。これはバスや市電の車内、函館駅、バスターミナルで1000円 を支払うと購入することができ、バスと市電が1日乗り放題になる券である。この券に備わ るシステムは特になく、紙切れと言っても良いほどだった。もしかすると使用日を偽装する などの良くない利用の仕方をする利用者も出ているのではないかと疑った。実際にそのよう な事件があるのかどうかは分からないが、不景気である世の中であるゆえ、セキュリティー やルールを強化する必要があるのではないかと考えた。また、函館市内を移動する際は、徒 歩だと厳しい現実がある。原因は住宅地と目的地(デパート・スーパー・飲食店・観光地 等々)に距離があることだ。よって、バスや市電は頻繁に利用するもの普通だが、普段利用 しない人にとっては、この1日乗車券がどれだけお得な物であるか認知が低いことを発見し た。

2つ目は、車内広告が見えにくいことだ。これには様々な要因が考えられるが、文字が小さ かったり、広告と見る人の距離が遠かったり、広告の色に一貫性がなかったり、などが挙げ られた。また、函館バスに乗っている間、函館の長所である街並みの景観も見えなかった。

これ対する、個人使用ディスプレイを搭載したらいいのではないかと考えた。実際、ANA 全日本空輸会社では、ボーイング787の新型航空機に個人ディスプレイを搭載している。

これにより現在位置の確認、飛行機からの景観を乗客者は楽しむことが出来る。このような

最新システムが函館バスにあると10年後はどうなるか考えた。

3つ目は、バスから市電、及び市電からバスへの乗換えだ。これは相互の停留所おける長い 距離が原因だと考えた。例えば、次のような状況を見た。まず、五稜郭公園前という電停で 市電を降りた人が、次に函館バスを利用するため、五稜郭電停前というバス停まで歩いてい た。この距離、約200メートルもあり、重そうな、(買い物)荷物を抱え、不便と言って いてた。また、それと同時に、函館市を初心とする人たちで次のような状況があった。交差 点付近で、名前が同じなバス停が複数個あることだ。彼らは、どこのバス停でバスを待つべ きか判断に困っていた。これは函館在住の人も共感できる話だ。

この3点を、フィールドワークから発見し、5月11日、個人ごとに事後報告をプレゼン テーションした。そのとき、個人でスライドを作成し、以下の図はそれである。

工夫した点は、文章ではなく箇条書きにする事と、絵や画像を用いることと、気になった

4.51 自己紹介スライド

ことを3つに絞り発表したことだ。背景色は紺色にしたが、もう少し明るい、緑がよかった と感じた。作成期間は3日間だった。

6 新しい乗り物の提案、ロゴマークの製作

フィールドワークと事後報告を終えて、リーダーとサブリーダーの3人で(私を含む)、こ れから進めるグループワークの方針を話し合った。その際に、メンバーそれぞれのフィール ドワークが、バスと市電に特化していたため、それらについて話を掘り下げていくべきだと 感じ、バス班と市電班を設けることにした。また同時に、10年後に向けた新しい乗り物の 考案もすべきだと感じ、新しい乗り物班も設けた。以上の3つをグループとしてメンバー全 員に提案し、承諾を得た上で、興味のあるグループに分かれた。そこから新しいグループで の活動が動き出し、それぞれのグループは、10年後の函館の公共交通にふさわしい実現持 続可能な乗り物を考察した。

私は、市電班へ所属し、私以外の4人と一緒に考案を進めた。現在の函館は、国際化、高齢 化、少子化の傾向が存在した。それに伴い、公共交通は国道278号線沿いの各観光地の衰 退、駅前から湯の川へ移動の時間がかかる、最終電停から空港へのアクセスが不便、的場 町・人見町に学校や住宅が多いなどの問題があった。これらを改善するために、近年ではあ る行動がとられていた。それは、競馬場・競輪場のリニューアル、マンションの設立、湯の 川温泉で各種イベントの開催、旅館よりビジネスホテルを拡大、市電の保護などがあった。

これより、今後の課題としては、函館駅前、五稜郭、湯の川の活性化が重要になってくると 考えた。ここであるポイントを発見したわけだが、それらの地区を市電路線で結ぶとトライ アングルに出来るということだった。函館駅前から五稜郭、五稜郭から湯の川の市電路線は

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