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(1)

公立はこだて未来大学

2012

年度 システム情報科学実習

グループ報告書

Future University Hakodate 2012 System Information Science Practice Group Report

プロジェクト名

10年後の函館の公共交通をデザインするプロジェクト

Project Name

Design of Public Transportation of Hakodate After Ten Years

グループ名

新しい公共交通グループ

Group Name

New Public Transportation Group

プロジェクト番号/Project No. 17-A

プロジェクトリーダ

/Project Leader

1010059 藤盛麻美 Mami Fujimori

グループリーダ

/Group Leader

1010059 藤盛麻美 Mami Fujimori

グループメンバ

/Group Member

1010029 小南祐貴 Yuuki Kominami 1010030 白木智洋 Tomohiro Shiraki 1010039 増野崇史 Masuno Takashi 1010051 杉村大貴 Daiki Sugimura 1010064 秋本森太郎 Shintaro Akimoto 1010065 池内勇太郎 Yuutarou Ikeuchi 1010067 鬼塚健人 Kento Onitsuka 1010069 川口謙介 Kensuke Kawaguchi 1010091 久保川美希 Miki Kubokawa 1010130 今松稔喜 Toshiki Imamatsu 1010182 田村速人 Hayato Tamura 1010184 長谷川稜 Ryou Hasegawa 1010206 平原拓海 Takumi Hirahara 1010233 岡崎祥悟 Shogo Okazaki

指導教員

平田圭二 田柳恵美子 竹川佳成

Advisor

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Date of Submission

January 16, 2013

(3)

概要

 本プロジェクトでは、10年後の函館市に実現かつ持続可能な公共交通を構想し、社会へ具 体的な解決案の構築をすることを目的としている。現在、運行されている函館市の公共交通に は、サービスの利便性や運営の効率性、利用者の減少などといった深刻な問題を抱えている。 函館バスにおける採算の取れない赤字路線の運行を強いられている問題においても、上記の問 題のうちの一つである。具体的には、函館バスが運行している郊外・長距離路線の問題が挙げ られる。一方で、バス利用者側にとっても、運行本数が少なく時刻表によって行動を左右され る点やバスの遅延で予定が崩れる点などといった融通の利かない利便性の問題が挙げられる。 もし、今の函館市にない新しい乗り物があれば、既存の公共交通だけでは対応しきれない運営 上の問題を、新たな公共交通が今の公共交通網をサポートすることで対応できるのではないか と考えた。そこで、本稿では、既存の函館市の公共交通をサポートできる新たな公共交通につ いて焦点を当てる。私達の提案する公共交通を、「Links」と呼んでいる。  最終成果について、新しい公共交通「Links」の導入に対する提案を最終成果物とした。ま た、乗りたい時間に、乗りたい場所から、安く移動できる公共交通で、函館市全体の人々の移 動と物流を良くすることを「Links」のコンセプトとしている。先に述べた、既存の函館市の 公共交通をサポートするについて考える上で、「24時間運行」、「無路線・無停留所」、「無人運 転」、「燃料電池」の4点に注目し、具体的な「Links」の交通システムに対する提案を行った。 「Links」とつけた由来には、函館市の郊外と中心部を結ぶことで、今よりももっと郊外に住む 住民が中心部に訪れやすくなるという意味合いが含まれている。  最終成果に至るにあたって、新しい公共交通についての提案のみで具体的で実現可能性を考 えていなかった前期での中間発表での反省や課題を踏まえ、後期での活動では、具体的で実現 可能性の高い案をどのように解決案として提案することに着目した。後期活動当初において、 前期での中間発表の反省点を改善するために中間発表で発表した提案内容をもう一度見直した 結果、その提案に対する説得力に欠けた部分を情報技術の適用で実用化を試みるプロトタイピ ング方式を採った。その過程で、実際にプロトタイプを作る「製作班」と得られるプロトタイ プのユーザインタフェースについて考える「ストーリー班」に分かれたが、両者の情報共有の 疎通が滞ってしまった。それが起因となり、内外の方々に向けたプレゼンテーションでは、問 題提起と解決策の相関性が不明であったため提案内容が冒頭に書いた目的と符合しない、再び 中間発表で受けた指摘を味合うことになってしまった。それらの指摘を受けたことで、今の函 館市の公共交通における問題を本当に把握しているかといった現実性の問題や本当に実現でき るのかといった解決策に対する実現性の問題など問題意識の甘さを痛感した後、グループを一 つに統合し最終成果に至ることができた。  本プロジェクトの活動を通じ、新交通システム「Links」の提案を行って行く中で、問題提起 から問題解決までのプロセスを実際に体験することができる。一方で、自分達が積極的に行動 するなどといった実体験を通じてプロジェクト遂行に必要なノウハウ(グループ・ディスカッ ション能力・コミュニケーション能力・情報共有)や技術を身に付けることが求められる。 キーワード 問題提起, 問題解決,実現可能,持続可能,サポート, Links (※文責:長谷川稜)

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The main objective of our project is to construct specific solution for society through making the realizable and sustainable concept of public transportation in Hakodate city after 10 years. There are serious problems such as depressing the convenience of public service and the efficiency of steering, decreasing transit ridership in current public transportation of Hakodate. The problem, which has unprofitable bus route in Hakodate bus company is also one of these problems, and that can mean not being able to take off the suburb and long-haul route in one. On the other hand, there are problems of inflexible transportation convenience for users because they are restricted their activity due to the poor number of buses running at bus timetable and be delayed bus arrive. We thought that if there were to be new public transportation which Hakodate does not have, the part of unable to handle these problems could be approximated a solution by supporting some coverage of network of current public transportation in the Hakodate area. Here we focus largely on new public transportation which is able to support current one. We are called a proposition of new public transportation ”Links”.

As our final results, we would like to introduce ”Links” as a new public transportation. This is built on the concept of improving for migration of peoples and commodity distribution across the entire region because it is able to ride an public transportation regardless of place and time, also able to translate cheaply. But behind the scenes of this concept, there exists what we mentioned above that new public transportation support network of current one, also led to our final results. We conducted specific suggestion of the transportation system about ”Links”, which based on four factor such as ”24 hours available”, ”no routes and no stops”, ”unattended operation” and ”fuel battery”. The name of ”Links” means that we want more people such as suburban in Hakodate city to come to the central area if ”Links” would be connected between suburbs and central area.

When we come to our final results, we realized how suggest the specific realizable idea as solution proposal in the second semester based on the reflections and problems that didn’t think carefully about these idea by the inter-level announcement in the first semester. The beginning of the second semester, we adopted the system of prototyping which try the part of lacking persuasion to be practical realization used IT technology after being reviewed the suggestion to improve reflections in inter-level announcement. In this process, we divided ourselves into two groups such as ”Fabrication Group” which build prototype and ”Story Group”has a think about user interface of prototype, but the flow of intelligence sharing between both groups has slowed down. Because of this, on the presentation around internal and external specialists before final announcement, we experienced the same indication as inter-level announcement because our suggestion of the poor correlation between problem presentation and problem solution didn’t dovetail with initial objective. Therefore, we also took these suggestions seriously, after we became aware of poor problems consciousness such as how we figure out about problems of current public transportation in Hakodate and how our solution are realize, we could lead up to above-mentioned final results through merging both groups.

In mid-flow as conduct the suggestion about ”Links” as a new transportation system, It is able to provide a realistic experience of the process toward problem presentation to problem resolution through running our Project-Learning. However, it is important to acquire technical know-how such as the ability to discuss in group and to communicate with members, intelligence sharing through the real experience which we act voluntarily.

Keyword problem presentation, problem solution, feasible, sustainable, support, Links

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目次

1章 背景 1 1.1 該当分野の現状. . . 1 1.2 現状における問題点 . . . 3 1.3 課題の概要 . . . 4 第2章 到達目標 5 2.1 本プロジェクトの目的 . . . 5 第3章 課題解決のプロセスの概要 6 3.1 具体的な手順・課題設定 . . . 6 3.2 課題の割り当て. . . 7 第4章 課題解決のプロセスの詳細 9 4.1 1年間の活動内容 . . . 9 4.1.1 前期の活動内容 . . . 9 4.1.2 後期の活動内容 . . . 12 4.2 各人の課題の概要とプロジェクト内における位置づけ . . . 17 4.3 担当課題解決過程の詳細 . . . 22 4.3.1 小南祐貴 . . . 22 4.3.2 白木智洋 . . . 26 4.3.3 増野崇史 . . . 31 4.3.4 杉村大貴 . . . 38 4.3.5 藤盛麻美 . . . 43 4.3.6 秋本森太郎. . . 47 4.3.7 池内勇太郎. . . 50 4.3.8 鬼塚健人 . . . 56 4.3.9 川口謙介 . . . 61 4.3.10 久保川美希. . . 65 4.3.11 今松稔喜 . . . 76 4.3.12 田村速人 . . . 81 4.3.13 長谷川稜 . . . 85 4.3.14 平原拓海 . . . 90 4.3.15 岡崎祥悟 . . . 94 第5章 結果 99 5.1 プロジェクトの結果 . . . 99 5.1.1 中間発表 「市電・バスグループ」 . . . 99 5.1.2 中間発表 「新しい公共交通グループ」 . . . 102 5.1.3 中間発表 「ポスター」 . . . 105

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5.2 成果の評価 . . . 118 5.3 担当分担課題の評価 . . . 120 5.3.1 小南祐貴 . . . 120 5.3.2 白木智洋 . . . 122 5.3.3 増野崇史 . . . 123 5.3.4 杉村大貴 . . . 125 5.3.5 藤盛麻美 . . . 126 5.3.6 秋本森太郎. . . 129 5.3.7 池内勇太郎. . . 130 5.3.8 鬼塚健人 . . . 131 5.3.9 川口謙介 . . . 132 5.3.10 久保川美希. . . 133 5.3.11 今松稔喜 . . . 137 5.3.12 田村速人 . . . 138 5.3.13 長谷川稜 . . . 139 5.3.14 平原拓海 . . . 141 5.3.15 岡崎祥悟 . . . 144 第61年間の反省 147 6.1 前期の反省 . . . 147 6.1.1 フィールドワーク . . . 147 6.1.2 函館市役所の方々への発表 . . . 147 6.1.3 中間発表 . . . 148 6.2 後期の反省 . . . 148 6.2.1 プロトタイピング方式 . . . 148 6.2.2 アドバイザー教員への発表 . . . 149 6.2.3 アドバイザー教員への発表 . . . 149 6.2.4 学長への発表 . . . 149 6.2.5 函館市役所の方への発表 . . . 149 6.2.6 最終発表 . . . 150 6.3 一年を通して . . . 150 第7章 今後の課題と展望 151 参考文献 154

(7)

1

章 背景

函館市は国内有数の観光地として、また豊かな海に恵まれた街として、国内外問わず高い知名度 を誇っている。その街に足を運ぶ観光客の人たちは、どのような交通機関を利用しているのか。ま た函館に住む市民たちは、生活するにあたってどのように移動しているのか。現在の公共交通を市 民、観光者、そして営業者の観点からそれぞれ観察し、問題点を分析する。 (※文責:白木智洋)

1.1

該当分野の現状

 まず、以下のグラフを見ていただきたい(図1.1, 1.2) 図1.1 函館市における交通機関利用者数の変遷 図1.2 函館市における公共交通機関利用者数の変遷 図1.1は函館市内で用いられた交通機関の利用者数の年毎のグラフであり、図1.2はそのグラフか

(8)

中期から後期にかけ、函館でもモータリゼーションが進行し、一般家庭の多くが自家用車を持つよ うになったことがうかがえる。一方でバス、市電、タクシーの3機関については、それぞれのピー クから大幅にその利用者数を減らしていることは、先述のとおり自家用車の普及が大きな要因であ り、また市の人口重心分布が年々北上していくことからもわかるように、特に市電利用者の減少の 理由として函館市の中心地域がかつての函館駅前、五稜郭地域から遠のいていることも、原因の一 つとして考えられる。 次のグラフは、近年10年間での函館市を訪れる観光客数の推移である(図1.3)   図1.3にあるとおり、実は函館を訪れる観光客の数は、ピークとなる平成14年度以降、減少 図1.3 函館市を訪れる観光客数の推移   傾向にある。また、図1.4は観光客の向かう主な観光先であるが、函館山や元町地区、五稜郭地域 に向かう人がそれぞれ80%以上と多数を占め、その一方で湯の川地区で47.1%、トラピスチヌ修 道院は32.8%と、それら地区に比べると見劣りしてしまう数字となっている。これは、函館山や 五稜郭といった場所がそれだけ他の観光地よりも著名であることも一因なのかもしれないが、それ だけでなく、立地や、それに起因するアクセスのしにくさにも大きな要因があると考えられる。特 にトラピスチヌ修道院は自家用車か、バス以外でアクセスする手段を持たない。そのバスの運行本 数も一日に18本、1時間当たり2本弱と、決して多いとは言えず、観光した後に他の場所へ移動 することも考えると、アクセスしやすい環境にあるとは言い難い。

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図1.4 観光客の主な観光先   公共交通サービスを提供する立場として、市電を管轄する函館市企業局交通部、また市内及び郊 外路線を運行する函館バス株式会社がある。この2つの会社のうち、特にバス運行サービスを提供 する函館バスは、数多く走らせる系統のうち36の路線で赤字経営を強いられている。特筆すべき は、26の路線は函館市内と松前、長万部といったような市外、あるいは平成16年に函館市と合併 した戸井、恵山、椴法華地域などの郊外路線を運行しているのだが、そのすべての路線が赤字経営 であり、その補填は自治体が賄っている。それとは別に、バスの運行は天候に左右されることがあ り、ひどい雨天の日や、冬季になって路面状況が悪化することで、運行時間が大幅に延びてしまう ことが多々発生している。 (※文責:白木智洋)

1.2

現状における問題点

 多くの住民にきめ細かなサービスを提供するには相応のコストがかかってしまう。広い地域を カバーするのであれば、なおさら多額のコストが発生してしまう。そのコストを捻出するための費 用は利用者から徴収しなければならないが、足りなければ自治体、国からの補助金に頼らざるを得 ない。しかし、多額の税金を不採算路線に投入することが適切な処置かどうか、議論が巻き起こる おそれがあるうえ、そのような路線を運営することを運営側が望まないことが予想される。経営が 苦しくなればサービスの質の低下にもつながりかねず、利用者が満足いくサービスを提供すること が難しくなり、結果として利用者が減少していく悪循環に陥ってしまう可能性もあり得る。 (※文責:白木智洋)

(10)

1.3

課題の概要

我々は、本プロジェクトで解決すべき問題点として、以下の課題を設定した。 ・公共交通機関のサービス向上 ・公共交通機関利用者の増加 ・公共交通機関運営の健全化我々のプロジェクトでは、函館の将来を明るく、活気に満ち溢 れるようにすることが可能であるものを提案することを前提条件とした。そのためには上記 の3点の課題を解決することが必要であると考えた。 公共交通機関のサービス向上については、交通機関を利用する際に発生する時間的、金銭的 な負担を減らすことで、サービスの向上に繋がると考え、その解決案を導くことを目標とし た。 公共交通機関利用者の増加は、上記の公共交通機関のサービス向上により解決できる部分も あるがそれだけでなく、公共交通機関が運用されていない地域や、時間帯により利用者数が 大きく変動する区間など、地域の特性に合った交通機関を導入することで、新たな顧客の創 造が可能であると考え、適用する地域を導出し、その具体的な運用方法を立案することを目 標とした。  公共交通機関運営の健全化は、現在函館バスが多数抱える赤字路線を、当該区間の廃止以 外の何らかの手段を講じることで黒字経営化し、行政の補助金に頼ることのない経営を可能 にすることを目標とした。  これらの課題を、10年後に実用段階にあるであろう科学技術用いて解決することを目指 した。 (※文責:白木智洋)

(11)

2

章 到達目標

2.1

本プロジェクトの目的

函館の10年後の変化を見据え、10年後の函館の公共交通のあるべき姿を想像し、より多くの 市民や観光客に利用してもらえるような公共交通を目指した。そこで、既存の公共交通であるバ ス・市電を10年後も持続可能な公共交通として運行させ続けるための具体的な解決策の考案を目 指した。しかし、現存する公共交通だけでは函館の公共交通を持続可能なものにできないのではな いかと考えた。そこで、今までにない新しい公共交通を導入することでより一層の公共交通の利用 者の増加を見込めるのではないかと考え、それぞれで提案を行うこととした。そしてその利用者の ターゲットを、普段から利用する函館市民、もしくは函館市近隣地区の住民と観光客の両方に向け た。前者に対しては利便性の高い公共交通をデザインすることで自家用車の利用を控えて公共交通 を利用したくなるものを、後者には函館に再訪したくなるような公共交通をデザインすることを目 的とし、双方に満足してもらえるようにした。それにより都市としても観光地としても衰退してき ている函館を活性化させられるような公共交通を目指し、本プロジェクトを進めた。 ただ、前期の中間発表では移動に重点を置く公共交通性よりも、公共交通を利用することに対す る付加価値に重点を置いて提案していたため、中間発表時の聴衆に対して導入の必然性を感じさせ ることが出来なかった。これは後述する。そのため、中間発表後の後期のプロジェクトの目的とし て、利便性や公共交通性に重点を置き、より多くの人に移動するための手段として公共交通を利用 してもらうことと設定し、現在抱えている問題を解決し、実際に導入を検討してもらえるような具 体的な提案を目指した。更に、様々な解決方法を考えるのではなく、ひとつの解決方法を掘り下げ ていくことで実現可能性や具体性を高めていくことも目的の一つとした。 具体的な目標としては、10年後の公共交通のデザインであるため、現状の問題点だけの改善・ 解決だけではならない。かといって理想に過ぎないような現実性のないものをデザインするだけで はいけない。問題を解決し、更に将来性のあるデザインをしなければならない。それに加え、副次 的な効果も得られるような提案をしなければならない。それをプロジェクト内での提案や発表を繰 り返すことで提案の質を上げ、実際に函館市などの公共交通を運営する企業等や、実際に利用する 市民、観光客が必要であると感じさせられるような提案を行う。また、提案だけに留まらず、IT技 術を導入したシステムを考案し、そのシステムの基盤となるような一部を構築することも目指す。 (※文責:小南祐貴)

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3

章 課題解決のプロセスの概要

3.1

具体的な手順・課題設定

これらの目的を達成するために、函館の公共交通の問題点を探ることから始め、様々な方法で作 業を進め、その作業ごとに課題を設定することで10年後の函館の公共交通のデザインの提案をし ていった。その過程を以下に示す。 1. 情報収集(フィールドワーク、書籍、Web) 課題:プロジェクト開始後すぐの5月にフィールドワークを行い、そこで気づいた点を列挙 し、それについての解決策や改善策を提案する。また、そこで理解しきれなかった点を書籍 やWebを用いることで調査し、実際に何が問題であるのかを明確にし、これまでにどのよ うに函館の公共交通が変遷してきたのかを理解する。 2. 情報の整理と問題点の列挙と解決策の提案 課題:それぞれが得た情報をディスカッションにおいて公共交通の現状や特徴とどのような 問題点があるのかを共有する。そこで、その中からどの問題が重要であり、提案を進めてい く必要があるのかを挙げる。それにより利用者が減少していることや利用することが難しい ことが主な問題であるとし、それを解決するような提案をする。 3. 問題解決の考察とその提案 課題:挙げた問題点に対する解決策をディスカッションやブレインストーミング、マインド マップを作成することにより考案する。そこで考えられた解決策や改善策を更にディスカッ ションすることで具体化し詳細を決め、中間発表に向けた提案を行う。 4. 発表をすることでの方向修正 課題:まず、中間発表やそれ以外の発表に向けてどのようにまとめたりすれば良いのかをス ライドの作成や発表の練習を行いながらそれぞれで考えた。そして中間発表やそれ以外での 発表において市役所の役員や大学内の教授、学長など第三者の意見をもらった。それによ り、各班の提案の問題点などを指摘してもらうことで、どのようにすれば提案を出来るだけ 多くの人に納得してもらえるのかを考えた。それにより、提案するために必要な物が何であ るかを再考した。 5. 最終発表に向けて 課題:提案についての再考を重ねた。そしてそれを最終発表に向けた各モップアップを作成 した。スライドについては、大きな情報量を簡潔にまとめ、MECEで作る。モックアップ は、動作の誤差が少なく、スムーズに動くように作る。また、実際の想定する形に近づける。 ポスターについては、前期と後期で異なる部分をいかに滑らかに繋げるかを考えて書く。 (※文責:小南祐貴)

(13)

3.2

課題の割り当て

前期はまず、それぞれが解決したい問題に取り組むために、バス班と市電班、そして函館に存在 しない新しい乗り物班に自ら所属し、各班ごとにそれぞれの問題についての解決策を考案すること にした。    ・バス班:増野、秋本、田村、長谷川    ・市電班:小南、池内、鬼塚、岡崎    ・新しい乗り物班:白木、杉村、藤盛、川口、久保川、今松、平原 作業を進めていく上での効率化を図るために、バス班と市電班を統合し、その際に一部メンバー の入れ替えを行った。    ・バス・市電班:小南、増野、池内、鬼塚、久保川、田村、長谷川、平原    ・新しい乗り物班:白木、杉村、秋本、藤盛、川口、今松、岡崎 後期は、前期の進めてきた内容をそのまま引き続けるのではなく、一度取り組む内容を変えた。 そのため、班自体も改めて作成した。また、進行に応じてグループを編成することにした。そこで まず、プロトタイプ班とストーリー班に分け、作業を進めていくことにした。    ・プロトタイプ班A:増野、長谷川、岡崎    ・プロトタイプ班B:鬼塚、川口、今松、平原    ・プロトタイプ班C:小南、白木、秋本、池内、田村    ・ストーリー班:藤盛、杉村、久保川 進めている際に、二つの班においてプロトタイプ作成において作業が詰まってしまい、プロトタ イピング方式の実行中ではあったが、二つの班の考え方や作業の進め方の変更を目的にメンバーの 入れ替えを行った。    ・プロトタイプ班A:増野、長谷川、岡崎    ・プロトタイプ班B:小南、池内、鬼塚、平原    ・プロトタイプ班C:白木、秋本、川口、今松、田村    ・ストーリー班:藤盛、杉村、久保川 プロトタイプ作成後に、最終発表に向けた成果物を作成する上で必要とされるものを作るため、 本体制御班、端末班、映像班、物体班、ポスター班の五班に分けた。    ・本体制御班:白木、増野、秋本    ・端末班:池内、長谷川、平原    ・映像班:小南、鬼塚、川口    ・物体班:藤盛、今松、田村、岡崎    ・ポスター班:杉村、久保川 作業を進めていく上で、最終発表に使用出来る成果物とそうでない成果物を考えた結果、最後 に、班を再編成した。    ・本体制御班:白木、増野、秋本、池内、長谷川、平原

(14)

   ・モックアップ班:今松、岡崎    ・ポスター班:杉村、久保川

(15)

4

章 課題解決のプロセスの詳細

4.1

1

年間の活動内容

4.1.1

前期の活動内容

5月 私たちは函館の公共交通を実際に体験して函館の公共交通がどのようになっているのかを調 査するためにフィードワークを実施した。フィールドワークして気づいた点についてプレゼ ンテーションをした。このフィールドワークを通してグループワークを行い、市電グループ として岡崎祥悟、鬼塚健人、池内勇太郎、小南祐貴、バスグループとして増野崇史、秋本森太 郎、川口謙介、今松稔喜、田村速人、長谷川稜、新しい公共交通グループとして平原拓海,久 保川美希,藤盛麻美,白木智洋,杉村大貴でこれからの最初の活動を行っていくことにした。 図4.1 フィールドワーク 市電グループは市電の問題を探るためにブレインストーミングをし市電の乗客にお年寄りの 人が多く若者を市電に利用させるにはどうすればよいかと考えた。その結果今函館の人口推 移は年々上昇しておりことから若年層の生活区域となっている北部地区に目を向けた。その 解決策として考えたのが市電の延伸である。北部の地区まで延伸することにより若年層が市 電を利用することで今より多くの利用客が増えるのではないかと考えた。また延伸をするこ とで沿線地域の人が北部の地区に来たりすることで函館の活性化を目指すこともできると考 えた。しかし、延伸には過去に廃止された市電路線もあるのでそのことについてもしらげる 必要があると感じた。 バスグループは五稜郭バスターミナルを中心とした路線系統設定を行う。五稜郭バスターミ ナルにスーパーマーケットのような商業施設を設ける。函館の住宅地域からバスターミナル へと直通する便を運行する。五稜郭バスターミナルから帰る際はバスターミナルに予約端末

(16)

けデマンドバスにすれば帰りに買い物をして荷物が重くなってしまっても安心感があるから ためこのようにした。 新しい公共交通グループは函館山をより利用してもらうために函館山の裏を再開発し、テー マパーク化をし函館市の活性化をさせようという案である。函館山に導入すべき公共交通と してモノレールを検討した。そのモノレールを導入するために函館山の裏に行ってフィール ドワークを行った。その結果函館山の裏は土砂崩れの危険性があり地面を使わないモノレー ルでも建設することができないくらいであった。その為この案は没案となって、新しい公共 交通を導入できないか模索していた。 図4.2 函館山の裏 6月 6月の初めに市役所の人を招いて各グループの案を市役所の人にプレゼンテーションして意 見をいただいて、そのことから市電とバスの公共交通のつながりがないということで市電グ ループとバスグループを一緒にして市電・バスグループ小南祐貴、池内勇太郎、鬼塚健人、 久保川美希、田村速人、長谷川稜、平原拓海、増野崇史新たな公共交通グループとして白木 智洋、杉村大貴、藤盛麻美、秋本森太郎、川口健介、岡崎祥悟、今松稔喜で活動を始めてい きました。 市電・バスグループは考える上でコンセプトを函館をよりメモリアルな街へとしキーワー ドを思い出とした。このことを踏まえて考えた結果、バスはメモバスを提案した。これは、 日々の記録ができたり、昔の映像を見たり、市内の情報の共有ができたりする。システムが バス内に設置されたものである。システムとしては有機ディスプレイを画面を設置する。こ れを用いた理由としては函館の公共交通として一番函館で使われているので函館のバスを変 えて函館を変えて行こうとした。市電は市電給食を提案した。これは市電に乗りながら、函 館の景観を楽しみ、思い出の給食を食べることができる。これより、利用者は懐かしい気持 ちを味わいながら思い出を振り返ることができる。客層としては主に観光客を中心に考え既 存の公共交通を新たな函館の観光資源にしてしまおうということで提案した。 新たな公共交通グループは函館西部地区への馬車導入この案をHORS∠OPEとして考案

(17)

した。新たな公共交通グループでもコンセプトをメモリアルとして考案した。馬車を導入す るにあたって、馬の特徴、飼育管理法について情報収集することにした。その結果、馬は長 期記憶がいいこと人懐っこいことがわかった。北海道でも公共交通として使えるように冬で も運行できることと、馬を管理する広い土地が必要であった。そこでまず考えたのが馬を管 理する広い土地で私たちは緑の島は使えないのかと考えたが馬の糞などが海に影響してしま うことから馬ではなく乗り物にすることにした。これをHORS∠OPEとした。HORS∠

OPEは観光客が勾配の多い西部地区を観光するときに移動の負担を少なくする乗り物とし て考案した。

図4.3 コンセプト思い出

図4.4 HORS∠OPE

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成を田村、池内、長谷川、増野で行った。新しい公共交通グループはスライド作成を白木、 藤盛、秋本、ポスター製作を杉村モックアップを川口、今松、岡崎で行った。発表はグルー プごとではなくてプロジェクト17で1つのプレゼンテーションとして行った。スライド・ ポスターモックアップは担当教員の下添削を行った。視聴者にわかりやすくなるようにプレ ゼンテーションの練習を行った。そのあと、中間発表をし、アンケートを書いてもらったの でアンケートについて集計をしどの様なコメントをもらったのか共有をし、今後の後期の活 動に活かそうとした。また前期のまとめとしてグループ報告書や個人報告書、学習フィード バックの提出物の課題に取り組んだ。 (※文責:今松稔喜)

4.1.2

後期の活動内容

9月・10月 夏休みの課題成果発表・プロトタイピング  まず、後期の活動が始まる前に、プロジェクトリーダーとサブリーダーとメンバー数名で 担当教員を訪問し今後の活動について話し合った。そこでは、中間発表から得られた質問や 意見をもとに後期ではどのように活動し最終発表ではどのような発表をしたらよいのかを主 に話し合い、プロジェクトの方向性を確認した。まず、プロトタイプ方式はシーズベースの 考えであり、モノを中心に考えていき後から必要なものが見えてくるといったことから、前 期の考え方であったニーズベースとは正反対の考え方であった。プロトタイプ方式の考え方 として、モノのアイディアが集まり、モノをつくり、社会への影響を考え、モノをベースに 考えることにより逆算して社会のイメージを考えることができるといったことから10年後 の函館を考える上で重要であった。そのためには、グループも編成する必要があった。ここ で、主にプロトタイプを作っていくシステム制作班と、作られたプロトタイプがどういった 場面で必要となり函館へどのような影響を与えるかを考えるストーリー班に分けた。システ ム制作班は3グループ、ストーリー班は1グループと割り振った。ここで1グループ3 4人 で組むこととした。少人数でグループを組むことにより容易に情報共有をすることができ、 作業効率の向上させることができると考えたためである。そして、システム制作班は期限と して製作期間を2週間として、2週間で作ったプロトタイプをプロジェクト内で発表し合い 意見交換を行った。そのとき、本プロジェクトのアドバイザーの教員にも来て頂きアドバイ スをいただくこととした。この、制作し発表するというサイクルを3回行い、合計9つのプ ロトタイプを作ることを目標とした。ここで、重要であることは、自分たちが考えた提案物 をどのくらい実現したいと考えているのかを最終発表で聴衆者に伝えることができるか、で あるということをアドバイスとしていただいた。  そして、後期の活動が9月下旬に始まり、まず初めに夏休み中に個々に与えられた何か 一つプロトタイピングを作るという課題の発表をプロジェクト内で行った。このプロトタイ ピングでは、これから後期に自分がどのようなプロトタイプを作りたいのかを示すものとし た。作りこむことが困難であった場合は図やアニメーションなどで動きが分かるようにする こととした。ほとんどのメンバーがそれぞれ自分が作りたいプロトタイプを発表することが できていた。その後、個々が作りたいプロトタイプがわかったので同じようなプロトタイプ を作ったメンバー同士でグループを組んだ。そして、まず1回目のプロトタイプでは、画像 処理グループ、GPSグループ、webグループに分かれた。また、プロトタイプを作る班とは

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別に、ストーリー班を作った。ストーリー班では、画像処理グループ、GPSグループ、web グループがそれぞれ制作したプロトタイプをどのように使用すると函館にどのような影響が 出るのか、どのような人物が使用すると有益なものになるのかを考えた。このストーリー班 をプロトタイプ班とは別に作ることにより、プロトタイプを制作したグループとは違った視 点でプロトタイプを見ることができ第三者の視点で見ることもできるようになった。 1回目のプロトタイプ   画像処理グループでは、画像処理を活かし、SNSと連携したサイトを 作ることを目的とした。まずトップメニュー画面があり、そこには函館市の主な町名、場所 で分けられた画像集がある。そこで、それらの地名や画像をタップすることで別ウィンドウ が開き、その場所付近の天気や店舗情報、地図などといった情報が掲載されるようになって いる。(図)また、SNSと連携することによりユーザが撮った写真をSNSから投稿すること により参加できるようにした。 図4.5 画像処理グループの1回目のプロトタイプについて    GPSグループでは、バスが遅れてきたり、早く着たりとバスに乗る人にとって不便だと 感じるという問題点に着目し、バスを待っているときにバスの走行状況や走行している位 置、到着までの時間をユーザの持つ携帯端末から地図上に表示することで可視化することを 目的としたアプリを提案した。しかし、GPSを用いるためには高度なプログラミング技術 や、試験機が必要であったため実装はできなかったが、Processingを用いてアニメーショ ンを作りアプリの動きを示した。また、それだけでなくサブ機能として、バスモンといった ゲームも作成した。これは、GPS機能でバス乗車地から降車地までの距離をポイントに換 算し、キャラクターを育てるといった育成型ゲームである。長距離のバスの移動時にでも暇 をもてあそぶことなく楽しく移動できることを可能とすることを目的とした。 図4.6 GPSグループの1回目のプロトタイプについて    webグループは、函館バスのwebサイトにあるバスロケーションシステムについて、乗

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点に着目した。その点を解決すべく提案したものがweb上で乗る場所と降りる場所の入力 だけで、そのバスのルートや運賃、時刻表、乗り換え情報を得られるというサイトである。 これは、HTMLで実装し実際に動作するところまで制作することができた。 図4.7 webグループの1回目のプロトタイプについて   2回目のプロトタイプ  画像処理班のグループでは、カメラを使ったプロトタイプを作成した。 これは、カメラをバスや市電の屋根につけ車内のタッチパネルでユーザが好きに操作するこ とができその映像はバス車内に設置したディスプレイに映し出される。そして、ユーザが写 真を撮りたいと思ったときにタッチパネルで操作することにより画像が保存され、ユーザ自 身の携帯端末などに送信することが可能である。Javaで実装したが、カメラの映像を保存 するところまでしか実現できなかった。 図4.8 画像処理グループの2回目のプロトタイプについて    GPSグループでは、バスに乗車するときにユーザが乗ろうとしているバスにどの程度の 人数が乗車しているのかをバス停などに、携帯端末でBumpすることにより情報がユーザ の携帯端末に送られ乗車中の人数が分かるというものである。また、乗車するときにバスに Bumpをすることによりユーザの情報をバス会社に送ることにより整理券の不要化するこ とができ、かつ乗車場所や乗車回数などのデータを会社で一元管理することができる。それ により、路線ごとに乗車する人が多いところは時間当たりの本数を増やし、反対に乗客数が 少ないところでは本数を減らすことにより効率的な運営ができることを目的とした。  Webグループでは、前期で提案したStarpの予約システムについてのプロトタイプを作 成した。Starpの予約をするためにweb上のStarp予約サイトへアクセスし、何月何日何 時かを入力し、場所を地図でクリックし指定し、当日に電話することで迎えに来てくれると いうシステムである。いつでも、どこでも、好きなタイミングで乗れることを実現すること

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図4.9 GPSグループの2回目のプロトタイプについて   を目的とした。 図4.10 webグループの2回目のプロトタイプについて   3回目のプロトタイプ 3回目のプロトタイプでは、画像処理グループ、音声対話グループ、操作 グループに分かれた。  画像処理グループでは、QRコードを利用したバス停案内システムのプロトタイプを提案 した。QR コードには様々な情報が組み込まれており、そのQRコードをユーザの携帯端 末などで読み取ることでインターネットに接続し、地図が表示され現在地と最寄のバス停の 位置が表示される。もし、ユーザが観光客など、土地勘が無い人で道に迷ってしまった場合 に、活用してもらうことを目的とした。 図4.11 画像処理グループの3回目のプロトタイプについて    音声対話グループでは、音声認識システムを利用して対話しながら道案内してくれるとい う対話型ナビゲーションを提案した。これは、ユーザ自身が自身の携帯端末に行きたい場所 を伝えると最寄の駅やルートを検索し、その目的地まで何分かかるか、バス停はどこから

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い人に有効なシステムである。 図4.12 音声対話グループの3回目のプロトタイプについて    操作グループでは、Starp車内でユーザが Starpを操作できるというシステムを提案し た。今までの公共交通ではユーザはただ乗っているだけというものだったが、Starpでは ユーザ自身が操作できることによりその楽しさを味わってもらえるというものである。 図4.13 操作グループの3回目のプロトタイプについて    3回目のサイクルを終わった時点でプロトタイプを終了した。合計9つのプロトタイプ の中から厳選して「HORS∠OPE」を軸として、このHORS∠OPEの細かい機能として 厳選したプロトタイプを追加することとした。残ったプロトタイプがBump機能と呼び出 しシステムである。これらを用いることによりITを使い、ユーザにとって便利な新しい公 共交通を提案することを目標とした。  また、私達が前期からできていなかった情報共有に関しても考えた。プロトタイプを制作 していく上で連絡を取り合いグループ内での情報共有をすることはもちろん、グループ同士 でも連携した情報共有をしなければならないと考えた。自分たちのグループで作ろうとして いるプロトタイプを他のグループに伝えたり、2週間の間でどこまで作りこむのか、個人が 担当する部分はどこであるのか、次にグループとして集まれるのはいつなのか、といった、 グループ内では最低限知っておかなければならないことをやり取りし、グループ同士ではグ ループごとの進捗状況を知るためにお互いがどのくらいできているのか、最終的にどこまで 作りこめそうなのか、現時点で困っていることはないか、などといったグループで助け合え るような内容を中心に話し合いを行った。そこで活用したのが、リアルタイムで知る必要が あったと考えたので、googleのスプレッドシートやskype会議、LINE内でグループを作り 利用できる人には参加してもらい、話し合いの場を直接会って話すことなく伝え合うことが できた。しかし、そういったことを行っても最初のほうはみんなが積極的に話し合いに参加 してくれたが、時が経つにつれあまり活用されていなかった。

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グループでの活動では、情報共有というのがどれほど大事であるのか身をもって感じること ができた。しかし、その反面一人でもプロジェクトに対する意識が低い人がいると、まとま ることができないと感じた。こういった、グループ単位での活動が増える中でコミュニケー ション能力の重要性、情報共有の大切さを改めて感じることができた。

11月 HORS∠OPEの案を改良し、「Starp」の提案をした。Starpとは、HORS∠OPEを改 良に伴い、名前も変更した。HORS∠OPEと異なる点は函館市内全域を運行し、ユーザ が好きなときに呼び、すぐに乗れるといった、ユーザー自身がダイヤなどにとらわれた行動 をすることなく自分のスケジュールに合わせて行動できるという点である。提案について、 再度ゲストに本学の教員をお呼びしプレゼンテーションを行った。しかし、リアリティがな く、説得力がないという評価を得た。そこで、Starpの定義から見直し内容を変更した。変 更した点は函館市内全域だったものを郊外と市内中心部をつなぐようにした。なぜなら、現 在郊外を結ぶ公共交通として函館バスがあるが運行本数が少なく、26路線が赤字路線となっ ている。しかし、安易に路線を廃止にしてしまうと数少ない利用者が困る。そこで、私達が 提案するのがStarpを改良した「Links」である。これは相乗りができ1台に5人まで乗車 することが可能である。1日の1台のバスの平均乗車数が5人であるためこのようにした。 また、燃料を燃料電池にすることにより燃料代を安く抑えることができる。こういった、細 かい点のデータや数字を出すことにより、リアリティを増すことを目的とした。そして、こ の提案を本学学長や函館市市役所の交通局の方をお招きしプレゼンテーションを行い、提案 についての内容をブラッシュアップし聴衆者を納得させるような内容に仕上げることができ た。また、最終発表で使用するスライド、ポスター、モックアップを各グループを作り同時 進行で作業を行った。モックアップグループでは、私達が提案するLinksと似た動きをする ことができる実機を購入し、実機を動かすためにプログラミングをし実際にLinksを導入し た場合の運行方法やアルゴリズムを説明することにより、聴衆者にとって分かりやすいプレ ゼンテーションを行えるようにした。 12月  最終発表までポスターやモックアップは完成したが、最終発表当日になってもスライド ができず、最後には担当教員に頼ってしまった。最終発表前には十分な発表練習をする時間 を確保することができなかったが発表本番になるとそれぞれが臨機応変に対応し、メンバー 全員で協力しながら質問に対応し、私達の伝えたいことを発表することができた。 (※文責:岡崎祥悟)

4.2

各人の課題の概要とプロジェクト内における位置づけ

小南祐貴の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワーク,市電案の構想 6月 市電・バスについての構想 7月 発表に向けてのスライド作成と中間発表、中間報告書の作成 89月 プロトタイプの考案 10月 プロトタイプ作成、定義付け 11月 映像作成、データ収集、解析

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12 1月 期末報告書の作成 (※文責:小南祐貴) 白木智洋の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワーク、新しい公共交通の提案 6月 新しい公共交通の提案 7月 スライドデザイン及び内容の制作、中間発表 8月 プロトタイピングに向けた個人作業 9-10月 プロトタイピングの考案、製作、評価 10月 プロトタイピングの製作、評価 11月 提案する乗り物の、運送アルゴリズムの考案。また、最終発表に向けた、デモ機を用いた 運行計画の実演の計画 12月 最終発表 1月 報告書作成 (※文責:白木智洋) 増野崇史の担当課題は以下のとおりである。 4月 フィールドワーク 5月 市電、バスグループでの提案 6月 給食市電、メモバスの提案 7月 モックアップの作成 8月 中間発表まとめ 9月 プロトタイプ作成 10月 プロトタイプ作成及び評価 11月 最終発表案の提案、発表デモンストレーション準備 12月 最終発表まとめ 1月 報告書作成 (※文責:増野崇史) 杉村大貴の担当課題は以下のとおりである。 4月 フィールドワーク 5月 モノレールの提案、馬車の提案 6月 HORS∠OPEの提案 7月 ポスターの制作 8月 中間発表まとめ 9月 プロジェクト学習体験プログラム作成 10月 ストーリー作成、プロタイプ評価 11月 スライド・ポスターの作成 12月 最終発表まとめ 1月 報告書作成

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(※文責:杉村大貴) 藤盛麻美の担当課題は以下のとおりである。 4-5月 フィールドワークからの現状把握、事例調査、新たな公共交通の提案(ロープウェイ)、ロ ゴ作成 6月 新たな公共交通の考案(馬車・HORS∠OPE)、名札作成 7月 中間発表準備、反省会 8-9月 プロトタイプ考案 10月 高校生見学準備、ストーリー決め 11月 デザイン考案(Starp)、デザイン考案(Links) 12月 最終発表準備 (※文責:藤盛麻美) 秋本森太郎の担当課題は以下のとおりである。 5月 課題発見のためのフィールドワーク、バスの提案 6月 新たな公共交通の提案、名刺制作 7月 提案の詳細決定、スライド制作 8月・9月 個人によるプロトタイプ考案 10月 グループでのプロトタイプ考案、制作1、2 11月 発表用モックアップ制作 12月 最終発表準備 (※文責:秋本森太郎) 池内勇太郎の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワーク,市電の解決案の提案 6月 市電・バスの提案,OSSセミナーの受講 7月 モックアップ(イラスト・模型)の制作 8月 後期への提案・プロトタイプの提案 9月 プロトタイプの制作・プロトタイプの提案 10月 プロトタイプの制作・プロトタイプの提案 11月 端末グループとしてJavascriptによるシステムの作成 12月 最終発表への準備 1月 最終報告書の作成 (※文責:池内勇太郎) 鬼塚健人の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワーク 6月 市電グループ発表 7月 Tex 講座、モックアップの作成 10月 プロトタイピング 11月 成果物の製作

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12 (※文責:鬼塚健人) 川口謙介の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワークによる公共交通の分析 6月 新しい公共交通の模索 7月 新しい公共交通のモックアップの制作 9月 プロトタイピング 10月 Starp考案 11月 Links考案、プレゼンテーション 12月 最終発表 (※文責:川口謙介) 久保川美希の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワーク 6月 新しい乗り物の提案、ロゴマークの製作 7月 バス・市電の提案、ポスター製作、中間報告書の製作 8月 中間発表のまとめ 9月 後期の準備 10月 ストーリー考案 11月 ストーリー考案、プロトタイプのデザイン提案 12月 ポスター製作、最終発表 1月 最終報告書製作 (※文責:久保川美希) 今松稔喜の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワーク、函館バスについて 6月 新しい公共交通、Tex講座への参加 7月 HORS∠OPEの考案、モックアップの作成 9月 個人プロトタイプ 10月 グループプロトタイプ 11月 本体班 12月 最終発表、まとめ (※文責:今松稔喜) 田村速人の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワーク,現在の公共交通の状況と問題点の分析 6月 市電・バスにおける新しい提案,OSSセミナーへの参加 7月 発表に向けての準備と中間発表,中間報告書の作成 9月 システムのプロトタイプの考案

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10月 プロトタイプ作成 11月 提案に対する定義付け,根拠となるデータの収集や調査および試算 12月 最終発表に向けての発表準備と最終発表 1月 最終報告書の作成 (※文責:田村速人) 長谷川稜の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワーク,バスの提案 6月 バス・市電の提案 7月 中間発表に向けたモックアップ製作、中間発表、中間報告書の作成 8-9月 プロトタイプの考案 10月 プロトタイプ作成、定義付け 11月 アプリ製作 12月 最終発表の準備(主に、Linksのアルゴリズムについて担当)、最終発表 1月 期末報告書の作成 (※文責:長谷川稜) 平原拓海の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワーク,新しい公共交通の提案 6月 バス・市電の提案,Tシャツのデザイン 7月 中間発表ポスター制作 8月 前期の評価 9月 プロトタイピング(試行期間) 10月 プロトタイピング(本期間) 11月 最終発案(Starp,Links) 12月 ポスター制作,最終発表 1月 最終報告書制作 (※文責:平原拓海) 岡崎祥悟の担当課題は以下のとおりである。 5月 フィールドワーク、市電についての提案 6月 新しい公共交通について提案 7月 中間発表に向けスライド、モックアップ、Tシャツの制作 89月 プロトタイプの制作 10月 プロトタイプの制作、最終提案物を厳選 11月 Starpのデザイン、定義付け 12月 最終発表準備、報告書の制作 (※文責:岡崎祥悟)

(28)

4.3

担当課題解決過程の詳細

4.3.1

小南祐貴

5月 フィールドワーク,市電案の構想  10年後の函館の公共交通をデザインする上で問題点や特徴を探るために、フィールド ワークとして実際に函館の公共交通機関である、市電とバスを利用した。そこで挙がった問 題は、運行本数が少ないことや乗客に若年層が見られないことである。そこで私は、グルー プリーダーとして、市電について考えるグループに属した。市電の問題を考えるために、ブ レインストーミングをすることによって何が重要な問題であるかを探った。その結果、乗客 に若年層が見られなかったことが問題であるとし、市電の沿線上に若年層の生活拠点が少 ないという結論に達した。そこで、主に若年層の生活区域となっている北部地区に目を向 けた。  そこで私たちが考えたのは市電路線の延伸である。若年層の公共交通利用の拡大のために は、その北部地域へ市電路線を延伸することで、若年層が函館の公共交通を多く利用し、そ れにより利用者の減少を止められるのではないかと考えた。また、これにより、北部地区の 利用客の増加だけでなく、現在の沿線地域の乗客が北部地域にも足を運ぶことにで、函館市 全域の商業施設の活性化も見込めると考えた。ただ、函館市の活性化を目指すための延伸は 一つのパターンではないと考え、様々なパターンとその利点を考えた。その時に、以前廃止 された市電路線についても詳しく調べた。 6月 市電・バスについての構想  路線延伸の提案を市役所の方々に示し、指摘やアドバイスなどを受け、その中でも特に市 電とバスという乗合の公共交通の繋がりが弱いことから、市電班とバス班を統合し、市電・ バスグループとして提案を進めていくこととした。その時、統合したグループのグループ リーダーも引き継いだ。  統合後、提案を行っていく上で各グループで共通性などがなかったことから、提案を行う 上でのコンセプトを設定する必要があると考えた。そこで、観光客などが訪れることも多 く、市民にもより多く利用してもらうために「函館をよりメモリアルな街へ」をコンセプト として設定した。そこから、メモリアルと大きく関わることが「思い出」であると考え、こ の「思い出」という言葉をキーワードとして提案を進めていくこととし、この言葉からマイ ンドマップを作成した。これにより、物事を提案する上での順序やブレを少なくする方法を 学んだ。そこから思い出と深く関わるのは味覚であるという案が挙げられ、レトロな市電内 で給食を提供することが更なる思い出づくりになるという提案に至った。また、視覚からの 情報も思い出に大きく関わると考え、風景を映しだしたりすることで昔のことを思い出さ せ、情報を発信することも出来るメモバスを提案した。また、これまでに提案していた北部 地域への路線の延伸はメモリアルとは関わりがないと考え、湯の川地区などの観光客向けの 延伸を考えた。そこでブレインストーミングを重ねることで、市電から海が見えることなど の新しい市電のスタイルを考え、市民にも利用してもらえるように住宅地を通る新しい路線 を考え、以下のような図4.1を作成した。 7月 発表に向けてのスライド作成と中間発表、中間報告書の作成  中間発表に向けて、提案をまとめ、発表に用いるスライドをプロジェクトメンバーと共に

(29)

図4.14 延伸の路線図 作成し、その中で聴衆に伝えるためのスライドの作り方などを学んだ。また、発表練習を繰 り返すことで、更なる意識の共通化を目指した。そして、中間発表後の聴衆の意見を参考に、 実現可能性の向上や、具体的なデータ等を盛り込むことを最終発表に向けての目標とした。  そして、これまでの成果や過程を中間報告書として記述した。ここでも、グループリー ダーとして、班員の週報の提出状況の確認や学習フィードバックシートの内容や提出状況な どの管理や確認などを行った。また、グループ報告書においては、役割を分担し、自分の担 当分をしっかりと執筆したが、それ以外でもメンバーの作業が滞っている点においても協力 した。 8-9月 プロトタイプの考案  最終発表に向けて、進め方を考え直す必要があると考え提案する上でのシステムの基盤が あればいいのではないか、という助言のもと、プロトタイピング方式により、プロトタイプ を作成することとなった。そしてシステムを構築するプロトタイプ班と、システムの生かし 方を考えるストーリー班に分かれてプロトタイプを作成することとした。各個人として、考 えているプロトタイプを提示することで、似たプロトタイプを考える者同士集まり、三つの 班に分かれ、私はプロトタイプ班としてプロトタイプの元となる提案を行った。この時、前 期で提案したものを前提として考えるのではなく、新しいものを提案することを前提にプロ トタイプを考案した。 10月 プロトタイプ作成、定義付け  まず、一つ目のプロトタイプとして、バスとバス、もしくはバスと市電の乗り換えシステ ムについてのプロトタイプを作成した。このプロトタイプは将来的にはスマートフォンなど のアプリケーションとして使用するものを想定して構築したかったのだが、短い期間という こともあり、HTML形式で動作上の説明をするものとして作成した。これは、乗り換えの 仕方だけでなく、様々なルートの選択や運賃、所要時間などについて一目で分かるようなシ ステムを目指した。  その次のプロトタイプとして、班員で話し合いを重ねた結果、前期に提案したHORS∠

OPEの拡張機能として、HP上、もしくはアプリケーション上でHORS∠OPEを呼び出し たり予約するのに利用できる予約システムを考案した。このプロトタイプも同様にHTML

形式で作成することとした。これは10年後にはGPSの精度が向上しているであろうとい う仮定と、GPSを利用できるスマートフォンなどの端末を保持している利用者の割合が大 きくなっているだろうという二つの仮定のもと作成した。

(30)

GPS たルート検索システムを考案した。これはアプリケーションの作成を前提に考案したが、シ ステムの実装が困難であると考え、UMLモデリングastah*を用いてフローチャートを作成 し、このフローチャートと具体的な使用方法についての二点をプロジェクト内に提案した。 一つ目のプロトタイプと異なる点は、音声での操作のため操作回数が減ることと、ユーザだ けでなくアプリケーションそのものが音声で案内を行なってくれることの二点が主である。  これらのプロトタイプを作成し、プロジェクトととして再度話し合った。それにより、前 期に提案したHORS∠OPEをもとにした提案を進めていくこととなり、前期では曖昧で あったHORS∠OPEの定義を具体化させる必要があると考え、曖昧な点を洗い出し、それ について話し合うことで少しずつ定義を決めていった。定義を決める際は全員で話し合うの ではなく、一部のメンバーで話し合い、その中でも話を進める中心の一人となった。また、 話し合いを進める際にはブレインストーミングを作成し、それをもとに話し合った。 11月 映像作成、データ収集、解析  11月には学内の教授や学長、外部の方々にプレゼンテーションを行う機会が幾度とあり、 その度にスライドや、説明のための映像を作った。この工程において、新しい公共交通の使 用用途を変更したため、名称を「HORS∠OPE」から「Starp(スタープ)」に変更してい た。映像作成においては、MacintoshのFinalCutを用いて作成した。このとき作成した映 像は、音声認識でSTARPを呼び出す想定とした。これは、ビデオカメラで撮影した映像 と、実際に使用する画面を画像ファイルとして作成し、映像と画像を合成することで表現し た。以下の画像がその映像の一部であり、「Starp」を用いて函館駅まで移動することを仮定 し、鬼塚、川口と共に撮影をした。 図4.15 作成した映像の一部  11月初旬の発表の際、中間発表で受けた実現可能性の低さを再度指摘され、映像を作成 することを断念した。そして、方向性を変更したため、再度曖昧になってしまった定義を考 えなおした。そのため、このStarpの導入する最大の目的、Starpを提案するためにコンセ プトは何かということを考え直した。これは、プロジェクトメンバー全員でかなりの時間を 要して話し合い、最終発表まで残された時間も少なく、積極的に意見を述べた。そこで、プ ロジェクトメンバーの一員が提案した意見を参考に最終発表に向けて提案を具体化していっ た。そこから私はデータ班としてデータの収集を行うこととした。データの収集は、現状の 問題点を示すためのデータと、新しい公共交通を導入するために必要なコストなどのデー タの二種類行った。また、この時、新しい公共交通の役割が変わっていたことから名称を 「Starp」から繋ぐという意味を持った「Links(リンクス)」に変更した。名称は複数人で意

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見を出し合いながら決定したが、私の意見が採用されたという形となった。  現状の問題点を示すデータとして、函館市役所から函館バスの路線の経営に関する資料を もらい、持続困難な路線を探し出した。そこで、その持続困難な路線、つまり赤字の路線に 置き換える新しい公共交通を提案することとし、その新しい公共交通について再度定義をし 直した。そして、その定義についても班内で話し合い、疑問点などが出るたびにそれを解消 していった。また、従来の路線を廃止し、新しい公共交通にするからには、エネルギー効率 がよく、住民にとってこれまで以上に便利に利用してもらえるものでなければならないの で、動力源と運行システムの二点に重心を置いて考えた。 動力源を燃料電池(図4.2)にすることで、環境にもやさしいため、持続可能なものであると 考えた。また、Web上で調査したところ、現在よりも安価に燃料を充填出来ることが判明 した。ただ、導入するためのコストが大幅にかかることも同時に判明したため、初期導入コ ストと運用コストを返済できるような運賃設定や導入台数などの検討を行った(図4.3)。こ の運賃設定や導入台数の設定などに関してはシミュレーションなどは行わず、過去の利用 データや現状を踏まえることで設定した。その他にも、様々な設定をしなければならなかっ たが、Linksを提案し始める時期が遅かったため、問題点の解決になる部分を中心に設定を 行った。以下のスライドが調査したデータであり、最終発表にも使用したものである。 図4.16 燃料電池について 図4.17 導入のコスト  初旬の発表以外にも二度プレゼンテーションを行った。その時にもスライド作成を行っ た。今回はこれまでにプレゼンテーションを行った際に使用してきたスライドをもとに収集

(32)

ンはまず、本学の学長に対して行った。そこで、スライドの曖昧さや提案の他の利用の仕方 など、気づきにくいところを指摘してもらった。また、データや数字などを多く盛り込むこ とのアドバイスももらった。その後には、春に一度プレゼンテーションをした函館市の方に 再度プレゼンテーションを行った。そこでは、このプレゼンテーションの最も伝えたいこと が何なのかが不明瞭な点などの指摘をしてもらった。 12月 最終発表に向けてのスライド作成と最終発表、期末報告書の作成  最終発表に向けての準備を行った。そこで私は中間発表や11月のプレゼンテーションに 引き続きスライドの作成を主に行った。11月に数回行ってきた際に用いたスライドを参考 に、最終発表で一貫性を持たせた発表をするためにはどのようにすればいいのかを考え、工 夫した。スライド1枚あたりの情報量を統一したり、プレゼンテーションの軸となるものを 中心として表記することに注意してスライドを完成させた。この作業は主に自分と田村の2 人で協力して作成し、作成したスライドを他のメンバーに見てもらい分かりにくい点や不明 な点を修正することで完成させた。また、スライド以外のポスターについてもポスター班が 作成したポスターを確認したり、一部英訳を分担することで共に作り上げた。また、スライ ドの原稿の一部も作成した。  最終発表後に、本プロジェクトの総括と、反省を行い、これから本当にこれを提案してい くのであればどのようなことが必要であるのかを考えた。そして、それらを踏まえて期末報 告書を作成した。それに関しても、自分の役割をしっかりと担当し作り上げた。 1月 期末報告書の作成  12月の最終発表終了後から引き続き、期末報告書を作成した。中間報告書と異なり、執 筆ページ数に指定があったため、1年間の活動を過去の資料や成果物を振り返りながら細部 まで執筆した。  (※文責:小南祐貴)

4.3.2

白木智洋

5月 フィールドワーク、新しい公共交通の提案  新しい公共交通を函館で導入するうえで、函館の公共交通機関の現状を実際に体感するた めに、フィールドワークとして市内を走行するバスと市電を利用した。 そのときに発見した点として、市域から外れた方面へ向かう、または市外から中心部へ向か うとき、バスの運行本数が少ないために不便ではないかと感じられた。また、観光地として 有名な元町地区、そして函館山周辺へのアクセスがあまりよくないと感じられた。交通規制 があるために一部の区間で乗り入れを制限しているのだが、より多くの運行本数と、函館駅 からだけでなく、五稜郭地域からも直接向かうことができれば、より多くの集客を見込める のではないかと考えた。それらの考察、そして函館市の統計データを基に、どのような公共 交通を新たに函館に導入するのが良いのかを考えた。話し合いの結果、モノレールを採択す ることとした。理由としては、地上数メートル上を走行するために、函館の景観を楽しむこ とが出来ること。サイズや用途も様々であり、建設費用にかかるコストもそれほど莫大なも

図 1.4 観光客の主な観光先   公共交通サービスを提供する立場として、市電を管轄する函館市企業局交通部、また市内及び郊 外路線を運行する函館バス株式会社がある。この 2 つの会社のうち、特にバス運行サービスを提供 する函館バスは、数多く走らせる系統のうち 36 の路線で赤字経営を強いられている。特筆すべき は、 26 の路線は函館市内と松前、長万部といったような市外、あるいは平成 16 年に函館市と合併 した戸井、恵山、椴法華地域などの郊外路線を運行しているのだが、そのすべての路線が赤字経営 であり、そ
図 4.3 コンセプト思い出
図 4.9 GPS グループの 2 回目のプロトタイプについて   を目的とした。 図 4.10 web グループの 2 回目のプロトタイプについて   3 回目のプロトタイプ 3 回目のプロトタイプでは、画像処理グループ、音声対話グループ、操作 グループに分かれた。  画像処理グループでは、 QR コードを利用したバス停案内システムのプロトタイプを提案 した。 QR コードには様々な情報が組み込まれており、その QR コードをユーザの携帯端 末などで読み取ることでインターネットに接続し、地図が表示され現在
図 4.14 延伸の路線図 作成し、その中で聴衆に伝えるためのスライドの作り方などを学んだ。また、発表練習を繰 り返すことで、更なる意識の共通化を目指した。そして、中間発表後の聴衆の意見を参考に、 実現可能性の向上や、具体的なデータ等を盛り込むことを最終発表に向けての目標とした。  そして、これまでの成果や過程を中間報告書として記述した。ここでも、グループリー ダーとして、班員の週報の提出状況の確認や学習フィードバックシートの内容や提出状況な どの管理や確認などを行った。また、グループ報告書においては、役割
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私たちは、2014 年 9 月の総会で選出された役員として、この 1 年間精一杯務めてまいり