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中間発表 「新しい公共交通グループ」

ドキュメント内 Date of Submission January 16, (ページ 108-111)

第 5 章 結果 99

5.1.2 中間発表 「新しい公共交通グループ」

5.4 バス

まず、給食市電で提供される給食の食材に北海道や函館で取れたものを使用することで地産 地消の促進につながるということがいえる。給食のメニューの内容は日本各地で様々なもの が存在するが、給食市電では北海道のメニューを取り入れる。それは函館市民や函館以外の 道内出身の利用者に懐かしいという感情を与えるためだ。また、道内各地の名産物を取り入 れることで道外から来た観光客にとっても魅力的になる。次に、市電路線の延伸で環状路線 を設けることにより給食市電以外にも様々なイベントを開催することができるようになる。

様々なイベントを開催することで地域の活性化にもつながる。最後にメモバスを導入するこ とで情報の発信・共有する機会が増し、函館の地域活性化にもつながる。また、これらの提 案を導入することで観光客に対しては函館の文化の発信につながるのではないか。

(※文責:鬼塚健人)

利な公共交通になるだろう。

10 年後の函館を考えてみると少子高齢化が進行し、函館自体の人口も減少していくと思わ れる。実際に12年度は305331人であったが、22年度は279127人に減少している。また、

函館以外が地元のプロジェクトメンバーが函館に在住する以前の観光時は良い場所だと感じ ていたが、在住してからは不便だと感じたのであった。それは、観光客が訪れる場所には市 電があり、5分おきに運行されているため容易に移動が出来るからなのである。この函館人 口減少という問題の解決策の1つが公共交通であると思われる。利便性の良い公共交通にな ることで、住みやすさにつながると予想される。また、だが、その一方で2015 年には北海 道新幹線が開通に伴い、北斗市に新函館駅が新設される。これにより函館へ訪れる観光客が 増えることが予想される。そのためにも函館市内の公共交通を発展させ、観光客・市民とも に便利で利用率の高い公共交通にすることが必要である。

函館の観光地が密集する西部地区においては坂道が非常に多く、徒歩での移動が大きな負担 になる。同様に、市電の五稜郭電停から五稜郭公園までの距離が長いため徒歩での移動が負 担になる。

目的 課題の概要で示したとおり、市民・観光客の両者の公共交通利用者を増加させるべく、現在 の公共交通の改善を行い誰にでも使いやすい公共交通に変えていくことが課題である。ま た、バス・市電といった既存の公共交通にとらわれず、10 年後の函館の将来像や科学技術 の発展を考慮し、10年後になれば制作可能であろう新たな公共交通についての模索も行う。

この課題に対して、私たちは、プロジェクトとして函館をよりメモリアルな街へをコンセプ トに設定した。観光都市において、その土地での思い出というのは観光客の満足度に大きな 影響を与えうるものであるし、函館という観光資源を多く持った都市では「メモリアル」に なりうる要素は多数存在する。特に西部・元町地区は、ハリストス正教会を代表とする教会 群や旧領事館など、観光資源になりうる名所が多数存在する。

また、八幡坂や大三坂に代表されるように、地区内に勾配が多数存在し、その勾配自体が観 光名所になっている場合もある。坂が観光名所となる理由として、景観の良さや、その坂の 周りにあるメモリアルな場所が点在することが挙げられ、これらを巡る際には徒歩など、速 度の遅い移動手段が推奨される。しかし、坂、という名前の付くとおり、それぞれ傾斜がき つく、徒歩での移動には負担を強いることになる。特に、函館に訪れる観光客は、女性およ び60歳以上の高齢者の割合が高く[1]、そのような方々に徒歩移動を強いることは芳しくな い。それにもかかわらず、地区内には坂の移動が可能な公共交通はタクシーのみであり、路 線バスのような定期的な移動を行う路線は存在しない。

仮に路線バスを導入する場合でも、メモリアルな場所が地域内各地に点在しているため、そ れぞれにバス停を設置すると路線網が分かりづらくなり観光に向かないが、しかし設置しな い場合には、地域内全域をカバーすることはできない。

 以上より、新たな公共交通を導入することによって、西部・元町地区における、観光客を 中心とした、地区内での「メモリアル」の手助けを行うことを目的とした公共交通を提案す る。また同時に、西部・元町地区内勾配区間の移動時の負担の軽減を目的とする。

HORSOPE 西部・元町地区内は主要となる交通手段がなく山麓であるため、観光客や市民 の移動に大きな負担を与えている。故に、地域内における短距離移動の手段として、自動で 運行する輸送機器を HORS∠ OPE と銘打ち導入することを提案する。

HORS OPE

でも運行が可能である。インターフェイスで目的地を指定し、その場所へ自動で向かう。車 体は半球体型で、上部は開閉可能な構造となっている。座席配置は乗客が内側を向いた状態 で座り、4名程度が乗ることができる。運行速度は10〜15km程度とする。本体に画像認識 装置を設け、危険予測により自動で減速や停止を行う、といった特徴がある。 運行システ ムの仕様は、地域内に拠点となる営業所と、乗り場を複数も受け、乗り場には常に2台程度 が待機しいる状態を維持するシステムである。利用客が乗り場から車両を利用すると、乗り 場の待機台数が減少する。そこで、営業所から車両を待機台数が減少した乗り場まで自動運 行して台数を補充する。利用を終えた車両は自動運行で営業所、または待機台数が減少して いる乗り場へと回送する。また、運行状況を記録し、自動で各乗り場の待機台数の調整を行 う学習システムを搭載する。

インターフェイスの仕様は、利用者はタッチパネルで行き先指定をすることをメインとす る。これに対話型の音声ガイダンスを併用する装置を用いる。また、利用者は任意で IC カードまたは、おサイフケータイ対応の携帯電話を使用し、利用料金の支払いや、好みのガ イダンスキャラクターを設定することを可能とする。

そして、このHORS ∠OPE の最大の特徴は、短距離移動の柔軟性にある。レールを敷く 公共交通では複雑に入り組んでいる道や、細かい道で運行できないが、HORS OPE は可能である。また、一見タクシーで解決可能と思われるが、運転手として人が必要になる ため、時間について柔軟に対応することは不可能である。HORS OPE は運転手として 人が必要ないため、時間の柔軟性に対応できる。このように、HORS ∠ OPE は短距離移 動の柔軟性については他の公共交通と比較して飛びぬけている。

HORSOPE導入後の予測に関しては、移動が容易になることで、地域住民の生活品の購 買が拡大し、地域の小売業が活性する。また、西部・元町地域と他の地域間の移動が活性化 し、他の交通機関の利用数が増加する。車両に乗ったまま景観の観光が可能になることで、

新たな観光スタイルを提供する。また、先進的な試みからメディアに取り上げられることに より、多くの人に函館の魅力を知ってもらうことが可能となる。冬季生活の改善をすること で、急勾配における転倒の危険性を取り除くことができる。また、冬の魅力を生かした観光 を推進できる。

先述した利便性が高く快適に乗ることができるようにする必要があるという課題に関して は、本体の仕様である勾配に強いため坂道を気軽に移動できるという点と、運行システムの 待ち時間がなくスムーズに乗ることができるという点があり、この2点から解決することが できると考えられる。しかし、現在自家用車で移動している市民に、公共交通の方が便利で 良いものだと思わせるという課題に関しては、現状の案では地域を限定して運行する予定の ため、公共交通の方がより良いと思わせることは厳しいと考えられる。今後はこの公共交通 がその地域に必要であると、共感を得られるような魅力のあるものにすることが求められて いる。

評価・結果  先述した利便性が高く快適に乗ることができるようにする必要があるという課題に 関しては、本体の仕様である勾配に強いため坂道を気軽に移動できるという点と、運行シス テムの待ち時間がなくスムーズに乗ることができるという点があり、この2点から解決する ことができると考えられる。しかし、現在自家用車で移動している市民に、公共交通の方が 便利で良いものだと思わせるという課題に関しては、現状の案では地域を限定して運行する

ドキュメント内 Date of Submission January 16, (ページ 108-111)