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N児(男)   M子(女)

ドキュメント内 高学年の読み書き能力 (ページ 175-180)

:の両名に関する事例研究をあつかった。

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        A .N児(男)に関する事例研究

 1. まず,高学年の時期に行なった各種の言語能力テスト.および要因調査 の,学級内で評点化したものから,きわめて大づかみにN児の読み書き能力の

問題をさぐってみることにする。

(1)高学年の言語発達と要因の評価

穫字読字⁝22333.︑ 黙読理解⁝231332

一.:τ−⁝−

漢掌書字⁝222222

 茄只中の数字は5段階評点を示す。5点が最もよく,

  れる人数は正常分配率をとった。以下の各表の評点はすべてこれに準ずる。

 構表中,Bとあるのは,5段階評価が濁難なためにA,

  の。

 上表のほかに,6年1.学期末には,読宇付帯語いテストを行なっているが,

それの評点は〈3>になっている。

 上表からわかることは,

・N児の言語能力は学級内で,上,中,下の3段階にわけるならば,〈下の上〉

 にぞくする。

・いちばん劣る言語能力は黙読速度である。

.・

ソ字の読み書き能力では,やや読字力の方が書字力よりもすぐれている。

・作文能力ではAテストよりBテストの方が成績がよい。(Aテストは生活作  文,Bテストは生活作文以外のもの)

などの点である。

 つぎに,言語能力を規定する要因と考えられるものについて,高学年の時期       168

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        1点カミ最iも低iい。餐評点}こ含ま

         B,Cの3段階評価をしたも

に各種のテスb・調査をしたが,それらでえたN児の評点をみると,つぎのと

おりである。

[知能身旧.振錘一二郵1姪塵遜醗瞬鰯li 』趣蜜1

   ・一⊥.一?…一∴葱.{_.4…一.1一..一21i、j

 この表によると,

・いちばんすぐれている要因としては身体・運動能力であり,祉会性の発達が

 これについでよい。

・いちばん劣る要因は適応性と:友人関係である。、

・知能と環境,および読書生活は〈2>の評点であるから,これらはだいたい

 言忌能力テストの評点にひとしい。

などの点である。

 いっぱんに相関係数の上からみると,適応性と友人関係とはよく対応し,知 能と読書生活ともまたよく対応するものである。また,身体・運動能力と言語

能力とは逆にほとんど対応しないものである。

 さて,ここで醤語能力の診断をきわめてあらく考えるならば,

・N児の高学年の読み書き能力は学級で〈下〉の段階にある。そのうち,読書

 速度がとくに劣ることが特微である。

・なぜ,学級で〈下〉の段階にあるか,ということについては,知能,読書生

 活についてみれば,当然のように思われる。

・しかし,なぜ,読書灌度がとくに劣るのかについては,適応性,:友人関係が

 悪いからだ,ということになるが,それだけの説明では十分ではない。

ということになろう。

 ふつう,このような事例で読書速度が劣る場合には.

・中学年までの国語学習において,基礎i的な読み霧き能力に欠けていること。

・情緒の安定性に欠けていること。

などがある。これらの点については,さらに以下の具体酌資料から吟味してい

くことにするo

 (2)中学年までの言語発達

 N児の低学年のころの言語発達はつぎのように診断された。*

・言語能力の学級内での位置

 言語能力を全体としてみると,最下位を低迷していた。

 言譜能力の中で,とくに劣る能力は,

    作 文,発 音

 比較的よいというもの,

    話 す,語 い

 もっとも,よいといっても,学級の中でふつうの能力がついているという程

度である。

 概して,基礎的な:文字の読み書き能力が劣り,それが文,文章:の読i解とか,

作文が書けないという原因になっている。

・言語発達の条件

 知能は学級の中でふつうであり,身体,性格ともに良妊である。

 家庭i読書,学校生活はともに悪い。

 新聞,ラジオに興味をもたない。本は慮分で読むだけで家族の協力を求めな い。学校生活では学級のものから乱暴をするといってきらわれており,本人も

学校がおもしろくないようである。

 家族の訓導とか,文化環境も十分でない。

・君恩発達の診断

 N児は末子であるため,甘やかされて育てられ,乱暴する子どもになった6 そのため,グループ意識がわかず協調的でない。言語能力では,内閉的な子に

くらべて語い,話す面に得をしている。しかし,家庭で指導を十分にせず,め ぐまれた文化環境にいないために,文字の読み書き能力が学級の人なみにっか なかった。その結果が,文章を読むとか,文章を読解するとか,文章をつくる

力がつかなかった。

 卑以上は,昭瀦28年,N児が1年終了時に筆者カミ診断した記録メモによる。

 ここで,もう少しN児の高学年にいたるまでの各学年での署語能力を参考ま

でに調べてみることにする。

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逸≡幻一昌.一L巽隆1凱1匪ぜ壕li

 et・第1学年での言語能力の評点は省略。

 上表のほかに,4−1,4−2,4−3には音読速度テストを行なっている カ㍉N児の評点は4−1<2>.4−2〈1>.4−3〈エ〉となっている。

 このようにみてくると,

・言語能力が学級の中で〈下〉の段階にある状態は低学年,中学年でもそうで

 ある。

・読解力にくらべて,読書速度が劣る。とくに,中学年までの成績からみる:と  黙読遮度より音読能力に劣る。

・:晶晶の読み書き能力では,漢字の書字力の方が劣る。

・黙読理解,文法,漢字読字力などは比較的よく,学級で中位にある。

などの点をあげることができる。したがって,高学年にみるN児の書語能力の 特徴は低学年,中学年からすでにあらわれていたものとしてみなければならな

い。

 その点,先にのべた読書速度が劣るのは,高学年までの基礎的な文字力が劣 ることがつもりつもって高学年になって,読書速度が劣るようになったという ことはだいぶ修正が必要になってくる。もちろん,基礎的な交字配が十分でな いことも確かであるが,それ以上に基礎的な読みかたなり,もっと深く情緒性

の問題なりに結びつくのではないかと思われる。

 いまひとつ,N児㊧中学年までの言語能力と高学年の雷語能力とくら尽たと

きに,特徴としてあげられるのはつぎの点である。

・高学年になって,中学年までより学級での成績が全体的によくなった。

ドキュメント内 高学年の読み書き能力 (ページ 175-180)