2. 全体観
2.3. BtoC 現状全体市場動向
2002年のBtoC電子商取引市場は、2001年調査の1兆4,840億円に対し、約80%増の
2兆6,850億円と推計される。昨年調査とほぼ同じ成長率となり、引き続き順調に市場は
拡大している。また、2002年のBtoC電子商取引化率(EC化率)は1%を越えることと なった。
品目別では、2001年と同様に、「不動産」「自動車」がそれぞれ6,100億円(BtoC電子 商取引規模シェア24%)、5,770億円(同21%)と電子商取引金額/シェアが大きい。こ れら品目では受発注前工程の情報提供から資料請求、及び各種問い合わせを契機に実店舗 にて成約がなされた金額を含めているためである。「不動産」「自動車」以外では、「旅行」
が最も大きなシェア(10%)を占めているうえ、2001 年からの成長率も高く、市場の成 長を牽引している。
電子商取引市場が堅調に伸びている背景には、商品・サービスの予約・販売チャネルと してインターネットが定着しつつある企業が多くなってきた事があげられる。また、消費
者にとってもインターネットで予約・購入を行うことはもはや特別な存在ではなくなって きていることもあるであろう。2001年から本格的なEC利用を始めた大手カタログ通販 事業者では、申込み手続き事務の軽減や通信費低減と顧客の利便性向上のために、これま で以上にインターネットを積極的に活用するようになった。また、大手家電量販店や旅行 代理店、航空各社ではECサイトの機能向上や商品ラインナップの拡充が進んでいる。ま た、不動産、自動車ではインターネットを活用した広告宣伝用のコンテンツや各種問い合 わせ等受付け機能を充実させることで、利用者を増やしている。これらWebサイトでは、
インターネット利用者層が広がってきたことに対応した、誰にでも使いやすいサイト作り によるユーザビリティの向上も本格的に図られている。
また、ブラウザ対応携帯電話の普及を背景にしたモバイルコマースへの対応が本格的に 進んできている。モバイル対応を積極的に進めている品目としては、趣味・雑貨類や化粧 品等を扱う小売事業者やカタログ通販事業がある。これは、ブラウザ対応携帯電話が広く 一般に普及したことにより、特に女性層の利用が増えていることが背景にある。また航空 各社では、比較的少ない情報量と操作で予約ができるうえに、外出時利用のニーズが高い というモバイルコマースへの適性も高いことから、その利便性が消費者に受け、予約チャ ネルとして浸透してきている。さらに、ブラウザ対応携帯電話向けのニュースや天気予報、
趣味、教育といった多種多様な有料コンテンツの利用が、幅広い年齢層に広まったことに よって、モバイルコマースでの各種サービス品目は大きな伸びを示している。2001 年に は着メロや待ち受け画面等のエンタテイメント系コンテンツの利用が急拡大したが、
2002年にはより生活に役立つ情報の利用が進んだと言える。
PCおよび関連機 器 7%
旅行 10%
エンタテインメント 7%
書籍・音楽 2%
衣類・アクセサリー 5%
食料品 5%
趣味・雑貨・家 具 4%
自動車 21%
不動産 24%
その他物品販売 5%
金融 4%
サービス 6%
図 2-7 2002年BtoC市場の品目別構成比(市場規模:2兆6,850億円)
表 2-1 品目別BtoC電子商取引市場の成長率
分類 市場規模(億円) EC化率 市場規模(億円) EC化率 成長率 PCおよび関連製品 1,480 12.20% 1,970 15.47% 33%
旅行 1,190 0.86% 2,650 1.87% 123%
エンタテイメント 1,090 0.92% 1,920 1.63% 76%
書籍・音楽 340 1.07% 620 1.97% 82%
衣類・アクセサリー 580 0.34% 1,330 0.79% 129%
食料品 620 0.14% 1,300 0.29% 110%
趣味・雑貨・家具 490 0.35% 1,090 0.78% 122%
自動車 3,470 2.80% 5,770 4.70% 66%
不動産 3,260 0.74% 6,100 1.45% 87%
その他物品販売 990 0.47% 1,390 0.67% 40%
金融 630 0.63% 1,160 1.17% 84%
サービス 700 0.09% 1,550 0.21% 121%
自動車、不動産を除く合計 8,110 0.38% 14,980 0.71% 85%
全体 14,840 0.55% 26,850 1.02% 81%
2002(今回調査)
2001(前回調査)
モバイルコマースの全体市場動向
2002年のモバイルコマース市場は、3,210億円と推計され、BtoC市場全体の12%に相 当する。2001年の1,205億円の約2.7倍と、大幅な増加となった。
品目別では、着メロやゲーム等の「エンタテイメント」が全体の 40%を占め、市場を 牽引している。次いで「旅行」、「サービス」、「趣味・雑誌・家具」が続く。
エンタテイメ ント 40%
不動産 5%
自動車 5%
趣味・雑貨・
家具 7%
食料品
4% 衣類・アクセ サリー
3%
書籍・音楽 5%
その他の物 販 5%
金融 3%
各種サービス 9%
PC及び関連 製品
2% 旅行
12%
図 2-8 2002年モバイルコマース市場の品目別構成比(市場規模:3,210億円)
表 2-2 BtoCモバイルコマース市場規模の品目別構成比
商品・サービス セグメント
市場規模
(億円) モバイル比率
商品・サービス セグメント
市場規模
(億円) モバイル比率 PCおよび関連機器 20 1.2% PCおよび関連機器 50 2.5%
旅行 120 10.0% 旅行 400 15.1%
エンタテイメント 860 78.5% エンタテイメント 1,300 67.7%
書籍・音楽 50 15.1% 書籍・音楽 150 24.2%
衣類・アクセサリー 30 4.8% 衣類・アクセサリー 100 7.5%
趣味・雑貨・家具 25 5.1% 趣味・雑貨・家具 210 19.3%
食料品 140 10.1%
その他物品販売 150 11.5%
自動車 ‑ ‑ 自動車 150 13.8%
不動産 ‑ ‑ 不動産 160 2.6%
金融 40 6.5% 金融 100 8.6%
サービス 25 3.3% サービス 300 19.4%
全体 1,205 8.1% 全体 3,210 12.0%
2001 2002
その他物品販売 35 0.7%