4. 品目別 BtoC の現状と展望
4.2. 旅行
4.2.3. 旅行〜将来予測
当品目は電子商取引との親和性が高いと考えられるため、今後も順調に市場拡大が見込 める品目である。特にブロードバンドの普及すれば、動画コンテンツによる旅行・観光情 報の案内も可能となる。また、デジタルテレビが普及すれば、旅行番組と予約サービスが 連動することなども考えられ、今後も利用者数の増加が期待できる。
宿泊予約仲介サイトでは、登録宿泊施設数が今後も増えていくことで、市場は順調に拡 大すると思われる。こうした登録宿泊数の獲得のために、マイトリップ・ネットでは、
ASP サービスによって宿泊予約管理システムを低料金で提供している。これらの仕組み は「旅の窓口」のシステムを応用したシステムで、マイトリップ・ネットのサーバーで一 元管理されている。各宿泊施設はインターネットに接続されたパソコンのみを用意すれば 宿泊予約管理を効率化できるうえに、客室在庫の一元管理も可能となる。このように宿泊 施設側の利便性を高めるとともに、自社の登録宿泊施設数を増やしている。このように、
ネットに対応する宿泊施設数の数が増えることは、商品の選択の幅を広げることから、今 後も利用者が増えていくものと思われる。
モバイルコマース
「旅行」のモバイルによる電子商取引市場規模は、2007年に当該BtoC市場の28%、
年平均成長率66%で、5,000億円程度まで拡大、モバイルコマース市場の牽引役になると 見られる。
その成長要因としては、①携帯電話の液晶の高精細化、②速度の向上、③QRコード等 読み取り機能の携帯電話への搭載、の3点が考えられる。
2003年5月以降順次発売されるドコモの「505i」シリーズには、QVGAクラスの大型 液晶が標準搭載される予定である(2002年末時点では、J-Phoneの「T-08」1機種のみ)。 QVGAは、従来のPDAの液晶と同等の表示能力を持つ。これにより、携帯電話の画面で も、比較的大量の情報を表示することが可能となる。
2つ目は、情報量の増大に対応する携帯電話の速度の向上である。auのcdma2000 1x
は順調にcdmaOneからのマイグレーションが進み、ドコモ及びJ-PhoneのW-CDMAも、
2003年下期以降、本格的に立ち上がることが予想される。
3つ目は、モバイルカメラによるQR コード(二次元バーコード)の読み取り機能や、
バーコードリーダを搭載した携帯電話の普及・浸透により(2002年末時点では、J-Phone の2機種のみ)、雑誌やカタログ、パンフレットなどと連携した購入モデルが立ち上がる と予想される。
これらによって、モバイルに対するPCでの予約の優位性であった、画面の視認性の高 さ(一覧表示)や、座席のイメージ図による事前指定などがモバイルでも可能となり、モ バイルの優位性が相対的に高まることが予想される。また、旅行代理店のパンフレットや 雑誌の広告記事との連携により、予約・申し込みがより簡単になるなど、モバイルの機動 性の高さを活かした購買モデルが普及・定着することが予想される。
表 4-4「旅行」BtoC電子商取引市場規模・電子商取引化率調査比較
2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 EC 市場規模(億円) 2,650 6,000 9,000 12,400 15,400 18,000
今回調査
EC 化率 1.87% 4.2% 6.2% 8.5% 10.3% 12.1%
EC 市場規模(億円) 1,190 2,760 5,980 10,830 17,990 23,770 前回調査
EC 化率 0.9% 1.9% 4.2% 7.5% 12.3% 16.0%
0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000
2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
前回調査 今回調査
0%
2%
4%
6%
8%
10%
12%
14%
16%
18%
2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
前回調査 今回調査
図 4-3「旅行」BtoC電子商取引市場規模調査 図 4-4「旅行」BtoC電子商取引化率調査比 較