4. 品目別 BtoC の現状と展望
4.6. 食品・飲料
4.6.1. 食品・飲料〜市場規模
「食品・飲料」品目には、中小商店や大手スーパーマーケット、地場の食品・飲料メー カーによる販売が含まれる。当分野のプレーヤーには中小商店や地場の食品・飲料メーカ ーの割合が圧倒的に多い。そしてこれらプレーヤーは大手モールへの出店による販売チャ ネルの拡大策としてインターネット活用を図っていることが多い。日本では、地方名産品 や健康志向の飲・食品・飲料への人気が高いため、利用者も多い品目である。2002 年の
EC市場は約1,300億円程度、EC化率は0.29%と推計される。内訳としては、大手スー パーや生協、百貨店による販売額が 230 億円、中小商店やメーカー直販による販売額が
1,070億円と推計される。
表4-11「食品・飲料」BtoC電子商取引市場規模
前回調査 今回調査 品目 2001 年 2002 年(予測) 2002 年 合計 EC 化率
食品・
飲料
大手スーパー
中小商店・メーカー直販
560 億円 1,020 億円
230 億円 1,070 億円
1,300 億円 0.29%
4.6.2. 食品・飲料〜 2002 年の動向・背景
日本では地域名産品、健康志向の食品・飲料などの人気が高いことから、食品・飲料は インターネット利用者のEC利用経験率の高いカテゴリーとして上位にランクされる。販 売チャネルの構築が難しかったブランド力ある商品を製造・販売する地場のメーカーや中 小商店にとっては、販売ルートの拡大の効果は大きかった。さらに、ネット上のコミュニ ティーなどを通じて口コミで利用者を増やすサイトも数多くある。
また、百貨店でのお中元・お歳暮基幹の贈答品のネット販売が好調であった。店頭での 混雑を避けられるといったメリットが上げられるのほか、各ECサイトでの送料無料キャ ンペーンや受付期間の前倒しなどのサービス拡充によるメリットも好評であった。
2002 年にはネット販売に本格的に取り組む大手スーパーもあり、各社利用者を増やし ている。そこでは、持ち運びが不便な米や水がよく売れる商品としてあげられている。さ らに、生協では、電話やFAXに加えてネットでの商品注文を受け付けるようにすること で、昼夜を問わず利用できるようにしている。
モバイルコマース
2002年のモバイルによる電子商取引市場規模は、当該品目BtoC市場の 11%、140 億 円程度と推計される。
衣類・アクセサリーと同様に、雑誌や通信販売のカタログと携帯電話との連携により、
急速に市場が立ち上がっている。
4.6.3. 食品・飲料〜将来予測
食品・飲料のネット販売は、地方名産品や健康食材こだわり食材などのニッチな商品に メリットが大きいが、日常的に購入する商品については大きなメリットはないとされてい る。日本では小売店舗網が充実していることやネット販売で必要となる送料の問題などか らも今後も飛躍的な市場拡大は見込まれないと思われる。一部スーパーや生協の受発注に インターネット利用が進むが、市場全体からすれば売上高は大きくは無いと思われる。
2007年の市場規模は6,200億円程度と予測する。
モバイルコマース
「食料・飲料」品目のモバイルによる電子商取引市場規模は、2007 年に当該 BtoC 市
場の26%、1,600億円程度まで拡大すると予想される。年平均成長率は63%と、「衣類・
アクセサリー」とともに、高い伸びが期待される。
表 4-12「食品・飲料」BtoC電子商取引市場規模・電子商取引化率予測
2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 EC 市場規模(億円) 1,300 2,200 3,100 3,900 5,100 6,200 今回調査
EC 化率 0.29% 0.5% 0.7% 0.8% 1.1% 1.3%
EC 市場規模(億円) 560 1,020 1,700 3,850 8,820 11,830 前回調査
EC 化率 0.1% 0.2% 0.4% 0.9% 2.0% 2.6%
0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000
2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 前回調査
今回調査
0%
1%
1%
2%
2%
3%
3%
2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 前回調査
今回調査
図 4-11「食料品」BtoC電子商取引市場 規模調査比較(単位:億円)
図 4-12「食料品」BtoC電子商取引化率 調査比較