3. 品目別 BtoB の現状と展望
3.6. 電子・情報関連機器
0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 90,000 100,000
2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
前回調査 今回調査
0%
2%
4%
6%
8%
10%
12%
14%
16%
18%
2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
前回調査 今回調査
図 3-9「産業関連機械・精密機械」BtoB 電子商取引市場規模調査比較
(単位:億円)
図 3-10「産業関連機械・精密機械」BtoB 電子商取引化率調査比較
電子化させている。また、松下電器産業においても従来型EDIのTCP/IP化を進め、ほ ぼ主要なサプライヤーとの受発注業務の電子商取引化は完了している。
上記以外の大手電機メーカーについても、主要サプライヤーからの調達を中心に、急速
にTCP/IPベースの電子商取引が導入されている。当品目におけるBtoB電子商取引市場
規模を2001年の数値と比べても、4兆円以上拡大し、前回調査の2002年予測値と比較 しても上回る結果となっている。また、インタビュー、アンケートの結果からも、大手企 業同士だけでなく、中堅企業においてもTCP/IPを利用した受発注は大企業への浸透に伴 って、徐々に普及が進んでいる。
表 3-11「電子・情報関連機器」BtoB電子商取引市場規模
前回調査 今回調査 品目 2001 年 2002 年(予測) 2002 年 EC 化率 電子・情報関連機器(家庭用電気機器、
コンピュータ関連製品機器、コンピュ ータ関連製品以外の電子/通信機器)
15 兆 840 億円
18 兆 2,500 億円
19 兆 7,730
億円 32.12%
3.6.2. 電子・情報関連機器〜2002 年の動向・背景
2002 年の電子・情報関連機器は、大手電機メーカーの主要な部品メーカーからの調達
業務のTCP/IPへの対応はほぼ完了し、中小取引先とのTCP/IPベースの電子商取引が拡
大中である。
このように大手電機メーカーの調達業務において、TCP/IP を利用したシステムが急速 に拡大している要因は、第一にグローバルな競争環境の激化や製品サイクルの短縮化によ って、調達業務の効率化や調達コストの削減を余儀なくされていることがあげられる。電 子・情報関連機器は中国、台湾などのセットメーカーの勢いが著しく、彼らとの競争にお いて調達コストの削減は必須になっている。このような背景から、各社とも調達コスト削 減のために、取引先の絞込みや部品の共通化を進め、優良サプライヤーからの大量購入の 仕組みを整える際に、電子調達の仕組みが導入されている。特に、スピーディな市場環境 に対応するため、SCMの導入が進んでいることも電子調達の普及の一要因となっている。
第二に EDI の標準化を業界全体で、比較的早い段階から積極的に進められてきていた ことも電子調達の普及を促進した要因としてあげられる。現在でもJEITAやロゼッタネ ット等の標準化団体を中心に、国際的な取引業務への対応も含めてデータフォーマットの
標準化が進められている。
このような電子調達の動きは、大手電機メーカーがイニシアティブをとって進められ、
取引先各社はそれに追隋する形で導入する構造である。当品目の業界構造は比較的大手企 業の寡占度が高いため、大手電機メーカーのTCP/IPベースの電子商取引導入の決定とと もに、大規模な取引が急速に電子調達に移行し、ここ数年の電子商取引化率の上昇を推し 進めてきた。
一方、大手電機メーカーと量販店等の小売との取引では、大手電機メーカーの電子調達 に比べ、TCP/IPベースの電子商取引はやや遅れている。この部分の取引は、大手量販店 を中心に、従来型 EDI を利用して販売実績、在庫情報の照会等を行っている。ただ、受 発注業務に関しては電話やFAXによる手段を使うことも多い。
3.6.3. 電子・情報関連機器〜将来予測
電子・情報関連機器のBtoB電子商取引市場規模は、2007年に35兆6,800億円に拡大 し、電子商取引化率では53.3%と予測される。市場規模は、2002年の市場規模と比べて 約1.8倍となり全品目の中で最大となる。
電子・情報関連機器においては、グローバル競争の激化に伴う、製品サイクルの短縮化 のための調達業務効率化、調達コスト削減の流れがすます強くなることで、世界規模での 調達先開拓やSCMの導入が進むと考えられる。海外との取引においては、国ごとに商慣 習や業務プロセス、データフォーマットに違いがあるため、大手電機メーカーでも電子調 達に移行していない部分もあるが、海外の取引も含めたSCMの導入により、順次拡大し ていくものと想定される。
また、大手電機メーカーでは、製品の開発段階からサプライヤーとのコラボレーション を進め、図面のやりとりや試作品の受発注をTCP/IPベースのシステムで行っているとこ ろもある。したがって、TCP/IPベースの電子調達はサプライヤーとのコラボレーション ツールとしての面も深めつつある。
2002年時点では、大手電機メーカーの主要な大手部品メーカーからの調達は、TCP/IP を利用した電子調達システムがほぼ導入されているため、今後は大手から中堅の部品メー カーへと浸透していくと思われる。大手電機メーカーでも従来型EDIから TCP/IPベー スのEDI への移行は、大手部品メーカーから順次導入しているため、中堅の部品メーカ
ーではまだ従来型 EDI を利用しているところもある。このような部分についても、大手 電機メーカー主導でTCP/IPへの対応を推し進めており、5年以内にはほぼインターネッ トベースに移行すると想定される。
また、電子・情報関連機器の部品メーカー間の取引についても、大手のセットメーカー
のTCP/IPベースのEDI化に伴い、徐々に電子商取引化が進むものと想定される。中小
の電子部品メーカーでは、大手セットメーカーが中国、台湾等の東南アジアからの調達を 増加させていることから、コスト削減、納期短縮の要求はより一層厳しいものとなってい る。このため、TCP/IPを利用したEDIを導入することにより、調達業務の効率化を進め ている企業も多い。
大手電機メーカーと量販店等の小売との取引については、大手量販店との間で、在庫情 報の照会等の情報提供を中心に行われており、受発注業務の電子化は、限定的である。ま た、通信インフラも従来型 EDI で行われているものも多く、今後の市場拡大余地の大き いところである。大手電機メーカーと量販店とのシステムは、小売側主導で行われており、
各メーカーのシステムと対応するには、時間とコストを要するため、TCP/IPベースの電 子商取引化は緩やかに進んでいくものと想定される。
以上のことから、今後は、大手電機メーカーと中堅取引先、電子部品メーカー間、大手 電機メーカーと小売との間の取引が市場規模拡大の鍵になる。これまでの大手電機メーカ ーのトップダウンにより急速にTCP/IPベースのEDI化が進んだ成長期から、今後は上 記の部分での取引おいて、緩やかに市場規模拡大が進む安定期に移行するものと考えられ る。
表 3-12「電子・情報関連機器」BtoB電子商取引市場規模・電子商取引化率調査比較
2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 EC 市場規模(億円) 197,730 229,100 266,900 302,700 334,700 356,800
今回調査
EC 化率 32.12% 37.1% 42.4% 46.8% 50.4% 53.3%
EC 市場規模(億円) 150,840 182,500 224,300 254,900 283,500 310,000 前回調査
EC 化率 24.2% 29.6% 36.4% 40.5% 43.8% 46.7%
0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 350,000 400,000
2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
前回調査 今回調査
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
前回調査 今回調査
図 3-11「電子・情報関連機器」BtoB電 子商取引市場規模調査比較(単位:億円)
図 3-12「電子・情報関連機器」BtoB電 子商取引化率調査比較