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97 9)岸壁でのおもてなし状況

ドキュメント内 目次 (ページ 103-109)

日本船の場合、岸壁にテントを設けて

B

級グルメを振る舞っている。ダイヤモンド・プリン セスだと、多い時には

2000

人程の乗客が乗っているため、食数が用意できない。そのため、

日本船のみ振る舞いを実施している。

お土産や物産販売を地元の会社に頼んで、プレハブやテントで売っている。これは外国船で も実施しており、すごい売り上げになっている。物産に関しては、市が知っている業者に依 頼しており、これは道の駅に入っている業者なので、道の駅で売っているものと被らないも のを売るように要望している(写真-6-4-9)。

入港セレモニーに関しては、参加者が

30

人程度。多くは市の関係者で、岸壁で市長と船側の 重役がセレモニーを行う場合と、船内で表敬訪問するという形の

2

パターン。特にルールを 決めているわけではないが、他の港では初入港の船しかセレモニーをしないといったことも あるため、今年から表敬訪問という形に変えた。

寄港中の見学者は、天気が良くてセレモニーをやっていれば結構いる。他の港であれば、ブ ラスバンドをやる等しているが、網走港の場合は、ツアーで知床に行く人が多く、着岸した らすぐにツアーに出たいというのもある。そのため、出港の際にはアトラクションを行うが、

入港ではやらない。出港時には、寄港時間を広報誌や

HP

で周知しているので、船によっては

100

人くらい来ることもある(写真-6-4-10)。

 2018

年に東京農業大学オホーツクキャンパスの英語に興味がある学生や留学生にお願いをし て、総合案内所や観光案内所で英語ボランティアを実施した。初めて実施したのでオペレー ションがうまくいかず、今後改善しながら継続したい。

外国船の

CIQ

はすべて船内で対応している。

10)クルーズ船客が訪れる観光地や行動パターン

クルーズ船客も含めた網走全体の観光は

10

月から

12

月が閑散期。冬場の

1

月から

3

月はオ ーロラ観光でインバウンドもかなり見込める。よって、冬場の

2

月と夏場の

7

月、8月には 観光客が多い時期となる。

知床が世界自然遺産に登録されたことで、クルーズ船に乗って網走に来て、ツアーで知床に 行く人が多い。乗客は船ならば知床に行くのに便利だという感覚はあり、そこが注目された 点である。

カジュアル船とラグジュアリー船でエクスカーションが異なり、ダイヤモンド・プリンセス では、バスに乗って、

300

人くらいの大人数で、どこかに行く。カレドニアン・スカイであれ ば

20

人くらいの少人数でできるツアーが組まれる。欧米系の人には、地元の人との交流につ いて評判が良く、具体的にはアイヌ文化の方との交流があった。

11)岸壁からの移動手段

岸壁が広いので観光バスは

100

台くらい停められる。

シャトルバスについては、船社のオーダーを聞いた上で観光拠点である道の駅と岸壁を結ぶ

わが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第6章 地域におけるクルーズ船の評価や誘致に対する意識の差異

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シャトルバスを市が手配している。船社側でシャトルバスを出している場合は、市はノータ ッチ。船社がシャトルバスを出さない場合には、ツアーに参加しないフリー客の利便性向上 のために出しているが、フリー客が数十人程度であれば、ほとんど乗らないので出さない。

12)寄港によって得られた効果

観光バス

1

台のチャーターで

10

万円くらいかかるので、

10

台借りたとすれば、

1

回の寄港で バス会社は

100

万円売り上げる。他にも、お土産、拝観料、タクシーなどが消費として挙げ られ、1回の受け入れ準備に

200

万円程度のお金を使ったとしても、市内での消費額が

1000

万円あれば経済効果はプラスだと判断できる。特に、市内のタクシーは

30

台くらいしかない が、クルーズが寄港すれば、それが全部岸壁に来るので、良い効果が生まれていると思う。

サン・プリンセスでは

1

泊してくれていたということもあり、クルーが夜に飲みに行くとい ったことや、買い物をするということもあったので、飲食店などでの経済効果は大きかった。

通常の場合は、半日しか滞在しないので、これ程の消費にはつながらない。

13)寄港によって生じた課題

タクシーは営業エリアの制約がるので、他地域から配車することが出来ない。そのため、ク ルーズ寄港時には足りなくなる。また、寄港回数が年に

2

回や

5

回といったように、まばら で少ないと、観光施設や土産屋の経済効果としても、瞬間的なものにしかならない。10回く らいある程度定期的な寄港がないと、観光業界に与えるインパクトとしては小さくなってし まう。

外国船であると、3分の

1

くらいが外国人なので、外国語への対応や、Wi-Fi設備、キャッシ ュレス対応といったインバウンド対策が町の商店では不十分。これはクルーズに限った話で はないが、解決していかなければならない課題である。

入港シミュレーションなどで、投資している金額に、入港料等の収入に見合っているかと言 われれば見合わない。元々、網走港の港湾計画では日本船で一番大きい飛鳥Ⅱにあわせて

5

万トンまでを想定した入港シミュレーションをしていたが、サン・プリンセス(77,441トン)

の場合は、それを超えてしまうため、海上保安署から新たな入港シミュレーションと安全基 準を作るように求められた。この入港シミュレーションにかかる費用が、

3000

万円くらいで、

一部補助も入るが、多くは市の負担となった。想定する船のサイズは、サン・プリンセスが 寄港した翌年(2015年)にダイヤモンド・プリンセス(115,875トン)にあわせて、11万ト ンクラスでシミュレーションをした。基本的には、シミュレーションしたトン数の船以下の サイズであれば入港可能となる。

14)今後の目標

日本船社は

3

隻あるので、それぞれ年1回程度来てもらいたい。その他、ダイヤモンド・プ リンセスを含めて、外国船が

5, 6

回程度来てほしいというのが目標。過去に一番寄港回数が 多かった年が

12

回で、予算的にもこのくらいの回数が限界かと思っている。受け入れれば受

わが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第6章 地域におけるクルーズ船の評価や誘致に対する意識の差異

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け入れるだけ予算がかかってくるのでコストを含めると年

10

回くらいが目標。北海道に寄港 できる

6

月~9月の

4

か月の間で

2

週間に

1

回くらい寄港してもらえたらよい。

15)その他

カボタージュ規制の関係で、「ダイヤモンド・プリンセス」等の外国船は一度、ロシアのコル サコフに行くことになる。その場合は、網走港が出入国港になることが多いため、

CIQ

を実施 しないとならない。網走の場合は旅客ターミナルを有していないため、

CIQ

は船内で行うこと となるが、その場合は、船が着岸してから、入管の職員が船に乗り込んで、ラウンジなどに 機械を広げてといったことをするため、時間がかかる。なので、今年、国交省の補助金を使 って、テントを買い、テントを

CIQ

ブースにすることで、時間短縮を図る。基本的には、網 走港は貨物併用岸壁なので、旅客ターミナルやバースの整備といったものはできないので、

このような対応となる。

カボタージュ規制によって、海外にワンタッチする際に、出国と入国をすることになるため、

CIQ

を2度受けないとならない。さらに、日本発着クルーズであれば、フライ&クルーズで空 港でもすでに

CIQ

を受けているため、何度も同じような審査をする必要なないのではないか と考えている。大型船であると全員の

CIQ

を終えるのに

3

から

4

時間かかってしまい、観光 する時間が減ってしまうので、簡素化したいと考えている。また、カボタージュ規制につい ても、海外では、3万トン以下の船は規制の適用外といった制度もあるので、同じような制 度を日本でも導入したらいいのではないかと考えている。

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(3)小樽市

①調査概要

②クルーズ船の停泊場所

港湾名 小樽港(重要港湾)

調査対象者 小樽市役所産業港湾部港湾室港湾振興課 主査 近藤玲司氏 調査日時

2019

3

5

09:00-11:00

調査場所 小樽市港湾室(株式会社小樽観光振興公社建物内)

②小樽港第三号ふ頭

①小樽港勝納ふ頭

16-17番バース

13-14番バース

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③岸壁概要

クルーズ専用岸壁 なし 旅客ターミナル なし クルーズ船

着岸地点

①勝納ふ頭

②第

3

号ふ頭

写真-6-4-11 SOLASフェンス

写真-6-4-10 着岸地点2 写真-6-4-9 着岸地点

写真-6-4-12 勝納ふ頭寄港時の様子

(小樽市提供)

写真-6-4-13 着岸地点

(13-14番バース)

写真-6-4-14 着岸地点

(16-17番バース)

写真-6-4-15 ふ頭内車両通行地点 写真-6-4-16 16-17番バース寄港時

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