国内向けのツアー会社やその船のランドオペレーターに対して訪問し、顔つなぎのような形 で、今年もこういう船の予約があるのでよろしくといった挨拶をする。そこで、会社として 去年からどこからクレームやお客からの要望があったよと情報共有してもらえる。
そのほかにも直接海外へのポートセールス。これが時期的に2015
年(平成27
年)からスタ ートした。当時はおそらくどこもそういったことを手掛けていなかった。 2015
年から開始したのは、自治体として新しいものへの予算付けが難しいが、この時に国交 省関係の補助金のようなものがあった。それを利用して実施した。そこから船社ともやり取 りできる人ができ、何年に1回は市長が自ら訪問し、その繰り返しを行っている。
船社から見たときはどこも「日本」であり、室蘭ってどこあるのか、室蘭という地名がわか らないところから始まる。こちらが船社に直接行くことでようやくわかる。例えば、札幌と 言うとわかるが、他の地名は住んでないと難しい。海外から見た時には余計難しく、そうい う周知やPR
がまず大事。そこではじめてわかって、試しに寄港してみようということで初寄 港になることも多い。7)
誘致に向けた関連団体との協議や連携
ボランティア団体で「室蘭港を愛する会」というのがある。そこが見送り時の旗振りをして おり、自分たちで旗を作ってくれて、客船や練習船が来た時にもおもてなしをしてくれてい る。そこが中心に物販なども実施。
観光地で近いのが登別、洞爺、白老まで。これら自治体同士が協議会として動いている。羊 蹄山も含めるとツアーがすごく増える。去年も多かったのが、コスタセレーナで3000
人来た うち、バスが100
台を超え、ほとんどが港からいなくなった。
白老町とかは新たな取り組みとしてアイヌの人と写真撮ったり、室蘭に限らずちょっとした お土産を売ったり、習字で書くだけでお土産になったり、書道体験とかやってくれたり、高 校生がやってくれたりだとか、そういうので地方の方から声をかけてもらい、近隣地域の観 光部署から来てもらって、そこからまた民間に呼び掛けたりとか、関連する団体も波及して 行っている。
事前周知は色々な所にする。商工会、海上保安部、民間団体、店舗など。そうやって全体に 周知しておき1
か月前になってきたところである岸壁の配置を決めていく。
地元高校による通訳ボランティアも実施。授業に位置付けることで、生徒の負担も減らして いる。また、制服というだけで日本らしさが出て外国人からは人気。8)
入港料等の減免措置
行っていない。一度減免すると変えられなくなっているところも結構あると聞いている。9)
岸壁でのおもてなし状況
崎守ふ頭にはトイレが無いので、簡易トイレを常に2
つ置いている。わが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第6章 地域におけるクルーズ船の評価や誘致に対する意識の差異
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いずれのふ頭においても寄港時はテントなどで物産販売を行う。船会社からのリクエストも あった。
基本的には全ての船に対して同じサービスを提供。2018年は7
隻予定しており、他港を抜港 になって急遽来た場合はおもてなしはできないが、基本的にはすべてにおいて、物販では乾 物・珍味などお土産を販売する店舗や、ボランティア団体にお願いして有料着付け+写真撮影(100円)をしている。
10
年ほど前から物販は行っており、船によっては売れないので離れていった団体もあるが、6~7
店舗+ボランティア団体が常に出店。雨天時には店舗は出さない。
物販に関して船社から具体的な要望はない。最近よく言われるのは寄港地でしかできないも のがお客さんに喜ばれるよっていうような言い方はされる。
市民への港の公開方法として、マップ上はなにもないが、崎守埠頭で行う場合は一般駐車場 を設けてHP
にアップしたりする。そういう中で、SOLAS エリアギリギリまで来てもらって、写真などを撮れるようにしている。結構この場所も含めて、地域の方は把握できているかな という印象。
見送り時に集まる人数は、時間にもよる。例えば、室蘭の主流は天気次第だが学校のブラス バンドや団体のよさこいを行う。崎守ふ頭でも子供中心になると、親御さんだとかも来て、50
人踊っていたとして、100~200人は集まる。
見送りイベントをやらない場所もあるが、接岸していた船が離れていくとき、お客さんが全 部見てくれるような状況があると、それなりに絵になるので良いと思う。
崎守ふ頭からのバスは、ガントリークレーンの下をくぐっていく。お客さんからは写真撮影 や迫力を感じてもらって好評のようである。これも工業港を活かした取り組み。10)クルーズ船客が訪れる観光地や行動パターン
室蘭に寄港した場合、ツアーで行くことになっている洞爺湖。札幌まで行く場合も多い。
寄港したときのツアーとして、周遊バス、市内を回れるバスで、室蘭で焼き鳥(長ネギでな く玉ねぎで洋がらしをつけて食べる)という室蘭の名物を食べに行ける。ただし、17時に帰 るときにその店は空いていない。出港が遅い場合は、クルーの方たちに中央町の店を紹介し、居酒屋行ったりはしている。そういうニーズもこれから出てくるのではないか。
おもてなしに対する喜びとか、ニーズも船によって異なる。何らかの調査をしながら、シャ トルバスも通常のルートだけでなく、崎守に止まった時はこういうルートでバスを出します よとか、有料にしますよとかアレンジする必要もある。
室蘭は夜景や遊覧船も有名だが、時間的には難しい。22時以降の出港でないと難しい。
動物園系は外国人は行かない。水族館も行かない。ハイキングなどが多い。苫小牧方向の樽 前山の野鳥を観察しにいくツアーで組まれたりもしている。11)岸壁からの移動手段
バスの運行は民間丸投げのところもあると思うが、室蘭はルートは市で作り、そこを民間にわが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第6章 地域におけるクルーズ船の評価や誘致に対する意識の差異
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運行してもらう。基本的に一日券(1000円)を発行し市内
5
か所、6か所回って、どこ降り ても1000
円のままで帰ってこられるようにしている。売り上げは市がタッチするものではな い。実質民間がやっていることになる。
シャトルバスは結構昔から実施。基本ルートでいうことで崎守ふ頭から。街中に行くまで1 5分かかるので。
市街地にあるイオンで買い物できるようにバスも止まる。また、鉄のまち、工業都市という ことで、ボルタという室蘭名物のボルトでつくる人形土産を売っている場所、中央町の飲食 店、室蘭駅を巡る。ツアーに行く人は乗らないが、フリーのお客が使っている。
バスの運行頻度は、最初の方は10
分間隔。大体20
台前後用意してもらって、込み合う時間 に合わせて変更する。クルーも利用している。
何でお金とるのといわれることもある。みんな早く降りてぎりぎりまでまわりたいと思って いるので、1000円払ってチケット配ると時間かかり、なんでお金取るのといわれることもた まにある。
クルーは買い物だけ行きたい場合1000
円を4
人で4000
円払うより、タクシーを4
人で割り 勘する方が安上がりだったりするので、タクシー会社にも来てもらっている。崎守ふ頭は普 段行かない場所なので、事前に連絡しないと気づかない。タクシーは多いと50~70
台。12)寄港によって得られた効果
外国人向けに多言語表記が増えてきたが、きっかけの一つにはクルーズ船の寄港もあったと 思う。13)寄港によって生じた課題
Wi-Fi
を岸壁で飛ばしているが、容量が小さく、20~30人が使うとパンクしてしまう。
崎守ふ頭の近くには店が無く、コンビニまでも2km
くらいある。移動販売車などが手配でき たらいいと思う。14)今後の目標
初寄港は多いが、意外とリピーターがいないので、確保したい。そのため、基本的には寄港 実績のある船社へのPR
を重視している。
寄港回数の目標は無いが、2ケタ寄港をまずは目指したい。多ければ20~30
回を目標に。た だ、そうなると今の人員では対応しきれない。15)その他
各港での誘致活動は、頑張ってやっているのもありながら、全国的な会議行くと加熱してい る雰囲気は伝わる。加熱ってどうしても取り合いになる。船の取り合い。各市で喧嘩してっ て意味あるのかなと思うこともある。
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