北ふ頭:1号岸壁
130m/-7.5m、2
号岸壁130m/-7.5m 3
号岸壁90m/-5.5m、4
号岸壁90m/-5.5m 港までの
アクセス
入船ふ頭から苫小牧駅まで車で約
15
分 北ふ頭から苫小牧駅まで車で約10
分クルーズ船
初寄港年
日本船:1991年(平成
3
年)「ふじ丸」外国船:2010年(平成
22
年)「クリッパー・オデッセイ」④ヒアリング調査結果 1) クルーズ船の寄港状況
初寄港について、記録では日本船は1991
年ふじ丸(商船三井客船)、外国船は2010
年クリッ パー・オデッセイ(現シルバー・ディスカバラー)。
実績としては年間1~2
隻程度の寄港。
北ふ頭ではにっぽん丸やぱしふぃっくびいなすなど小さな船を受け入れ。入船ふ頭では飛鳥Ⅱなど大きな船を受け入れ。
課題として、港に全長300m超、あるいは 10
万トン超の大型クルーズ船を受け入れる施設が ない事が挙げられている。現状は飛鳥Ⅱクラス(240m、5 万トン)までしか入っていない。
現在は寄港の殆どが日本船社。外国船が北ふ頭に入港した際は、移動式の簡易SOLAS
を用意 し、船の乗船口付近をゲートで囲う。 2009
年(平成21
年)までは入船ふ頭でコンテナを受け入れており、警備とSOLAS
の関係か ら南ふ頭でも受け入れを行っていた。2) クルーズ船の寄港時期
秋口が北海道のベストシーズン。食べ物も実りの秋、寄港的にもまだ寒くない、本州からの 暑さに逃れてくるといったメリットがある。チャーターツアーなども9
月頭に行われること が多い。 2011
年、2012
年(平成23、 24
年)はにっぽん丸が冬の北海道ツアーとして1
月に寄港した。日本海側と比べると冬場は荒れにくいが、船の揺れの問題で継続できなかった。誘致活動で 船社に訪問する際も北海道の冬というのを切り口にして商品構成ができないか提案している が、にっぽん丸に関わらず冬に北海道来るのであれば飛行機でパッと行ってパッと帰るので はないかと言われてしまう。ゆっくり楽しむなら南の方の需要が多いので、冬場の北海道の ツアーは難しいといわれる。そこが北海道の難しさかもしれない。
ただ、苫小牧は元々雪が少ない。雪をかき分けながら進むという町ではないので、冬のクル ーズから離れてはいるが、誘致側としては冬という切り口も諦めてはいない。3) クルーズ船から見た苫小牧港の立地特性
道内各地へのアクセスが良い。新千歳空港から車で約30
分、札幌市街地から約1
時間、登別、わが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第6章 地域におけるクルーズ船の評価や誘致に対する意識の差異
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洞爺湖方面も
1
時間程度で行け、ツアーが組みやすい。
各交通機関からのアクセスも良いため、北海道新聞の関連会社で観光事業を行っている場所 が、2年に1
回チャータークルーズを行い、苫小牧港に寄港している。
市としても空港と港の「ダブルポートシティ」というキャッチフレーズを設けており、海外 の船社へのアピール材料としている。フライ&クルーズの発着港としても地理的優位性があ るので、活用してもらいたい。4) 通常時の岸壁利用態勢
苫小牧港は北日本の最大の港湾で、取り扱い貨物量は道内の半分以上を占める。日本国内の 貨物のやり取りとしては平成13
年から現在まで連続日本一。取り扱い貨物量が非常に多く、物流港としての側面が強い。
貨物船で込んでいるため、以前はクルーズ船の岸壁確保に手が回らない状況もあった。
北ふ頭は荷役に使う岸壁ではないので、クルーズ船が優先して使える。
入船ふ頭は貨物の定期船があるので、いつでも使用できるわけではなく、また一晩泊まるよ うなことも難しい。5) 貨物岸壁との共用に伴う景観面・安全面の配慮
大型の船についても船社からの要望があれば沖合錨泊の検討はできるが、貨物船の出入りが 激しく、年間1500
隻の貨物船やフェリーが通っていることからも錨泊時間を確保するのは苦 労することが予想される。ただ、今のところそういった要望は無い。6) 誘致活動状況、船社の要望、入港時の対応
近年のクルーズ船の国内寄港回数が年々増えていることから、苫小牧港もせっかく大きい港 を持っているのでクルーズ船を活用しながら町の賑わい創出をやりましょうということで2008
年(平成20
年)ごろからクルーズ船の誘致を開始した。
クルーズ船誘致の主体として、苫小牧クルーズ振興協議会を港管理組合、苫小牧市の港湾担 当課と2010
年(平成22
年)に設立。市の港湾担当課が事務局となり、商工会議所、観光協 会などと連携する組織の中心となっている。
クルーズ振興協議会が誘致活動を行うこともあるが、基本的には管理組合の職員がセールス を行っている。
誘致の取り組みとしては、邦船三社(飛鳥Ⅱの郵船クルーズ、ぱしふぃっくびいなすの日本 クルーズ客船、にっぽん丸の商船三井)の東京本社へ訪問し継続的に寄港要請をしている。
外国船は中小型を有する欧米船社をターゲットに2018
年から誘致活動を開始。東京にある日 本の代理店を訪問しセールス活動。
日本船社、外国船社共に基本的には同じような形でアプローチしている。ただ、外国船は世 界中の色んな港を回っているので、目の肥えた方がおり、ありきたりなものでは反応がにぶ い。そこは課題の一つで、いかに他の地域にはない、苫小牧だけのものをPR
するかが重要。わが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第6章 地域におけるクルーズ船の評価や誘致に対する意識の差異
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船社が求めるものもそこで、苫小牧ならではおもてなしやアクティビティはないか聞かれる。
外国船社については、日本(東京)の代理店に行くより、外国の本社に行く方が効果がある。代理店に話しても実際伝えてもらえるかはわからない。ただ、海外の本社に行くとしても、
アポイント、現地の対応、通訳を含め、簡単に行くことができない。そういうノウハウを持 っている函館、室蘭、小樽は直接海外の本社へ行っている。そういったパイプやノウハウを 持っているところは効果も高く、クルーズ船も入って来るので参考にしたい。
キーパーソンを市内で案内した際、キーパーソンが何を重視するのかというのを事前に知っ ておく必要があると感じた。全然ターゲットと違うところを案内しても全く印象に残らない。キーパーソンが
OK
しないと寄港に結びつかないので、船自体がどういったアクティビティを ターゲットにしているか、そういったもの情報を得ておかないと効果的な現地視察にならな い。他港の担当者によっては、誰ならどこを見るかという情報を結構持っている。そういっ た港と連携しながら得られる情報は得たうえで対応しないと効果的なPR
はできない。7) 誘致に向けた関連団体との協議や連携
北海道全体でも、政府が行っているビジットジャパン地方連携事業という国と地方が連携し て取り組む訪日プロモーション事業(VJ事業)を活用しながら北海道全体の魅力をまずアピ ールし、その中でも苫小牧地域の情報を発信している。
北海道全体でPR
するのは、特に欧米の人たちにとって日本だと東京や京都がメインのイメー ジがあり、北海道の知名度がそれほど高くないのが現状としてあるため。日本の中でも知名 度の低い北海道の中のさらに一つの苫小牧港が単独で誘致を行ったところで非常に効果は少 ない。そこで、まずは苫小牧に限らず道内の港湾が複数集まり北海道全体の魅力をアピール し、北海道に来てもらうというのが最初にやるべきこととして国や北海道知事が考えている。
道内でも函館港、室蘭港、小樽港は既に外国船の寄港実績が多く、知名度も高まっているの で、こういう港は単独で海外にPR
しているが、苫小牧港はその段階ではない。
イギリスのノーブルカレドニア社が保有するカレドニアンスカイは探検船でサイズが小さく、北海道の細かい場所を巡っているという特徴がある。そのため、網走市と海事プレス社が主 体となり、ノーブルカレドニアのキーパーソンを北海道に呼び、網走港、釧路港、苫小牧港 などの視察をする招聘事業を展開している。