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172 12)寄港によって得られた効果

ドキュメント内 目次 (ページ 178-189)

船によっても異なるが、ターンアラウンドなら港に来るまでに観光、ホテル利用、食事をし て、乗船する。あるいは下船後に観光、食事等をしてもらえる。単に寄港地として、という ことだと全て船内に揃っているので、財布の紐も固くなる。発着港になることの経済的効果 は大きい。

13)寄港によって生じた課題

日本全国そうだと思うが、お金を持ちが来て商店街で・・・という期待値からすると、その ような効果は無い。舞鶴だと本年

23

回寄港中

11

回がコスタで、カジュアル船で日本人客だ とそれほど消費行動は低い。一方、中国人客は西舞鶴駅近くの日常品が買えるようなショッ ピングセンターに大挙して押し寄せ、薬とかお菓子とか、魔法瓶や電化製品を買っていった。

中国人客はわかりやすく消費に影響している。ショッピングセンターに聞くと、前年の同時 期と比べて倍近くの売り上げがあったらしい。

14)今後の目標

みなと振興・クルーズ客船誘致係以外にも、観光商業課で寄港地観光の提案などを行ってい る。また「海の京都

DMO」という組織(DMO=Destination Management Organization)が京都

府北部

5

2

町の観光協会が合併し、

JTB

から派遣人員を呼び、誘致プレゼンなどでは

JTB

の 専門家目線でツアーの提案などをしてもらっている。その他、セキュリティに関しては府の 港湾局が絡むので、割と多くの人数が携わる。来年も

30

回くらいの寄港があるが、これで良 いと思う。逆に携わる部署と人が多すぎると思っている。もっと明確に纏めた方が良い。現 在、舞鶴港は来るものは拒まず、どんな船でも来てくれ、というスタンスでやっているが、

最終的にこれは何回が適正で、どんな船が一番魅力的なのか、まだ皆で統一している目標が あって無いようなものなので、議論をしているところ。

寄港回数の目標としては、発着港としての利用を

1

回でも増やしたい。海の京都駅も寄港地 としてではなく、発着地をイメージして計画している。舞鶴からクルーズ旅行に出かけられ る玄関口として認識できるように

1

隻でも多く来てほしい。どこまでというのは回答し難い が、京都市まで行けるというところで、ロストラルやシルバーディスカバラーみたいなラグ ジュアリー船を確保したい。

15)その他

外国人には舞鶴“Maizuru”の認知度が低いため“Port of Kyoto”と表記している。船社に は舞鶴は「海の京都駅」として

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している。京都府の観光政策の一つで、「もう一つの京都」

というコンセプトがある。皆が知っている「古都・京都」以外にも、「海の京都」という北部 地域と、亀岡市~福知山市、綾部市までの「森の京都」や、「お茶の京都」を掲げ、京都市だ けじゃないということをブランド化して

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している。舞鶴市は海の京都エリア。

外国船社からすると、日本は港が多すぎると考えている。日本の考えは「地方創生」を掲

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げ、国としては「どの港もがんばれ」というスタンス。どの港も同じように財政が厳しい中 整備を進めているが、果たしてこれが政策として正しいのか疑問。舞鶴港はクルーズ政策を 止めることは無いと思うが、どの港も推進することが合っているのか、担当者同士の話では どこの港も同じ疑問を抱えている。

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(2)鳥羽港

①調査概要

②クルーズ船の停泊場所

港湾名 鳥羽港(地方港湾)

調査対象者 一般社団法人鳥羽市観光協会 山崎正文氏

調査日時

2018

9

25

16:00-17:30

調査場所 鳥羽商工会議所

錨泊地

写真-7-2-11 クルーズ船錨泊時の様子

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③岸壁概要

クルーズ専用岸壁 なし(沖合錨泊) 旅客ターミナル あり(観光遊覧船用)

クルーズ船 着岸地点

沖合停泊のため岸壁なし

通船の発着場は観光遊覧船乗り場の「鳥羽マリンターミナル」

岸壁長さ/水深

N/A

港までの

アクセス 鳥羽駅、市街地まで徒歩約

5

分 クルーズ船

初寄港年

日本船:2002年「にっぽん丸」(記録上)

外国船:2004年(船名不明)

④ヒアリング調査結果

1)

クルーズ船の寄港状況

初寄港は、2002年

5

21

日のにっぽん丸で、記録上はこれが最初。すべてのクルーズ船が 沖合に停泊して、通船で上陸する(図-7-2-2)。

通船は、ツアーによってミキモト真珠島の桟橋発着というものもあり、船から直接ミキモト 真珠島まで行ける。特に、鳥羽マリンターミナルに着けなければいけないという決まりはな く、船社の要望でその都度対応できる。通船の往来は、1回の寄港で

10~15

便で昼の時間帯 は間引いて、朝夕の時間帯は頻繁に運航する。船から鳥羽マリンターミナルまで、通船の運 航時間は片道約

15

分で、コスタ・ビクトリア(75,166トン)のような大型船でも、乗客は

1

~2時間程度で下船完了した。乗客も通船を敬遠することなく、慣れているといった印象。

通船が着岸する「鳥羽マリンターミナル」は、乗場

3~6

番が普段から空いていて、そこに通 写真-7-2-13 鳥羽マリンターミナル

内部 写真-7-2-12 鳥羽マリンターミナルの

車回し

写真-7-2-15 通船の着岸場所② 写真-7-2-14 通船の着岸場所①

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船をつける。他の桟橋には、定期船や遊覧船が発着しているが、昔から受け入れをしている ため、調整が必要といったことはない。

鳥羽マリンターミナルは

2011

年に完成し、それ以前にクルーズ船の通船は佐田浜港の定期船 桟橋に着岸していた。鳥羽マリンターミナルの整備については、市の観光側としてはクルー ズ船が直接着岸できるような岸壁の建設を要望していたが、予算の関係上難しくなった。

2)

クルーズ船の寄港時期

通年での寄港が可能。

3)

クルーズ船から見た鳥羽港の立地特性

鳥羽港は外洋ではないが、風の向きによっては船が回転してしまうことがあり、通船だと揺 れるといったことはある。晴天時でも、風向きや気圧で海が荒れる日はある。今までも、寄 港中止といったことはある。その場合には前日には連絡が入っており、鳥羽まで来たが抜港 するということはなかった(2013年は

3

回荒天により寄港中止となっている)。

関東と関西の中間地点にあり、横浜、神戸発着のクルーズ船の寄港地として、良い場所にあ る。背後の観光地として、伊勢神宮があり、特に日本人向けのツアーとして良い場所で、外 国人も多く訪れる。

4)

岸壁利用の調整

沖合錨泊のため、岸壁利用なし。

5)

景観面・安全面の配慮

特になし。

6)

誘致活動状況、船社の要望、入港時の対応

観光協会としては誘致活動等を行っていない。今年以降、プリンセスクルーズの船が多く寄 港する予定となっているが、たまたま鳥羽を選んでいただいただけで、船社に

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を実施した

0 2 4 6 8 10 12 14

日本船 外国船 図-7-2-2 鳥羽港における過去のクルーズ船寄港回数

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結果ということではない。プリンセスクルーズ側から寄港する日に関する問い合わせが来る という状況。

日本の船社

3

社については、年に

1

回挨拶回りをしているが、強烈なセールスはかけていな い。その際に、船社側から新しい提案を求められ、「にっぽん丸」からは鳥羽港にはもう来た ので、次は津港に行くと言われた。船社は

1, 2

年前から商品販売をするため、鳥羽への寄港 が決まってから提案しても遅いため、そのあたりが課題。

誘致活動は今後も行う予定はない。クルーズ担当している観光協会の職員は

1

名だけなので、

今の受け入れだけで手いっぱいであるため。

「鳥羽港まつり」という鳥羽で一番大きな花火大会があり、船社側は花火が商品になりやす いということもあり、寄港の依頼はあったが、花火の打ち上げ場所が海上で、打ち上げ中は 規制もかかり、安全と錨泊できる場所がない理由から、鳥羽側から断った。

7)

誘致に向けた関連団体との協議や連携

「三重県クルーズ振興連絡協議会」が三重県観光魅力創造課によって、2018年

4

月に設立さ れた。鳥羽市も観光協会が加入しており、年に

1、2

回総会を開催。

 2018

年より、「ダイヤモンド・プリンセス」が寄港することになり、それを機に、受け入れ協 議会のようなものを市で作ろうという話になっている。年内に立ち上げて、2019年からスタ ートしようと予定している。協議会の会員として、市をトップにして、伊勢湾フェリー(現 在、クルーズ船の運航手続きをしている)、市の観光課、商工会議所、海上保安署、海事事務 所に入ってもらう予定。現段階では、受入に関する情報共有に留まるが、今後は誘致活動と いったことも行っていけるのではないかと感じている。

8)

入港料等の減免措置

クルーズ船が停泊する場所は、船体の大きさやフェリー航路等の関係上、港湾区域外にアン カーを落とすため、クルーズ船自体には入港料等は発生しない。通船は鳥羽マリンターミナ ルに発着するが、係船料というかたちで、通船には

1

隻あたり日本船籍

102

円、外国船籍

90

円を徴収。飛鳥Ⅱのように

3

隻使用する場合は

306

円となるが、これはすべて県の収入。給 水や物資の積み込みは行っていない。

9)

岸壁でのおもてなし状況

クルーズ船は沖に停泊しているため、見送りの際には見送り用に遊覧船を観光協会がチャー ターし、クルーズ船と並走して船のデッキから黄色いハンカチを振り合って見送る。クルー ズ船がアンカーを巻き上げるタイミングで出港し、船は菅島あたりまで(20分程)並走させ る。金額は船のチャーター代が

5

万円、黄色いハンカチが一枚

100

円で、500人乗っている 船であれば

5

万円。見送りの予算は、市と協会が半分ずつ出し合って、補助金という形で観 光協会の予算から捻出している。

最初のクルーズ寄港時に、ハンカチの見送りを観光協会が始めたため、そこから鳥羽港のク

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