このことから、漁港への寄港もある程度規模の大きな港に寄港すると思われがちではあるが、
実際には第
1
種漁港や第4
種漁港といった小規模の漁港が中心であり、クルーズ振興が地域活性 化に有用な手段となり得る潜在能力を秘めていることが伺える。0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600
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国際戦略港湾 国際拠点港湾 重要港湾 地方港湾 マリーナ
0 10 20 30 40 50
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第1種漁港 第2種漁港 第3種漁港 特定第3種漁港 第4種漁港 図-3-2-2 漁港種類ごとの寄港回数
図-3-2-1 港湾種類ごとの寄港回数
わが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第3章 わが国におけるクルーズ船寄港地の分析
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3-3.寄港地で整備されるクルーズ船関連施設と上陸方法
(1)関連する施設
クルーズ船の寄港には、様々な施設の準備を行う必要がある。外国船・日本船双方が寄港する とした場合、主に以下の施設を岸壁に設けることとなる。
①SOLASフェンス
2001
年9
月の米国同時多発テロを契機に、2004
年7
月から「国際航海船舶及び国際港湾施設 の保安の確保等に関する法律」(国際船舶・港湾保安法)が施行され、外国船が日本の港に入国 する際の安全管理について定められた。これにより、外国船社のクルーズ船が寄港する港では、人が自由に行き来できないよう、岸壁を囲うようにフェンスなどの設置が行われた。これは
SOLAS
フェンスと呼ばれている(図-3-3-1、写真-3-3-1)。②CIQ施設
外国船の場合、飛行機などと同様に
CIQ
(税関:Customs、出入国管理:Immigration、検疫所:Quarantine)の手続きが必要となる。寄港地によって CIQ
の手続きをどこで行うか異なるが、船内で実施する場合と岸壁で実施する場合に分かれる。さらに、岸壁で実施する場合、ターミ ナルのような恒久的な施設を整備する場合(写真-3-3-2)と、テントのような臨時施設によっ て対応する場合(写真-3-3-3)に分かれる。また、
CIQ
については、実施できる場所が限られて おり、国内での外国船の寄港回数が増えるほど係員の不足などが問題となってしまう。図-3-3-1 国際港湾施設での保安整備内容41) 写真-3-3.1 SOLASフェンスの例(油津港)
写真-3-3-2 CIQ用ターミナル(別府港) 写真-3-3-3 テントによるCIQ(油津港)
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③物販所
クルーズ船客の買い物場所として、岸壁に仮設店舗で出店し、地域の名産などを販売する事 例は多く、地域によっては重要な収入となっている(写真-3-3-4、写真-3-3-5)。また、九州な ど中国系のクルーズが多い場所では免税店なども出展される。
④駐車場、バス乗り場、タクシー乗り場
クルーズ船客の多くは着岸後、ツアーバスによって移動を行う。大型のクルーズ船の場合、
100 台以上のバスを使用する場合もあり、それだけ広い駐車スペースが必要となる(写真-3-3-5)。また、一部の船客はタクシーなども利用するため、車回しのような場所も必要である(写
真-3-3-6)。⑤ターミナル
ターミナルは必ずしも必要ではないが、多くのクルーズ船寄港がある場所では、各種手続きが 室内でできるようにターミナルを整備する場合もある(写真-3-3-7、写真-3-3-8)。また、ターミ ナルを設けることで、休憩スペースやトイレ、観光案内所、両替機など様々な機能を港に付け加 えることができる。
写真-3-3-4 岸壁での物販(油津港) 写真-3-3-5 地域の名産販売(油津港)
写真-3-3-5 岸壁に並ぶ大型バス(油津港) 写真-3-3-6 クルーズ用に整備された駐車場(別府港)
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(2)上陸方法
クルーズ船からの上陸は、岸壁に着岸できればフェリーなどと同じようにタラップで乗下船を 行う。しかし、岸壁に着岸できない場合は、クルーズ船を沖合に停泊させ、通船によって上陸し ている(写真-3-3-9、写真-3-3-10、写真-3-3-11、写真-3-3-12)。わが国では、鳥羽港や江差港、
羅臼漁港など、規模の小さい港湾や漁港で通船による上陸が実施されていた。
写真-3-3-7 クルーズターミナル(佐世保港) 写真-3-3-8 ターミナル内部(長崎港)
写真-3-3-9 沖合停泊の様子(江差港) 写真-3-3-10 通船による乗下船(江差港)
写真-3-3-11 通船の入港(江差港) 写真-3-3-12 通船による上陸(江差港)