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186 13)寄港によって生じた課題

ドキュメント内 目次 (ページ 192-200)

新宮港の場合は、港の立地的に、近くに大型の商業施設がないこと。他にも、クルーズ船の 航路として、寄港地の順番によってもクルーズ船客の消費意欲が違い、日によって消費額が 多い時と少ない時で差がある。市としては、今後、消費額をあげていくとこが課題である。

企業立地推進課として、港の管理、企業の誘致といったクルーズ以外の業務もある上に職員 は

2

名。クルーズ船増加に追い付かないため、市内への誘客について商工観光課に手伝って もらい、観光案内等を岸壁で行っている。今後は、船の増加と、受け入れの質を落とさない ための取り組みで、どのようにしていくかが課題である。

14)今後の目標、計画

専用岸壁やターミナルの整備は現在の寄港数や産業港との併用の関係で難しいが、外国船が 増加しているため、CIQの対応として国の補助によって、県とテントを購入予定。

発着港としてではなく、横浜からの地理的優位性から、寄港地として利用してもらった方が よい。

15)その他

寄港回数

100

回という目標を掲げたが、特に数字に根拠はない。元々は、和歌山県内の合計 寄港数のうち

7~8

割程度の

20

回程を目指すというのが計画であった。ただし、現在は岸壁 の改修工事を行い、11万トン級のダイヤモンド・プリンセスを寄港できるように改修してい る。そこで、入港できる船の種類が増えたということと、外国船が太平洋側のクルーズも実 施し始めているということで、市と県が協力して誘致を進めるといった過程で、市長の発言 の中で、100回という数字が出てきた。

新宮港は現在、年間

10

から

20

隻のクルーズ船を受け入れており、経費削減のため、テント の設営等を自分たちでやっていて大変。今後は、受け入れ業務を外部に委託することや、経 済効果を上げていくための取り組み、誘致活動、港湾や背後の観光地の整備といったところ に力を入れるために専門の部署をつくるといったこともあるかと思う。

ある程度の寄港回数が新宮港にはあり、これから、どうすれば消費拡大につながるか、マン ネリ化を防ぐためのリピーター対策といった課題に対して取り組んでいきたい。

わが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第7章 全国における誘致活動の実態と寄港に向けた取り組み

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(4)宇野港

①調査概要

②クルーズ船の停泊場所

港湾名 宇野港(重要港湾)

調査対象者 玉野市産業振興部商工観光課観光・港湾振興係 谷口祐也氏 調査日時

2018

11

2

15:00-17:00

調査場所 宇野港港湾事務所庁舎

宇野港第

1

突堤大型客船バース

(クルーズポートウノ)

わが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第7章 全国における誘致活動の実態と寄港に向けた取り組み

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③岸壁概要

クルーズ専用岸壁 あり 旅客ターミナル なし クルーズ船

着岸地点

1

突堤大型客船バース(クルーズポートウノ)

岸壁長さ/水深

280m/-10.0m(5

万トンクラスまで入港可能)

港までの

アクセス

JR

宇野駅まで徒歩

5

分 クルーズ船

初寄港年

日本船:2010年(記録上、船名不明)

外国船:2010年(記録上、船名不明)

写真-7-2-24 岸壁入口のフェンス (SOLASフェンス)

写真-7-2-23 通常時の岸壁風景 写真-7-2-22 着岸地点

写真-7-2-25 岸壁背後の広場

写真-7-2-26 クルーズ船寄港時の様子 (玉野市提供)

わが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第7章 全国における誘致活動の実態と寄港に向けた取り組み

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④ヒアリング調査結果

1)

クルーズ船の寄港状況

 2006

年(平成

18

年)にクルーズ専用岸壁ができたため、その時からクルーズ船の寄港はあっ たものと思われるが、クルーズ船の寄港を記録し始めたのが

2010

年(平成

22

年)からなの で、日本船・外国船も含めて記録上もっとも古いものはこの年。

宇野港は以前、本州と四国を結ぶ「宇高連絡船」の本州側の港として栄えてきたという経緯 がある。しかし、1988年に瀬戸大橋が開通したことから、鉄道連絡船や高速艇などが次第に 減便され、1991年に全廃された。現在では、四国フェリーの

1

社のみが本州と四国を結ぶ航 路を運航しているに留まり、宇野港周辺の環境は変わっていった。そこで、1995年(平成

7

年)より宇野港の再開発事業がスタートし、

2002

年(平成

14

年)に新たなフェリーターミナ ル、2006年(平成

18

年)に大型客船バース(クルーズ・ポート・ウノ)が完成した。宇野港 の大型客船バースは岡山県内で唯一のクルーズ専用岸壁となっている。

岸壁のサイズは

5

万トンまで。それ以上の船に関して、沖合錨泊は不可。理由として、宇野 港周辺は離島が多く、大きい船体であると島の間を通ることが難しくなってくること、さら に直島と本土を結ぶ電線があり、その高さを超える船は航行不可能であるため。

5

万トンクラ スの飛鳥Ⅱに関しても航行が難しく、もう宇野港への寄港はやめようかといった声もあった ようである。なので、5 万トンクラスが入港できる岸壁があり、実際に入港した実績もある が、ちょうどいいサイズは

3

万トンクラスの船までかと玉野市は感じている。

現在、頻繁に寄港しているクルーズ船では、ぱしふぃっくびいなすが最も大きく、次いでに っぽん丸。他には、外国船社の

1

万トンクラス前後の小型船が入港しているという状況。

2)

クルーズ船の寄港時期

宇野港には、クルーズ船が

4、5、6

月に集中的に来て、夏場はしばらく来ず、

9、10

月に

3~

4

回寄港があり、その年は終了というのが例年の傾向。瀬戸内全体でこの流れがあるため、冬 場は別の場所に船がいると思われる。

3)

クルーズ船から見た宇野港の立地特性

関西方面から四国・九州に行く際に補給等の立ち寄り地として距離的に適した場所にあるた 図-7-2-4 宇野港における過去のクルーズ船寄港回数

5 2 5 5 5

3 2 3 4

4

1

3

7

2 11

14 16 15

20

14

0 5 10 15 20 25

2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019(予定) 2020(予定)

うち日本船社 うち外国船社

わが国におけるクルーズ船の寄港に適する港の選定と誘致方策に関する研究 第7章 全国における誘致活動の実態と寄港に向けた取り組み

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め寄港につながっている。ぱしふぃっくびいなすをはじめとして、同じ船が宇野港に何度も リピーターとして寄港しているのは、ポートセールスの成果と、このような条件が揃うため。

ぱしふぃっくびいなすでは、宇野港発着で、松山に行くショートクルーズ商品が販売されて いる。しかし、CIQの対応ができないため、外国船の発着港としては利用できない。

4)

岸壁利用の調整

クルーズ船以外での利用は無い。

5)

貨物岸壁との共用に伴う景観面・安全面の配慮

特になし。

6)

誘致活動状況、船社の要望、入港時の対応

岡山県と玉野市とで共同で事務局を務めている宇野港航路誘致推進協議会というものがあり、

客船入港時のおもてなしや、ポートセールスをおこなっている。この協議会が設立されたの は

2004

年(平成

16

年)。設立の経緯としては、宇野港に大型客船バースを整備するというこ とで、ポートセールスなどを行う団体を作らなければならないということが理由。その中で、

次の年(2005年)から、ポートセールスを行ったという記録が残っている。

 2005

年(平成

17

年)には、山陽新聞旅行社(旅行代理店)に行きポートセールスを実施し た。現在も旅行代理店や日本船社、外国船社の日本国内にある販売代理店にセールスを実施 している。

船社や旅行代理店とのつながりを持つきっかけとして、協議会でセミナーや会合に参加した 際に、旅行代理店も参加しており、その時のつながりでポートセールスを行った。他にも、

ルート営業ではないが、毎年寄港していただいている船社や地元の旅行会社や

JTB

などに定 期的に行くといった取り組みをしている。

セールス内容としては、新しいアクティビティの紹介を行っている。また、寄港した時のお もてなしとして、寄港歓迎のイベントをすることやノベルティの配布、歓送迎の演奏により、

継続的に来てもらって、お客様も気持ちよく来て、帰ってもらえるような取り組みを行って いるので、これについても紹介している。

スター・レジェンドが

2018

年に初寄港となり、今後も継続的に寄港する予定となっているが、

それに関して、協議会のポートセールスの成果かは分からない。一昨年にこの船の船社ウィ ンドスター社がセミナーに参加していて、協議会としてポートセールスをした経緯があった が、どちらかというとポートセールスの成果というよりも、船社側の意向が強かったという ように考えている。

ポートセールス時には、宇野港に入港できる船のサイズは大体決まっているので、その大き さの船を保有している船社に決め打ちしてセールスする。クルーズ船の航路・ルートは毎年 決まったところを行くので、新しい船社へのセールスというのは、セミナー等の機会に働き かける(表-7-2-2)。

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