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57人権の尊重と保護

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などがある(CRC 第 13 条、17 条、22 条 2 項)。後見人の任命、ケア・住 居の手配、法的代理人の選任においても、子どもの意見が考慮に入れられるべ きである。これらの情報は、それぞれの子どもの成熟度および理解力の程度に ふさわしい方法で提供されなければならない。信頼できる意思疎通ができて初 めて子どもの参加が可能になるので、必要な場合、手続のあらゆる段階で通訳 を手配するべきである

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差別の禁止

IOMは、支援提供団体が差別の禁止の方針を文書化するよう推奨している。ス タッフにより、ジェンダー、性的指向、年齢、障害、皮膚の色、社会階層、人 種、宗教、言語、政治的信条その他のいかなる地位による差別もなく、人身取 引被害者に対してできるかぎり最善の支援が提供されることを確保するためで ある。支援提供団体としては、提携組織および被害者の委託先組織も、人身取 引被害者に関してこれと同じ義務を遵守するよう、配慮することが求められ る。

秘密保持とプライバシーへの権利

被害者にかかわるあらゆる情報およびやりとりの内容は、秘密保持とプライバ シーに対する被害者の権利を正当に考慮して取り扱われなければならない。ス タッフは、被害者と初めて会ったときから支援プロセスの終了に至るまで、個 人および特定の事例にかかわるすべての個人情報の秘密は守られることを被害 者に保証することが求められる。ここでいう秘密情報には、被害者から提供さ れた情報、健康面その他の支援の提供に携わる人々からの情報、被害者の法的 地位にかかわる情報などがあるが、これに限られるわけではない。支援提供組 織は、被害者にかかわるあらゆるデータをスタッフが責任のあるやり方で扱う ようにするべきである。被害者にかかわる情報の収集・共有は、 「知る必要性」

の原則の範囲内で、かつ十分な情報に基づく被害者の同意を得てからでなけれ

ば、行なってはならない。

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IOMは、支援提供団体が、当該被害者が事前に承知し、かつ十分な情報に基づ く同意を表明した場合でなければいかなる情報も他には流さない(ただし被害 者その他の者の安全が問題になっている場合は除く)旨の方針を文書で明らか にしておくよう、推奨する。個人データの保存手続についてのさらなる詳細お よび推奨事項は、第 1 章 1.2 および第 5 章 5.17 を参照。

子どもの人身取引被害者については、児童の権利委員会が一般的見解6号のパ ラグラフ 29 − 30 で次のように述べている。すなわち、締約国は、プライバ シーに対する権利(16 条)を含む子どもの権利を保護する義務に則り、保護 者のいない子どもまたは養育者から分離された子どもについて知るところと なった情報の秘密を保持しなければならない。この義務は、保健および社会福 祉を含むあらゆる状況下で適用される。また、秘密保持の配慮には他の者の権 利の尊重もかかわってくる。たとえば、保護者のいない子どもおよび養育者か ら分離された子どもとの関連で収集された情報を入手、共有および保持するに あたっては、いまなお子どもの出身国内にいる者、特に子どもの家族構成員の 福祉を脅かすことがないよう特段の配慮がなされなければならない。さらに、

子どもの所在に関する情報を親に対して開示しないことが認められるのは、子 どもの安全のためにまたはそれ以外の形で子どもの「最善の利益」を確保する ために必要とされる場合に限られる。

自己決定と参加

支援提供団体のスタッフは、十分な情報に基づいて自分なりの選択・決定を行

なう上での被害者の権利とニーズを認め、被害者が自己にかかわる意思決定過

程にできるかぎり参加するよう奨励するべきである。また、被害者の自尊感情

と自律意識の回復に向けて被害者と協働するよう努めるとともに、被害者が自

分自身について責任を持ち、自分の生活と将来に関する主導権を回復できるよ

う、被害者の自信の強化に努めることも求められる。子ども特有の権利とニー

ズについては、前掲「十分な情報に基づく同意」の項を参照。

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個々人のための処遇・ケア

人身取引被害者の経験と事情に少なからず共通性があることは認めつつ、ス タッフは、被害者の個別性(個人的・文化的違い、ジェンダーや年齢による違 い、人身取引の前後および最中に経験したことの違いを含む)を認知し、可能 なかぎりテーラーメードのケアと支援を提供することが求められる。スタッフ は、支援プロセス全体を通じ、被害者個人のニーズと状況にふさわしいもっと も適切な保護、援助および支援措置をとるよう努めるべきである。

継続性のある包括的ケア

支援の提供は、人身取引被害者の回復を助けるための包括的なアプローチの一 環として位置づけることが求められる。被害者の身体的・心理的・社会的状況 に応じた、継続的かつ包括的なケアが提供されるべきである。人身取引被害者 に適切な質の支援が提供されるよう、また被害者のニーズができるだけ多く満 たされるようにするため、支援提供団体は、経験のある他の援助提供団体との 連携を検討するとともに、被害者に対する適切かつ総合的な支援の提供にかか わる協力の取決めおよび相互委託手続の確立を検討することが求められる。

資源の公平な配分

支援提供団体は、あらゆる支援・物資・資源を公平に、かつ被害者のニーズに 応じた形で分配・提供するように努めるべきである。支援提供団体のスタッフ は、被害者が利用できる可能性のある他のサービスも念頭に置き、利用可能な あらゆる資源およびサービス(非政府組織、国際機関、政府機関が提供する サービスを含む)を被害者が利用することを支援するよう求められる。

子どもの最善の利益

子どもに対するあらゆる支援および保護は、子どもの最善の利益が常に最優先 で考慮されるという原則に基づいて提供されるべきである。未成年者に対する 援助の提供にかかわる諸問題は、この章の全体を通じて取り上げられている。

子どものケアおよび面接にかかわるさらなる指針は、第 5 章 5.6 を参照。

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