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社会復帰支援のタイプ

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第1章 で説明したとおりの手続で、被害者認定・支援プロセスのできるだけ早 い段階で実施するべきである。

前掲 3. 1.1 で多国間での委託手続きについて述べたのと同じ基本的考慮事項 が、一国内での委託についても当てはまる。

3.2 社会復帰

3.2.3 社会復帰支援のタイプ

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団体は、提供される支援の効果と質を確保するため、被害者支援を委託した先 の団体の活動をモニターすることが求められる。

3.2.2.4 被害者に対する政府の支援

人身取引被害者に対する社会復帰支援は、ときには直接、政府機構を通じて 提供されることがある。あらゆる支援の場合と同様、政府と覚え書を交わし、

それぞれの権能・責任や提供するサービスについての合意事項をはっきりさせ ておくことが有益である。政府が人身取引被害者に提供する社会復帰支援は、

社会相談・職業相談、職業訓練、健康関連の支援、保護、種々の形態の教育へ

の復帰という形をとることが多い。

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3.2.3.1 医療/保健

人身取引被害者は、人身取引の過程で受けた不当な取扱いや搾取のために、健 康上の特別な問題を抱えている場合がある。HIV / AIDS、性感染症、PTSD などである。帰還する人身取引被害者は、種々の重大な健康上のリスクに更に さらされたり、その悪影響を受けることがある。社会復帰プロセスを成功させ るために、被害者を心身ともに良好な状態に回復させることを優先することが 求められる。

国内にリハビリテーション用施設があれば、総合的な医療検査をそこで行なう ことが可能である。フォローアップとして長期治療が必要な場合、支援提供団 体は、そのような治療が、被害者の居住地域にある適切な施設で、地元の団体・

施設の助力を得ながら提供されるようにすべきである。

全ての支援の場合と同様、これも、被害者が十分な情報を得た上で行なった決 断に基づいてのみ進められるべきである。支援提供団体は、いかなる検査や治 療を行なう前にも必ず、十分な情報に基づく被害者の自発的同意を書面で得て おかなければならない。治療にあたっては、被害者の身体的・心理的ニーズへ の対応が目的とされるべきである。可能であれば、何らかの病気に感染してい る場合にはその感染症について、また考えられる感染原因、治療法、該当する 場合にはリプロダクティブ・ヘルス面および精神衛生上等の問題について、被 害者を教育することも目的とされなければならない。

また、被害者に対しては、全ての検査紙と検査結果のコピーが常に提供される べきである。被害者を担当する医療スタッフは、被害者のための治療計画案ま たはフォローアップ予定表案を作成することが求められる。被害者が同意する 場合には、被害者の居住地域で活動しており、計画の実施を支援できる NGO にそれらの資料を提供することも考えられる。

医療支援の提供にかかわる具体的指針は、このハンドブックの第5章で詳しく

提示している。

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3.2.3.2 カウンセリング

以下に提示するのは、人身取引被害者を対象とするカウンセリングの実施につ いての基礎的情報である。人身取引被害者に対する精神的健康面での支援の提 供についてより詳しくは、第5章5.12.2も参照されたい。カウンセリングは、

適切な訓練を受けた者以外は行なうべきではない。人身取引の被害を受けた子 どもに対しては、子どもに対応する特別な訓練を受けたカウンセラーが対応す るべきである。

準備作業

カウンセラーは、人身取引被害者とのカウンセリング・セッションに備えて十 分な準備を行なうべきである。これには、各カウンセリング・セッション前に 被害者のケースファイルを復習することも含まれる。必要であれば、支援提供 に従事している他の人々や、被害者がシェルターに滞在している場合にはシェ ルター・スタッフとの協議の機会を設け、その被害者の状況の進展や特別な支 援ニーズ(通訳や特別なケア)について予め情報収集してもよいだろう。

カウンセラーは、人身取引被害者が気になっていることを自由に話せるよう、

常に十分な時間をセッションのために割くことが求められる。同時に、状況の 進展を評価し、現実的解決策と次にとるべき措置を検討するためにも十分な時 間が必要である。最初の 1 〜 2 回のセッションについては、少なくとも 1 時 間はみておくことが求められる。

短期目標の設定

被害者の主たる関心事、ニーズ、対処方法について話し合ったら、カウンセ ラーは被害者とともに、回復と社会復帰のプロセスのための短期目標を設定す ることが求められる。適切な短期目標とは、被害者の安定と回復を増し、利用 可能な期間(たとえば被害者のシェルター滞在中)に達成することができる、

具体的な到達目標である。カウンセラーと被害者は、具体的目標とともに、そ

れを達成する期間も設定することが求められる。

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資源の調達

関心を払うべき主たる問題が明らかになり、建設的な対処方法と短期目標が確 定した段階で、カウンセラーは、被害者がその短期目標を達成し回復できるよ う支援するための適切な支援内容の案を作成すべきである。このような支援に は、医療ケア、法的サービス、家庭内調停、職業訓練、就職支援、リハビリや 社会復帰のためのサービスが含まれるが、これに限られるものではない。カウ ンセラーは、支援の選択肢について被害者と話し合い、推奨される支援を利用 することに関心があるかどうか確認することが求められる。

準備と計画

必要とされる特定の支援および次にとるべき措置が確定したら、それら支援 と、設定された目標を達成するための手段が利用できるようにするための計画 を策定することが必要になる。この段階でカウンセラーは、支援提供団体のス タッフと被害者が実現すべき課題を提案することになろう。たとえば、スタッ フに対しては、被害者の医療検査の手配を提案することなどが考えられる。同 時に被害者は、情報パッケージに含まれている医療ケアについての情報に目を 通すこと、医師に対するさらなる質問を考えること、検査を受けること、医師 が勧める治療を受けることなどを求められるかもしれない。

カウンセラーや支援提供団体のスタッフと被害者にどのような課題がいくつぐ らい割り振られるかは、被害者の状態、被害者が置かれている境遇、被害者が めざすものによって変わってくる。支援開始後の数日間は、カウンセラーが被 害者に対してちょっとした課題の遂行を奨励してもよい。三度の食事をとる、

規則正しい日課にしたがう、体操をするといった、自分の身のまわりの基本的 なことをきちんとやることなどである。

個別カウンセリング

被害者の個別カウンセリングは、現実的な問題解決とそのための行動様式に焦

点を当てた、比較的短期の措置である。個別カウンセリングの目的は、人身取

引被害者が、全面的な回復に向けて現在の境遇に対応・適応するためのスキル

を身につけ発達させられるよう支援するところにある。

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短期カウンセリングは心理療法とは厳密に区別されるべきである。ここでいう カウンセリングは、人身取引被害者が、個々に特有の生活状況と、回復へのプ ロセスで次にとるべき目前の措置に対応できるよう支援することを目的とした 短期的介入であって、けっして人格の再形成をもたらそうとするものではな い。

カウンセリング・セッション中に対応すべき問題

カウンセリング・セッション中に取り上げられる問題の範囲と性質は、人身取 引被害者の状態、経験、境遇、文化的背景、年齢、ジェンダー、ニーズによっ てさまざまである。一般的には、被害者のニーズのなかでももっとも切迫し た、現実的なものに焦点を当てた、短期的な介入が行なわれる。

ほとんどの被害者の場合、カウンセリング・セッションでは、被害者にとって 差し迫った関心事である次のような問題について、どのような問題解決方法と 対処体制をとるべきかが扱われることになる。

情緒的・身体的な安定と良好な状態の回復

人身取引加害者からの自分自身と家族の身の安全

刑事罰その他の制裁の回避

人身取引加害者に対する起訴手続における法執行機関との協力

家族と連絡をとること、出身コミュニティや家族のもとに帰還することの是 非とその方法

人身取引被害者が故郷を離れていたことについて、また被害者が帰還する場 合には帰還に対して、家族やコミュニティの人々がどのような反応をする可 能性があるか

事務処理、行政書類の入手および関連する法的手続を終わらせるために必要 な期間

今後どこでだれと生活していくべきか

支援およびその維持のための財政的手段

それぞれの懸念事項についてどのような解決策が考えられるかは、事例の状

況、被害者が置かれている境遇、利用可能な資源次第である。上述の各分野で

支援を提供しようとする際に生じる具体的な問題については、このハンドブッ

クの該当する箇所で、検討を行なっていく。ただし、それぞれの問題を取り上

げるにあたっては、以下の原則を念頭に置いておくことが求められる。

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