第 5 章 言語・パラ言語および非言語的特徴に関する評価の観点
5.5 韓国人日本語学習者による評価の観点
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X2=698.838, df=114, p<.001, GFI=.845, AGFI=.792, CFI=.851 RMSEA=.103, AIC=776.838
図5-2「言語・パラ言語および非言語行動」の確認的因子分析(日本語教師)
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図5-3 「言語・パラ言語および非言語行動」の平均値(韓国人学習者)
上記の図5-3からもわかるように、17項目のうち、平均がもっとも高かった項目は、「途 中終了」(3.77)であり、もっとも低かった項目は、「表情」(2.58)であった。また、全体 の平均値から高かった項目は、「途中終了」(3.77)、「丁寧さ」(3.51)、「文法」(3.50)、「フ ィラー」(3.48)、「語尾伸び」(3.37)、「表現力」(3.35)、「語彙」(3.34)、「聞きやすさ」(3.28)
の8項目であり、平均値から低かった項目は「流暢さ」(3.16)、「目や体の向け方」(3.13)、
「発音」(3.10)、「使いこなし」(3.08)、「スピード」(3.07)、「間」(2.93)、「自然さ」(2.91)、
「身振り手振り」(2.89)、「表情」(2.58)の9項目であった。以上の結果を平均値の高い順 から並べ替え、標準偏差とともに以下の表18に示す。これらの結果を、以下の表5-4に質 問紙の1番から17番までの順に示す。
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表5-4 「言語・パラ言語および非言語行動」の平均および標準偏差(韓国人学習者)
平均値 標準偏差
途中終了 3.77 0.56
丁寧さ 3.51 0.52
文法 3.50 0.49
フィラー 3.48 0.56
語尾伸び 3.37 0.53
表現力 3.35 0.48
語彙 3.34 0.47
聞きやすさ 3.28 0.51
流暢さ 3.16 0.52
目や体方向 3.13 0.63
発音 3.10 0.51
使いこなし 3.08 0.47
スピード 3.07 0.41
間 2.93 0.47
自然さ 2.91 0.52
身振り手振り 2.89 0.45
表情 2.58 0.56
平均 3.20 0.51
韓国人学習者
5.5.2 因子分析
次に、「言語・パラ言語および非言語行動」に関する質問紙1の項目を、IBM SPSS Statistics 22を用いて、重みなし最小二乗法、プロマックス回転を用いた。
第 1 因子は、「文法」「語彙」「表現力」「流暢さ」と、言葉の正確さや流暢さに関わる項 目の因子負荷量が大きいので【正確さおよび流暢さ】因子と解釈した。第2因子は、「表情」
「身振り手振り」「目や体方向」と、非言語やパラ言語に関する項目の因子負荷量が大きい ので【非言語およびパラ言語能力】因子と解釈した。第3因子は、「語尾伸び」「フィラー」
「途中終了」と、会話のストラテジーに関する因子負荷量が大きいので【会話ストラテジ ー】因子と解釈した。下記の表5-5 からわかるように、第1因子【正確さおよび流暢さ】
と中程度の相関が見られた因子は、第2因子【非言語およびパラ言語能力】(.628)であっ た。このことから、第1因子の【正確さおよび流暢さ】と第 2因子【プレゼンテーション 向きの話し方】の 2 つの因子は独立的にみるのではなく、複合的に考えなければいけない と考える(表5-5)。
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表5-5「言語・パラ言語および非言語行動」の因子分析(韓国人学習者)
Ⅰ Ⅱ Ⅲ 共通性
【正確さおよび流暢さ】
正しい文法を使っている。 . 9 1 8 -.196 .012 .662 語彙の使い方が正しい。 . 8 5 2 -.055 -.143 .617 単語や表現をよく知っている。 . 7 7 4 -.122 .022 .506 話し方が流暢である。 . 6 3 9 .289 -.030 .711 一つひとつの言葉を正しく発音している。 . 6 1 4 .099 -.014 .459 話し方が丁寧である。 . 5 3 8 -.034 .063 .292 日本語を使いこなせている。 . 5 0 5 .366 .048 .640 話し方が日本語として自然である。 . 4 8 6 .405 .002 .648 話し方のスピードが適切である。 . 3 5 0 .160 .154 .278 日本語が聞き取りやすい。 . 3 4 3 .312 -.040 .341
【非言語およびパラ言語能力】
表情が豊かである。 -.155 . 8 8 5 .072 .643 身振り手振りが適切である。 -.098 . 8 5 6 -.053 .636 聴衆への目や体の向け方が適切である。 .002 . 7 6 6 -.101 .588 間の取り方が適切である。 .246 . 4 1 1 .124 .398
【会話ストラテジー】
語尾伸び(私は-、~ですが-、等の言い方)が多い。 -.147 .112 . 7 2 3 .483 フィラー(え~と、まあ、等の言い方)の使用が多い。 .161 -.172 . 6 6 4 .510 途中終了の言い方が多い。 .232 -.001 . 2 4 1 .146
因子間相関 Ⅰ Ⅱ Ⅲ
Ⅰ ― .628 .303
Ⅱ ― .075
Ⅲ ―
以上、「言語・パラ言語および非言語的特徴」に関する評価項目である質問紙1の結果を、
因子分析を用いて分析を行なった。この因子分析の結果を、AMOS を用い、確認的因子分 析で検証した。
図5-4からわかるように、分析の結果、こちらの共分散分析の結果は十分でないが、基本 的には大きな問題はないと考えることとした。なお、以上全ての項目においてパスが0.1%
の水準で有意となった。また、第1因子【正確さおよび流暢さ】と第2因子【非言語および パラ言語能力】の因子間、第1因子【正確さおよび流暢さ】と第3因子【会話ストラテジー】
因子間にも0.1%の水準で有意となった。得られたモデル図を図5-4に示す。
以下の図5-4で、片方向矢印(→)は原因と結果の因果関係を表し、双方向矢印(↔)は 双方向の相関関係を表している。また、丸で囲んでいるもの(◯)は観点を表し、四角で 囲んでいるもの(□)は実際に測定された変数である。
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X2=720.853, df=37, p<.001, GFI=.842, AGFI=.792, CFI=.845 RMSEA=.104, AIC=794.853 図5-4 「言語・パラ言語および非言語行動」の確認的因子分析(韓国人学習者)