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興味の評価に与える影響

第 7 章 言語・パラ言語および非言語的特徴と対人印象に関する評価がプレゼンテーショ

7.5 興味の評価に与える影響

7.5.1 日本人日本語教師による結果

日本語教師の因子分析の結果で得られた【正確さおよび流暢さ】、【非言語およびパラ言

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語】、【プレゼンテーション向きの話し方】、【会話ストラテジー】、【社会的望ましさ】、【活 動性】、【個人的親しみやすさ】が「興味」に与える影響について検証した。その結果、有 意な回帰式が得られた(F(2,237)=54.897, p<001)。また、説明率も充分大きいと思われ る(adjustedR2=.311)。

上記の7つの因子から「興味」に与えている影響は、「まじめさ」、「信頼性」、「誠実さ」、

「落ち着き」、「責任感」、「しっかり」、「知的」、「礼儀の良さ」の項目からなる【社会的望 ましさ】、「積極的」、「元気さ」、「自信」、「明るさ」、「外見の魅力」、「率直さ」の項目から なる【活動性】の2因子であった。この2因子のうち、説明率が高かった因子は、【社会的 望ましさ】であり、まじめ信頼でき、誠実であるほど発表への興味が湧くことがわかった。

また、積極的であり、元気があるという活動性に関する要素からの影響も受けていること が示唆された。

表7-7 日本語教師/興味(重回帰分析)

従属変数:興味 非標準化(B ) β lt l(12) 下限 上限

定数 3.442 57.084 3.323 3.56

社会的望ましさ .413 .356 5.57*** .267 .559

活動性 .329 .284 4.453*** .183 .474

R(調整済み R) F(2,12)

回帰係数 B の95%CI

.317(.311) 54.897 除かれた変数:

投入基準:F値の確率 = .05, 除去基準:F値の確率 = .10

***p < .001

続いて、「興味」に対する、「言語・パラ言語および非言語行動」および「対人印象」に 関する評価項目のうち、どの項目がもっとも影響力を持っているかを探るべく、項目ごと の単回帰分析を行った。その結果、「率直な人だ。」(B=.406, SE=.084, p<.001)、「好きにな れ そ う な 人 だ 。」(B=.314, SE=.087, p<.001)、「 責 任 感 が 強 そ う な 人 だ 。」(B=.282, SE=.083, p<.01)、「話し方が丁寧である。」(B=-.170, SE=.065, p< .01)の4項目が影響を 与えていた。これらの項目のうち、もっとも説明率が高かったのは、「率直な人だ。」(B=.406,

SE=.084, p<.001)であり、率直性があると判断された場合、内容への興味度が上がるとい

う結果が得られた。また、好きになれそうな人であり責任感が強いと思われ、話し方が丁 寧であることも、内容への興味を持たせる要因であることが証明された。

つまり、日本語教師にとって、「内容に興味がある。」という評価に影響を与える因子は

【社会的望ましさ】、【活動性】の2因子であることがわかった。これらの2因子のうち、

もっとも説明率が高かった因子は【社会的望ましさ】であり、内容への興味の評価におけ る重要な要素であった。項目ごとには、率直性という要素がもっとも影響力をもっていた。

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以上のことから、日本人教師が韓国人学習者のプレゼンテーションの内容に興味を持つ 要素は、プレゼンターがまじめで信頼でき、誠実な人であることが示唆された。

7.5.2 韓国人日本語学習者による結果

韓国人学習者の因子分析の結果で得られた韓国人学習者の因子分析の結果で得られた

【正確さおよび流暢さ】、【非言語およびパラ言語】、【会話ストラテジー】、【個人的親しみ やすさ】、【社会的望ましさ】、【活動性】が「興味」に与える影響について検討を行なった。

その結果、有意な回帰式が得られた(F(2,236)=52.553, p<001)。また、説明率も充分大 きいと思われる(adjusted R2=.302)。

上記の6因子から「興味」に与えている影響は、「話しやすさ」、「魅力」、「親しみやすさ」、

「好感度」、「外見の魅力」、「好み」、「明るさ」、「元気さ」、「協調性」の項目からなる【個 人的親しみやすさ】、「文法」、「語彙」、「表現力」、「流暢さ」、「発音」、「丁寧さ」、「使いこ なし」、「自然さ」、「スピード」、「聞きやすさ」の項目からなる【正確さおよび流暢さ】の2 因子であった。これらの 2 因子のうち【個人的親しみやすさ】のほうが【正確さおよび流 暢さ】に比べ高い説明率を持っており、話しやすく魅力を感じ親しみやすさを感じるほど、

発表内容に興味を持つという結果が得られた。また、文法や語彙が正しく、流暢であるこ とも、発表内容の興味へ影響を与えていた。詳細を表7-8に示す。

表7-8 韓国人学習者/興味(重回帰分析)

従属変数:興味 非標準化(B ) β lt l(12) 下限 上限

定数 3.441 56.605 3.321 3.561

個人的親しみやすさ .449 .389 6.485*** .312 .585

正確さ及び流暢さ .310 .263 4.393*** .171 .449

R(調整済み R) F(2,12)

回帰係数 B の95%CI

.308(.302) 52.553

除かれた変数:プレゼンテーション向きの話し方、会話ストラテジー、社会的望ましさ、活動性 投入基準:F値の確率 = .05, 除去基準:F値の確率 = .10

***p < .001

続いて、「興味」に対する、「言語・パラ言語および非言語行動」および「対人印象」に 関する評価項目のうち、どの項目がもっとも影響力を持っているかを探るべく、項目ごと の単回帰分析を行った。その結果、「親しみやすい人だ。」(B=.473, SE=.066,p<.001)、「日 本語が聞き取りやすい。」(B=.292, SE=.067, p<.001)、「語彙の使い方が正しい。」(B=.211,

SE=.081, p<.05)の3項目が影響を与えていることがわかった。これらの項目のうち、も

っとも説明率が高かったのは、「親しみやすい人だ。」(B=.473, SE=.066,p<.001)であり、

プレゼンターに対して、親しみを感じるほど、発表内容への興味を持つようになるという

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ことが証明された。また、日本語が聞き取りやすく、語彙の使い方が正しいという要素も 影響を与えていた。

つまり、韓国人学習者にとって、「内容に興味がある。」という評価に影響を与える因子 は、【個人的親しみやすさ】【正確さおよび流暢さ】の2因子であることがわかった。これ らの2因子のうち、もっとも説明率が高かった因子は、【個人的親しみやすさ】であり、内 容の興味への評価における重要な要素であることが考察された。項目ごとには、親しみや すさという要素がもっとも影響力をもっていることが証明された。

以上のことから、韓国人学習者においては、話しやすく魅力を感じ、親しみやすさを感 じることや、文法や語彙が正しく、流暢であることが、プレゼンテーションの内容に興味 を持たせるということが示唆された。