" 処理(Process)" メニューで " 前後反転(Reverse)" を選択すると 、選 択範囲が反転され、テープを逆回転したような効果が得られます。設定 を行う必要はありません。
DC オフセットの除去 ...(Eliminate DC offset...)
この機 能は、" 処理(Process)" メ ニューで、"DC オフセットの 除去 ...
(DC Offset...)" を選択して呼び出せます。これにより、直流電圧ノイズ を取り除けます。
このような問題は、通常、録音全体に発生するため、この機能は ファイル全体に適用することをお勧めします。
DC オフセットと は、直流(DC)電圧にプラスまたはマイナ スの偏り
(オフセット)があることを意味します。DC オフセットがひどい場合、
そのファイルはオーディオ ウィンドウで中心がレベル 0 の線からずれ てい るように見えま す。たと え、画面上で確認 できない程度で あって も、DC オフセットのずれが大きな問題になることがあります。
深刻な DC オフセットが発生しているオーディオ DC オフセットが問題になるのは次の理由によります。
• DC オフセットによりゼロクロッシング ポイントの位置がずれてし まうため、オーディオ データの接合がスムーズに行えなくなる。
• DC オフセットが含まれるファイルを処理すると、適正な結果が得ら れない処理がある。
DC オフセットのチェックと削除
1. オーディオ ファイル上で DC オフセットが存在するかチェックする 部分を選択します。
2. " 処理(Process)" メニューで "DC オフセットの除去(Eliminate DC offset)" を選択します。
ダイアログが表示され、DC オフセットの量が示されます。
3. "OK" ボタンをクリックして、オフセットを除去するか、" キャンセ ル(Cancel)" ボタンをクリックして除去をキャンセルします。
波形の修復 ...(Waveform Restorer...)
" 処理(Process)"メニューで、" 波形の修復 ...(Waveform Restorer...)"
を選択して 呼び出します。この機能は オーディオファイル中に ある断 続的な クリップ音やポ ップ音を除去す る場合に使用し ます。まず 除去 する部分を 取り囲むように選択し、次 に修復方法を選択して適 応しま す。
通常、除去したい要素を特定するには高いズーム率を必要とします。修 復方法は複数あ る中から 1 つを選択でき、選択した修復方 法の説明が ダイアログ上に表示されます。
タイム ストレッチ ...(Time Stretch...)
この機能は、" 処理(Process)" メニューで、" タイム ストレッチ ...(Time Stretch...)" を選択して呼び出せます。タイム ストレッチを使用すると、
ピッチ を変更すること なくオーディオ の長さを変更で きます。こ れに より、オーディオの長さを長くすることも、短くすることもできます。
この機能は、オ ーディオの一部を、他の ファイルに組み込む場 合によ く使用されます。そのため、このダイアログはそのような用途を想定し てデザ インされま す。タ イム ストレ ッチする元 のファイル を選択し、
ダイアログでオプションを使用してタイム ストレッチの設定を行いま す。この設定では、ストレッチ後の長さやテンポなどの必要な情報を指 定します。
ダイアログを開く
" 処理(Process)" メニューで、" タイム ストレッチ ...(Time stretch...)"
を選択して ダイアログを開くと、選択 範囲に関する次のような 情報が 表示されます。
" 比率(percentage)" の直接指定
変 更 す る 長 さ を パ ー セ ン テー ジ で 把 握 し て い る 場 合 は 、" 比 率
(percentage)" 値にその値を入力するだけで設定が完了します。
サンプル、時間による " 比率( Percentage) " の算出
• ストレッチ後の結果をサンプル単位で把握している場合は、" 実行後 の値(Desired result)" にサンプル値を入力します。
• ストレッ チ後の結果を 分、秒、ミリ秒単位 で把握して いる場合は、
"行後の値(Desired result)" にその時間を入力します。
どちらの値を指定した場合でも、ほかの値と 比率はそれに従って更 新されます。
タイムコード範囲を指定した比率の算出
選択範 囲をある特定の長さに合 わせたい場合、タイムコー ドの値でこ の範囲の開始地点および終了地点を指定できます。
ほかの値と比率は、それに従って更新されます。
テンポ指定による比率の算出
選択範囲を ストレッチしてある特 定のテンポに変更したい 場合は、以 下の手順に従ってください。
1. 選 択 範 囲 の 現 在 の テ ン ポ が わ か っ て い る 場 合 は 、" 現 在 の 値
(Source)" の " テンポ(速度)(Tempo)" にその値を入力します。
2. 現在のテンポは正確にはわからないものの、選択範 囲の長さと拍子 記号がわかっている場合は、それらを " 小節(Bars)" で指定すると、
" テンポ(速度)(Tempo)"の値が算出されて表示されます。
この操作を正しく行うためには、元のデータの " テンポ(速度)
(Tempo)"または " 小節(Bars)" の値を正確に指定する必要があ りま す。これら の値に 誤りが あると、そ れがス トレッ チされ た オーディオに反映されてしまいます。
3. " 実行後の値(Desired result)" の " テンポ(速度)(Tempo)" に必 要なテンポを入力します。
リセット(Reset)
"リセット(Reset)" ボタンをクリッ クすると、比率がデフォル トの状 態である 100 にリセットされます。
その他の設定項目
元の長さ(単位 :秒)
元の長さ
(単位 :サンプル)
設定 された長さおよび拍 子記号に基づいて 計算された元のテンポ
ストレッチ後の 終了地点を ここに入力 開始地点を ここに入力
設定 説明
"音質(Quality)" " 処 理速 度 優先(Q u ick P ro cess )"、" 標 準
(Standard)"、"音質優先(High Quality)" 、"音 質最優先(要処理時間)(Best(very show))"の 4 つの中から使用 する音質を選択します。" 音 質優先(High Quality)"の場合、かなり高品質 な タイムストレッ チが行われま すが、処理に 掛 かる時間 も長くなり ます。特に高い 音質を 求めない場合は、"標準(Standard)"でも十分 な音質が得られます。" 音質最優先(要処理時 間)(Best(very show))"は "DIRACプロセッサ 使用(Use DIRAC processor)"を有効にすると 選択できるようになります。
"DIRACプロセッサ 使用
(Use DIRAC processor)"
以下に詳細を説明します。
制限
タイムストレッチは、とて も複雑な DSP(Digital Signal Processing ‐ デジタル信号処理)の 1 つです。これには複雑な数学的処理が必要で、
実行すると音質は大なり小なり必ず変化します。
• スピーチの場合、" 比率(Ratio)" の値は、上下 30% 以内に制限して 使用することをお勧めします。
• 音楽の場合は、" 比率(Ratio)" の値は上下 10% 以内に制限して使用 することをお勧めします。
• ピアノソロのような繊細な音の場合、" 比率(Ratio)" の値を上下 3%
以内に制限して使用することをお勧めします。
⇒ DIRAC アルゴリズムを使用した場合は(以下参照)、上記の設定可能 範囲が広がり、より良い結果を得られるようになります。
DIRAC プロセッサについて
DIRAC エン ジン(DIRAC Time Stretch/Pitch Shift technology, ©2005 Stephan M. Bernsee)は非常に高品質なタイム ストレッ チャーで、お そらく現在 の市場で最高の品質 です。最高の結果を得られ ますが、処 理時間は掛かります。WaveLab Studio においては、DIRAC アルゴリズ ムは、モノラル / ステレオ、サンプリング レート最大 96kHz のオーディ オに対して処理を行えます。
• "DIRAC プロセッサ使用(Use DIRAC processor)" のチェックを有効に すると、品質モードがもう 1 つ(" 音質最優先 (要処理時間)(Best (very slow))")用意されます。
• 選択した品質モードは処理速度に大きく関わります。" 音質最優先
(要処理 時間)(Best ( very slow))" のオプシ ョンを使用 する場合は、
ある程度の処理時間が必要であることを覚えておいてください。
ピッチ シフト ...(Pitch correction...)
" 処理(Process)" メニューで、" ピッチ シフト(Pitch correction)" を 選択す ると、この機能を 呼び出せます。ピ ッチ シフトを 使用すると、
ピッチを検出して変更できます。この際、ピッチを変化させるオーディ オの長さに影響を与えるかどうかを設定できます。
" 変更幅(Amount of shift)"
ここでは、ピッチの変更幅を半音およびセント単位で指定できます。
"ピッチを保持
(Preserve pitch)"
このオプション が有効な場合、ス トレッチ後 のオーディオで は、ストレッチ前 の元のピッ チが維持さ れます。通常は このオプシ ョンを 有効にし て、タイム ス トレッチ を行いま す。
このオ プシ ョン をオ フに して、タ イム スト レッチを実行す ると、テープの再 生速度を変 化させたときと 同じように、ピッ チも変化し ます。
"時間精度優先
(Audio quantize)"
この オ プ ショ ン が 有効 に な っ てい る 場 合、
ファイルの長さは、ダイアログの "実行後の値
(Desired result)" と同 じに なり ます。無 効の 場合は、実際のフ ァイルの長さ が、指定した 長さと数ミ リ秒異な ることがあ ります。そこ までの精度を必 要としない場 合は、無効にし てください。わずかに音質が良くなります。
"リズムの精度
(Rhythm accuracy)"
これ は、" 音 質(Q u ality)" 部 分 で、" 標 準
(Standard)" または "音質優先(High Quality)"
が選 択 さ れて い る 場合 の み 使 用可 能 で す。
オーディオ データのリズム的な要素に重点を 置くかどうかに 基づいて、このパ ラメータを 設定します。この値を高く設定すると、タイミ ングなどのリズ ム的な要素は、可 能な限り正 確に保存されま す。これはドラム のトラック などに有効です。この値を低く設定すると、音 質が多少良くな りますが、リズム のバランス が多少変化することがあります。
設定 説明
ピッチの検出
このダ イアログには、オーディオ の選択範囲を分析して、ピ ッチを検 出す る機能が 備えられ ています。これ を実行す るには、" 選択範 囲の ピッチを検出(Find current pitch of audio selection)" ボタンをクリッ クします。検出されたピッチはボタンの下に表示されます。
また、算出 された現在のピッチと ダイアログ右下の欄に 基づいて、必 要な ピッチ シフト の幅を自動的 に算出するこ ともできます。" 選択範 囲 の ピ ッチ 検 出 後、下欄 の キ ーと の 差(必 要な シ フ ト幅)を 算 出
(According to the current pitch, compute the required shift to match the key hereafter)" ボ タンを クリッ クする と、" 変更幅(Amount of shift)" 上部の値も自動的に更新されます。
" 長さの補正(Length Compensation)"
ここでは、ピッチ シフト後のオーディオの長さを指定できます。
• ここで「100」を設定すると、オーディオの長さは変化しません。
•「0」を指定すると、ピッチ シフト処理はテープの再生スピードの変 化のように働きます。たとえば、ピッチを 1 オクターブ上げると、処 理後のオーディオは半分の長さになります。
• 0 と 100 の間を指定することで、中間的な効果が得られます。
• ピッチの変更幅が大きい場合は、ここで小さ な数値を指定したほう が音の劣化を防げます。
その他の設定
設定 説明
"音質(Quality)" " 処 理速 度 優先(Q uick Process)"、" 標 準
(Standard)"、"音質優先(High Quality)"、"音 質最優先(要処理時間)(Best(very show))"
の4つの中から使用する音質を選択します。"
音質優先(High Quality)" の場合、かなり高 品質なピッチシフトが行われますが、処理に 掛かる時間も長くなります。特に高い音質を 求めない場合は、" 標準(Standard)" でも十 分な音質が得られます。" 音質最優先(要処 理時間)(Best(very show))" は "DIRAC プロ セッサ使用(Use DIRAC processor)"を有効 にすると選択できるようになります。
"時間精度優先
(Audio Quantize)"
こ の オ プ シ ョ ン が 有 効 で " 長 さ の 補 正
(Length Compensation)"が 100 の場合、処 理さ れ たオ ー デ ィオ は 元の オ ー ディ オ と まったく同じサンプル数を持ちます。このオ プションが無効の場合、"長さの補正(Length Compensation)" が 100 であった としても、
実際のフ ァイル の長さが 元の長 さと数ミ リ 秒異なることがあります。
それほど長さの正確さ が重要でない場合は、
少しでも オーデ ィオの音 質を良 くするた め に、このオプションを無効にしておくことを お勧めします。
"フォルマントを維持
(Preserve Formants)"
このオプションが有効な場合、ボーカル パー トをピッ チ補正 した際の 結果が より自然 に なります。このオプションは処理に時間が掛 かるため、ボーカル以外のオーディオを処理 する場合は、無効にしておくことをお勧めし ます。
また、処理されたオーディオのシグナルレベ ルが上 昇す ること があ ります。も とのオ ー ディオのレベルが高い場合は、ピッチ シフト を実行する前に、レベルを下げなければなら ない場合もあります。
自動一括 処理で ノーマラ イザー と併用す る と、この処理を効率的に実行できます。
"リズムの精度
(Rhythm Accuracy)"
これ は、" 音 質(Quality)" 部分 で、" 標 準
(S tan d a rd )" ま たは " 音 質優 先(H i g h Quality)" が 選択されてい る場合のみ使 用可 能です。オーデ ィオ デ ータのリ ズム的な 要 素に重点を置くかどうかに基づいて、このパ ラメータを設定します。この値を高く設定す ると、タイミングなどの リズム的な要素は、
可能な限り正確に保存されます。これはドラ ムのトラックなどに有効です。この値を低く 設定すると、音質が多少良くなりますが、リ ズムのバランスが変化することがあります。
DIRACプロセッサ使用
(Use DIRAC processor)
以下に説明します。
設定 説明