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1.4.3.1 「放任する」 意味

1.4.4 khiến 使役構文

ベトナ ム語 の辞 書に よる と 、khiến は あ る事象 やモ ノな どの 無生 物が 原因 とな って 、人 間の 感情、 ある いは 心理 的状 態を 変化 させ るとい う意 味で ある 。そ の本 動詞 の意 味から 派生 され

た khiến 使 役構 文で は、 使役 者が 原因 となっ て当 該の 事象 が非 意図 的に 引き 起こさ れる こと

を表す 。

「NP1 khiến NP2 V2」構 文で は、NP1は主に モノ ある いは 事象 など の無 性物 である 。khiến

使役構 文は 以下 のよ うに 4つ の用 法に 分けら れる 。

1.4.4.1 原因を表す場 合

(14) Anh ấy khiến cho tôi bị mất việc.

彼 させる 私 被る 失業す る

(直訳 :彼 は私 を失 業さ せた。)

(彼の せい で私 は失 業し た。)

(14)は、NP1の 出来 事に よって NP2がある 動作 、作用 を行 った こと を表 す。(14)の「 彼」

は一見 人間 であ るよ うに 思え るが 、実 際には 彼が 無 意 識的 に何 らか をし たこ とによ って 、そ の結果 、私 は失 業状 態に なっ たと いう ことで ある 。こ のよ うに 、原 因の 存在 が被使 役事 象を 非意図 的に 引き 起こ して いる 。主 語の 使役者 はす べて 無生 物 で ある ため 、こ れらが 原因 とな って当 該の 被使 役事 象が 生じ てい るこ とは明 らか であ る。

1.4.4.2 人間の心理的 状態変化を 表す場合

khiến 使役 構文は NP1、そ して NP1 が 行った 出来 事が 原因 とな って 、NP2 の 心理状 態を 変

化させ る意 味を 表す 。

(15) Bệnh tình của mẹ khiến anh ấy lo lắng.

病状 の 母 させる 彼 心配す る

(直訳 :母 の病 状は 彼を 心配 させ た。)

(母の 病状 で彼 は心 配し てい る。)

khiến 使 役構 文は 、NP1 がし たこ と が 原因 で NP2 の心 理的 な状 態変 化を 引き 起こし たも の

と理解 する べき であ る。 そし て、V に 当る位 置に 来る 動詞 は、 人間 の心 理状 態を表 す無 意志 動詞で あり 、感 情動詞 が多 い。一般 的 に NP2の意志 でそ のよ うな 作用 を行 う ことは 不可 能で ある 。Vの位 置に来 る動 詞に 関し ては 、NP1が NP2に 言葉に よっ て働 きか け る指示 、命令な どは不 可能 であ る 。通常 NP1は何 らか のこと をし て 、あ るい はし ない ことで 、その結 果 、NP2 にある 心理 状態 を変 化さ せる とい う意 味を表 す。「母 の病 状」の コト が原 因と なって 、「 彼が 心配し てい る」 とい う結 果を もた らし た。 こ の種 の使 役構 文は 使役 者は すべ て無生 物で ある ため、 当然 言葉 によ る働 きか けは 不可 能であ る。

khiến 使役 構文の V の 位置 に来 る動詞 は普通 、以 下の よう な動 詞で ある 。

sợ「 怖が る」、 lúng túng「 困る」、hốt hoảng「焦 る」、bực mình「 苛立 つ」、giận「 怒る」、lo lắng

「心配 する 」、ganh tỵ「 羨ま しい」、giật mình「び っく りす る」、khóc「泣 く」、cười「笑 う」、

đau khổ「 悲し む」、vui sướng「喜 ぶ」、an tâm「 安心 する」、tuyệt vọng「絶 望す る」、thất vọng

「がっ かり する 」、xấu hổ「 恥ず かし が る」、phân vân「迷 う」、thỏa mãn「 満足 する」、bất mãn

「不満 に思 う」

また、khiếnは 形容 詞と結 合す るこ とが 可能で ある 。

1.4.4.3 使役者の責任 を表す場合

khiến 使役 構文 は原 因を表 す意 味の 他に 、使役 者の 「責 任」 も表 す。 この 意味 の用法 では 、

普通発 話者 が使 役者 の立 場に 来る 。

(16) Tôi đã khiến cho các con tôi thất học rồi.

私 [既然] ~させ る 子ども 無教養 ~てし まう

(私は 子供 を無 教養 にさ せて しま った。)

(16)で は、「 子ど もが 無教 養に なっ た 」こ とに「私 」が まっ たく 関与 してい なくて も 、そ

の出来 事の 発生 に「 私」 に責 任が ある ことを 表す こと にな る。 その 出来 事の 発生は 話し 手が 望まし くな い出 来事 とし て捉 え、「 残念 な気持 ち」を表す 。発 話者 が使 役者の 立場の 場合 、使 役者の 責任 を表 す。 つま り、 使役 者は 出来事 の発 生に 直接 関与 して はい ない が、使 役者 の位 置に据 える こと によ って 発生 した 出来 事と関 連付 け、 その 出来 事 が 使役 者の 位置に ある 人間 の責任 によ るこ とを 表し てい る。 使役 者は自 分が その 出来 事の 発生 を防 ぐ責 任や義 務が ある のに、 しな かっ たこ とで その 出来 事が 発生し てし まっ たた め、 そ れ は自 分の 「責任 」で ある という こと にな るの であ る。

1.4.4.4 使役者を非難 する意味を 表す場合

また、khiến使 役構 文は「 責任 」の 意味 以外に 「非 難」 の意 味も 表す 。こ の構 文では 通常 、

NP2は 被害 を受 ける 人間 であ る。 この 意味の 用法 では 、発 話者 が被 使役 者の 立場に 来る こと が多い 。つ まり 、発 話者 は被 害者 の立 場で、 使役 者を 非難 する 意味 を表 す。

(17) An ninh lỏng lẽo của sân bay đã khiến cho máy bay bị cướp.

セキュ リテ ィー 甘い の 空港 [既然] ~させ る 飛行 機 ハイ ジャ ック

(空港 のセ キュ リテ ィー が甘 かっ たの で、ハ イジ ャッ クさ れた。)

(17) にお いて 「飛 行機 がハ イジ ャッ クされ た」 とい うこ とは 「空 港の セキ ュリテ ィー の甘 さ」の せい であ った 。「責 任」 の意 味と 異なり 、「 非難 」の 意味で は発 話者 は自 分の力 では 出 来事の 発生 を防 ぐ責 任と 義務 がな い。それは「 使役者 」の防 ぐ責任 や義 務だ が 、「 使役 者」が

それを 怠っ たこ とで 、発 話者 がこ のよ うな被 害を 受け たと いう 「非 難」 であ る。

khiến 使 役 構 文 は使 役 者 が 被 使 役 者に 被 使 役事 象 を 行 う よ う に言 葉 に よ っ て 強 制 する の で はなく 、使 役者 の行 為・ 存在 ・状 態な どが原 因・ きっ かけ とな って 、非 意図 的に被 使役 事象 を引き 起こ す場 合に も用 いら れる 。

以上考 察した khiến使 役構 文の三 つの 用法を まと めて おこ う。

意味的 使役者 の役 割 被使役 者の 役割

非意図 的強 制使 役 被 使 役 者 に 被 使 役 事 象 を 行 う よ う に 言 葉 に よ っ て 強 制 す る の で は な く 、 使 役 者 の 行 為 、 存 在 、 状 態 な ど が 原 因 、 引 き 金 と な っ て 非 意 図 的 に 被 使 役 者 に 何 ら か を 引 き 起 こ す。

使役者 が原 因と なり 、被 使役 者が 自発的 に引 き起 こす 動作 。

人 間 の 心 理 的 状 態 変化を 表す

使 役 者 の 行 為 、 存 在 、 状 態 な ど が 原因、 引き 金と なる 。

被 使 役 者 の 心 理 的 状 態 が 変 化 す る。

使 役 者 の 責 任 を 表 す

発 話 者 が 同 時 に 使 役 者 で あ る 場 合。

自 分 の 行 為 、 存 在 、 状 態 な ど が 原 因とな る

望まし くな い出 来事 が発 生す る。

使 役 者 を 非 難 す る 意味を 表す

使 役 者 の 行 為 、 存 在 、 状 態 な ど が 原因と なる 。

望まし くな い出 来事 が発 生す る。

発話者 は被 使役 者の 立場 にい る。