1.4.3.1 「放任する」 意味
1.4.5 làm 使役構 文
それを 怠っ たこ とで 、発 話者 がこ のよ うな被 害を 受け たと いう 「非 難」 であ る。
khiến 使 役 構 文 は使 役 者 が 被 使 役 者に 被 使 役事 象 を 行 う よ う に言 葉 に よ っ て 強 制 する の で はなく 、使 役者 の行 為・ 存在 ・状 態な どが原 因・ きっ かけ とな って 、非 意図 的に被 使役 事象 を引き 起こ す場 合に も用 いら れる 。
以上考 察した khiến使 役構 文の三 つの 用法を まと めて おこ う。
意味的 使役者 の役 割 被使役 者の 役割
非意図 的強 制使 役 被 使 役 者 に 被 使 役 事 象 を 行 う よ う に 言 葉 に よ っ て 強 制 す る の で は な く 、 使 役 者 の 行 為 、 存 在 、 状 態 な ど が 原 因 、 引 き 金 と な っ て 非 意 図 的 に 被 使 役 者 に 何 ら か を 引 き 起 こ す。
使役者 が原 因と なり 、被 使役 者が 自発的 に引 き起 こす 動作 。
人 間 の 心 理 的 状 態 変化を 表す
使 役 者 の 行 為 、 存 在 、 状 態 な ど が 原因、 引き 金と なる 。
被 使 役 者 の 心 理 的 状 態 が 変 化 す る。
使 役 者 の 責 任 を 表 す
発 話 者 が 同 時 に 使 役 者 で あ る 場 合。
自 分 の 行 為 、 存 在 、 状 態 な ど が 原 因とな る
望まし くな い出 来事 が発 生す る。
使 役 者 を 非 難 す る 意味を 表す
使 役 者 の 行 為 、 存 在 、 状 態 な ど が 原因と なる 。
望まし くな い出 来事 が発 生す る。
発話者 は被 使役 者の 立場 にい る。
使役構 文で は 、使 役者 は有 生物 でも 無 生物で も可 能で ある が 、有 生物 の方 が 比較的 多い 。Làm には以 下の よう な用 法が ある 。
1.4.5.1 原因を表す
使役動 詞 の làmは 上記 で考察 し た khiến と用 法が 類似 して いる 。主 語の 使役 者があ る事 象 やモノ 等の 無生 物の 場合 に、 それ が原 因とな って 当該 の事 象を 生じ させ るこ とを表 す。 この 用法で は、làmは khiến と 置き 換え るこ とが可 能で ある 。
(18) Chiến tranh đã làm (cho) gia đình chị ấy ly tán.
戦争 [過去 ] させる 家族 彼女 離散す る
(直訳 :戦 争は 彼女 の家 族を 離散 させ た。)
(戦争 で彼 女の 家族 は離 散し てし まっ た。)
làmと khiếnと の重 要な違 いは 、khiến 使役構 文で は基 本的 に使 役者 は無 意図 的に使 役者 に
働きか けて 、被 使役 者は ある 作用 を行 うのに 対し て、làm 使 役 構文 は使 役者 が 非意 図的 な場 合もあ るが 、意 図的 な場 合も あり うる 点であ る。 使役 動詞の làmは 、使 役者 が意図 的、 ある いは非 意図 的に 被使 役事 象を 強制 的に 引き起 こす 場合 に用 いら れる 。làm 動 詞の動 作主 が人 間であ り、 意図 を持 って 何ら かを する 場合、 被使 役者 に当 該の 事象 を行 うよ うに言 った り、
命令し たり する もの では ない 。
(19) Tôi đã cố gắng làm cho cô ấy quên đi quá khứ của mình.
私 [既然] 努力 ~させ る 彼女 忘れる 過去 の 自分
(私の 努力 で、 彼女 に自 分の 過去 を忘 れさせ た。)
(19) では 、彼 女が 自 分 の過 去を 忘れ るよう に私 が努 力し たこ とは 使役 者の 意図性 によ って
できる 出来 事で ある が、それは 被使 役者 へのこ とば によ る働 きか けに よる とは 解釈で きな い。
1.4.5.2 人間の心理状 態の変化を 表す場合
làm使役 構文 では khiếnと 同じ よう に、 人間の 心理 状態 の変 化を 表す 。
(20) Anh ấy bỏ học làm cho bố mẹ thất vọng.
彼 学校を 辞め る される 両親 失望す る。
(彼は 学校 を辞 めて 、両 親を がっ かり させた 。)
この用 法と して 使わ れて いる làm使役 構文に は 、khiến と 同様 に 、感 情動 詞や 形容詞 がよ く Vの位 置に 用い られ る。
1.4.5.3 他動詞化自動 詞の意味を 表す場合
他の使 役動 詞と 異な り、 使役 動詞の làmは自 動詞 、主 に感 情動 詞や 感覚 動詞 や状態 動詞 と 結合し て他 動詞 の意 味を 表す 役割 があ る。
làm を 感情 動詞 や感 覚動 詞や 状態 動詞 の前に 置く と、 その 感情 や感 覚や 状態 を引き 起こ す 作用動 詞に なる 。そ の場 合は 必ず 直接 目的語 を取 る。
(21) Tôi làm vỡ kính cửa sổ.
私 割る ガラス 窓
(私は 窓の ガラ スを 割っ た。)
日本語 では「 割る /割れ る」「汚 れる / 汚す 」な どの 自動 詞/他 動詞 が対 応す る動詞 のペ ア が存在 する が、 ベト ナム 語の 場合 自動 詞しか ない ので 、làmを使 って他 動詞 化させ る。
「NP1 làm V NP2」 構文 では 「NP1 làm NP2 V」 構文の よう に NP2と V の位 置交換 が可 能 である 。し かし 、す べて の動 詞 で NP2 と V の 位 置交 換が可 能で ある 訳で はな い。vui mừng
「喜ぶ 」、tức giận「怒 る」、đau buồn「 悲しむ 」等 の感 情動 詞は NP2と Vの位 置を 自 由に 交換 するこ とは 不可 能で ある 。
また làmは 、動 態 動 詞で あり なが らも 、時に 意志 が入 らず 自発 的に 表面 化す る動詞 、即 ち cười(笑う )、khóc(泣 く) など とも結 合でき る。
以上考 察した làm使 役構 文の 三つ の用 法をま とめ てお こう 。
làm使役 構文 使役者 被使役 者( 使役 事象 )
非意図 的強 制使 役
あるい は意 図的 強制 使役
被 使 役 者 に 被 使 役 事 象 を 行 う よ う に 言 葉 に よ っ て 強 制 す る の で は な く、使 役者 の行 為、存 在、状 態な ど が原因 、引き金 とな って 非意 図的 に 被使役 者に 何か らを 引き 起こ す。
使役 者が 原 因と な り、
被使 役者 が 自発 的 に引 き起こ す動 作。
人 間 の 心 理 的 状 態 変 化 を 表 す
使役者 の行 為、存 在、状 態な どが 原 因、引 き金 とな る。
被使 役者 の 心理 的 状態 が変化 する 。
他 動 詞 化 自 動 詞 の 意 味 を 表 す
ベトナ ム語 の使 役文 に関 して、本章 で考 察した 事柄 を以 下に 再録 し、本 章の まと めとし たい 。
bắt使 役構 文 cho 使役 構文 để使役 構文 khiến 使役 構文 làm使役 構文 構
文
NP1 bắt NP2 V
NP1 は 有 生 物
NP2 は 有 生 物
V は 意 志 的 動詞
感 情 動 詞 は 不可
NP1 cho NP2 V
NP1は 有生 物 NP2 は 有 生 物 、 無 生 物
(「機 械」等比 較的少 ない ) V は 意 志 的 動 詞
NP1 để(cho)NP2 V
NP1は 有生 物 NP2は 有生 物 無生物
Vは意 志的 動詞 、 無 意 志 的 動 詞 も 対応で きる 。
NP1khiến(cho)NP 2 V
NP1は 無生 物(モ ノ あ る い は 事 象 等)
NP2は 有生 物、
無生物
V2 は状 態動 詞、
感情動 詞
NP1 làm (cho) NP2 V
NP1は 無生 物(モ ノ あ る い は 事 象 等)
NP2は 有生 物、
無生物
V2 は状 態動 詞、
感情動 詞 、対 応す る 他 動 詞 が な い 自動詞
意 味
堅 い 文 語 表 現であ る。使 役 者 が 被 使 役 者 に 言 葉 に よ っ て 指 示、命 令な ど を 出 し て 無 理 や り 強 制 的 に 働 き か け、被 使役 者 は 自 分 の 意 志 で 事 態 を 引き起 こす 。
・ 使 役 者 が あ る 出 来 事 に 関 与 し て 、 そ の 出 来 事 を 引 き 起こす 。
・ 被 使 役 者 に 何 か の 機 会 を 与える 。( 許可 を出す 。)
・ 許 可 を 求 め る。
・妨げず 、放 任す る。
・承 諾を 得て 何か をする 。
使役者 の行 為 、存 在、状態 など が原 因、引き 金と なっ て、被使 役者 に非 意 図 的 に 被 使 役 者 事 象 を 引 き 起 こす。 ある いは 、 被 使 役 者 の 心 理 状 態 を 変 化 さ せ る。
・他動 詞化 する 。 使役者 の行 為 、存 在、状態 など が原 因、引き 金と なっ て、被使 役者 に意 図的 、あ るい は非 意 図 的 に 被 使 役 事 象 を 引 き 起 こ す。または 、被使 役 者 の 心 理 状 態 を変化 させ る。